第五十五話 バレバレのネタバレ
不死身のキノガッサを打ち破り、現在は集落に戻ってきたリーファイ&ストロング。今キノガッサは集落のポケモン達に
「本当にすまなかった!!」
全身全霊で頭を下げて今までの悪事を詫びていた。
「いや、俺様達もお前の気持ちも分からずにきついこと言っちまったな」
ダイケンキも彼の悪事を既に咎める気はないようだ。
「あぁ、罪を償ったら、今度はこの島に貢献しようと思ってる。それとさっきも言ったがヘドロを流してる機械は城の裏側にある。そこに七つの秘宝もあるから持って帰ってくれ」
「よし、行くぞ」
キノガッサはそばで見ていたファルコ達に連れて行かれた。
「さて、後はヘドロ流してた機械を壊すだけだな」
「そこに七つの秘宝もあるわけですね」
スパークとルッグがやれやれと言わんばかりの口調で呟く。
「ここだな」
再びキノガッサの城に来たリーフ達。今度はヘドロを生み出している機械のもとに来ている。
「あった!!」
ファイアが指差した先には七つの秘宝の一つ”飛行のピアノ”が機械に挟まっていた。
「よし、これをとって機械を壊せば・・・・」
「貰った〜っ!!」
飛行のピアノをとろうと手を出したファイアを押しのけて一人のポケモンが飛行のピアノを横取りする。
「お、お前は!?」
横取りをしたのは色のついたメガネをかけたゼニガメの四人組ゼニゼニズだった。
「キノガッサの討伐ご苦労様でした・・・・・・じゃなくてご苦労だったな!!」
「ゼニゼニズじゃねぇか!!お前ら何やってんだ!!」
マッハはゼニゼニズに向けて怒鳴りつける。
「この七つの秘宝は私達・・・じゃなくてオレ達が頂くぜ!!」
「リーダー。口調が滅茶苦茶になってます!!」
「うるさい!!とにかく我々の正体がわからないようだな!!そろそろ教えてやr・・・」
『ゼニガメズ!!』
リーファイメンバーが口をそろえて指摘した。
「なっ!!ばれてたのか〜っ!!」
「下手な変装だな〜www」
うろたえるゼニゼニズ・・・・・正しくはゼニガメズに対し、スパークは笑いをこらえている。こらえる必要はないと思うが・・・・・。
「で、またロボットでも使う気?」
「ははははははっ!!同じ手で挑むと思うなよ!!」
「本当は金がなかったんだけどね♪」
「余計なこと言うなってば!!」
黄色ゼニガメに赤ゼニガメが突っ込む。
「こうなったら・・・・・・」
赤ゼニガメは懐からホイッスルを取り出して、それを勢いよく吹いた。すると・・・・・
『うわああああああああああああああぁあぁぁぁぁぁっ!!!』
突如として大量のポケモンが現れた。恐らくゼニガメズのポケモン達であろう。
「それ、かかれ〜っ!!」
ゼニガメズの合図とともにポケモン達は一斉にリーフ達に飛びかかった。
「流石のあいつらもこの数にはかなうまい!!わはははははははははははは!!」
赤ゼニガメは高笑いを浮かべていた。
「ちっ、数が多すぎる・・・・」
ライクが苛立った様子襲いかかってきたマタドガスを切りながらで呟く。
「こうなったら、あのゼニガメ達を叩かないと、キリがないわね・・・。
リーフちゃん!!ファイア君!!あのゼニガメ達をお願いできる!?」
シャインがエナジーボールでトリトドンを倒すとリーフとファイアに振り返りながらこう言った。
「えっ!でも・・・・」
「大丈夫♪こいつらはあたし達に任せて♪」
「わかりました!!ファイア!」
「はい!」
リーフとファイアは敵の群生をかきわけながらゼニガメズのもとに向かっていった。
「さて、オレ達は七つの秘宝を・・・
うわっ!!」
赤ゼニガメが七つの秘宝に手を伸ばした時、大量の葉が彼の手に直撃した。
「なっ!!お前ら・・・・」
ゼニガメズはいるはずのないチコリータとヒノアラシに焦りだす。
「焦るな!!所詮は二体四だ!!オレ達が有利だ!!行くぞ!!」
『了解!!』
ゼニガメズはリーフとファイアに向かっていった。
「面倒だからこれを使っちゃうか♪」
「そ、それは!!」
リーフはカバンから七つの秘宝の一つ”氷のフルート”と取り出した。この道具の効果は相手を氷状態にできるというものだ。最初からそれ使えばいいじゃんという突っ込みはなしで。んなに頻繁に使えば面白くないし・・・・・。
「それっ♪」
リーフは氷のフルートを吹き始めた。すると冷気が発生しゼニガメズを包み込む。
カキン!!
冷気に包まれたゼニガメズはそのまま凍りついてしまう。
「あとは・・・・」
「殺るだけですね♪」
リーフとファイア(特にファイア)はゼニガメズをフルぼっこにしようと攻撃の準備にかかる。
「リーフストーム!!」
「ブラストバーン!!」←えっ!?
