Chapter1
二匹、結成する。
「とにかく、今からしゃべるから!カケラさん、何かしゃべって!」

沈黙が続いた。

「何もしゃべらないじゃないか。」
「やっぱり、しゃべるのは嘘だったんだな。」
「ま、この模様綺麗だから高値で売れるかもな。お前ら、返してほしかったらかかってこい。」

ドガースは腹の立つ顔で挑発した。シャイトとシオンは苛立ちでプルプル震えていた。

「なんという挑発。腹が立つね。」
「私、怒った!ボッコボコにしてやる!」
「お、落ち着いてよ!」

その後…。
シオンは有言実行した。ボッコボコにしてやった。シャイトは、「ちょっとやりすぎじゃない?」と訴えるような目で、シオンを見ていた。

「く、くそっ……。」
「覚えてろよ!逃げるぞ、ドガース!」
「おう。」

と二匹は去った。ポロッとカケラを落として。

「あ、カケラ!」
「よかったね、シオン。」
「うん!ありがとう、シャイト!」

シオンはニコリと微笑んだ。さっきの殺気が嘘のようだった。

―海岸にて。

「ところで、シオン。そのカケラ、何が刻まれてるの?」
「こんなの。」

シオンは砂浜の上にカケラを置いた。シャイトは、まじまじと見つめる。静かな波の音が響いた。

「……ハチドリみたい。」
「ハチドリ?」
「微かな記憶だけど、人間の頃これに似た地上絵を見たことがあるんだ。」
「へぇ……。って、それ、どうでもよくない?」
「そうだね。」

二匹は笑った。シオンはカケラを鞄に入れた。

「私ね、カケラさんが『また役に立つ日が来る』って言ってたから、その日が来るまで持ってるつもり。本当に……取り返せたんだ……。あ、ねぇ、シャイト!」
「ん?」
「私と探検隊やろうよ!」
「唐突だね。」
「私、シャイトが居たから勇気が出せたんだよ!それに、シャイトの力、すごかったよ!」
「あれ、ほとんどシオンがボッコボコにしてたんだけど……。」

シャイトはボソリと呟いた。

「ね、いいでしょ?探検隊やろ!」
「んー、まぁ、他に行く当てもないし。……いいよ。」
「ぃやったぁ!」
「何か申請しなきゃじゃない?」
「そうだよ。そのために、ギルドに行こう!」

二匹はプクリンのギルドの方角へ進んで行った。

メグレス ( 2014/12/09(火) 21:28 )