それぞれの持つ大技を凍って動かないゼニガメズに直撃させる。てか、またブラストバーンを・・・・・・(汗)
攻撃は直撃し、煙が晴れた先にはボロボロになっているゼニガメズの姿が。しかし、その直後・・・
「なに!?」
「眩しい!!」
突如としてゼニガメズを眩い光が包んだ。リーフ達は思わず目を瞑ってしまう。
しばらくして光が止むとそこには傷一つないゼニガメズの姿があった。
「な・・・何で!?」
「へへへへへへ、なかなかやるな。もう少しのところでやられるとこだったぞ!!」
「でもな、やられキャラとしてそう簡単に倒れるわけにはいかねぇんだよな!!」
『(自分でやられキャラって言ったよ・・・・)』
リーフとファイアはそう心の中で突っ込んだ。
「本当は復活の種で復活しただけなんだけどね〜」
『言うなってば!!』
また余計なことを言う黄色ゼニガメ
「リーフ。もう一回氷のフルートで・・・・」
「ごめん・・・無理っぽい・・・」
「何で?」
「頻繁に使えないようにされてる・・・・・」
そりゃこんなチートアイテムを頻繁に使われたら話が盛り上がらないから♪
「自力で戦うしかないわね」
「まぁ、仕方ないでしょ」
「こら!お前ら!!何だその余裕の表情は!!」
かったるそうな二人に黒ゼニガメが怒る。
「オレ達のチームワークを見せてやるぜ!!行くぜ!!」
『おう!!』
ゼニガメズはリーフ達に襲いかかってきた。しかしファイアはブラストバーンの反動で行動できなくなっている。
「(こうなったら・・・・)
------ぐっ!!」
リーフはファイアをかばうようにゼニガメズの攻撃を受けた。一人一人の攻撃は大したことないが流石に四人分ともなると、受けるダメージは多くなる。その攻撃にリーフは苦しそうな顔をするが・・・・
「カウンター!!」
「なっ・・・・・・がはあぁっ!!」
リーフは受けた物理攻撃を倍にして跳ね返す。対象は緑ゼニガメだった。カウンターをまともに食らい吹き飛ばされ目を回している。単純計算しても自分の八倍の力が帰ってきたのだからまず耐えれないだろう。
「グ・・・・グリーン!!」
「うろたえるな!!すぐに復活する!!」
「ふ〜ん、どうやって復活するの?」
リーフが余裕綽々とした感じで聞いてきた。その言動にゼニガメズは自信満々に答えるが・・・・。
「決まってるだろう!!この復活の種・・・・あれ?」
「リーダー!?どうしたんですか!?」
「な・・・ないぞ!!あれだけ溜めこんどいた復活の種がない!!」
彼が言う復活の種とは倒れた時に体力全快の状態で復活することができる道具の一種である。だが使い切りゆえに彼らは大量に持ち込んでいたのだが、どういうわけかなくなっていたのだ。
「お探しの品はこれですか?」
どこからか声が彼らには聞きなれない声が聞こえてきた。ゼニガメズは声のした方向へ振り向くと、そこには一つの袋を持っているズルズキン、ルッグの姿が。
「あんた達が探しているのはこの袋ですか?」
ルッグはわざと嫌みっぽくゼニガメズに言い放った。実はルッグ、”どろぼう”というれっきとした技でゼニガメズの大量の復活の種を奪い取ったのだ。
「なっ!!どうやってあの軍団から!!」
「見りゃわかるでしょ。全部倒したんですよ」
ルッグの言うとおりゼニガメズの出したポケモン達は皆倒れていた。残っている敵は最早三人のゼニガメのみとなっている。
「や・・・やべぇ・・・」
うろたえる赤ゼニガメ。
『十万ボルト!!』
シャインとスパークはそれぞれ黄色・黒ゼニガメに向けて十万ボルトを放った。
『うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!』
強力な電気技をまともに食らい、両方ともダウンする。
「くそっ!!」
赤ゼニガメは最早絶体絶命の状態といっても過言ではないだろう。
「さっきはやってくれたわね!!何倍にもして返してあげるわ!!」
リーフは種を食べながら残った赤ゼニガメに詰め寄る。
「畜生!!こうなったらお前だけでも!!冷凍ビーム!!」
赤ゼニガメは口から冷気を帯びた光線冷凍ビームを放った。冷凍ビームはリーフに向かって襲いかかるが・・・。
「リーフストーム!!」
再びリーフストームを放った!!」
「オレの勝ちだ!!・・・・・
なにっ!!」
冷凍ビームはリーフストームにあっけなく破られてしまった。赤ゼニガメは驚きのあまり立ちすくしてしまう。特攻が大幅に下がった草タイプの技に氷タイプの技を破られるとは思ってもなかったからだ。
「リーフストームって反動で連発できないはずじゃ・・・・・」
「さっきリーフさんが食べたのは“猛激の種”です。あれでリーフストームの反動を解消しつつ、攻撃力をあげたのでしょう」
ルッグの言うとおり猛激の種は自身の攻撃力を最大限まで上昇できる道具。これによりリーフストームの反動を解消したのだ。さらに今のリーフは特性の”新緑”で草タイプの攻撃力が上昇している。
「うわああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
冷凍ビームを打ち破った葉の嵐がゼニガメズに直撃し、そのままゼニガメズは吹き飛ばされてしまう。
『やなかんじ〜っ!!!』
一時の某団体のような捨て台詞を残しゼニガメズは☆となった。
「ふぅ・・・つかれた・・・・」
リーフはダメージが溜まってたからかその場に座り込んだ。
「おう!!終わったか!!」
声の主は島のダイケンキだった。
「何でここに?」
「なんか騒がしくなったから来てみたんだが・・・どうしたんだ?」
「実は・・・・」
マッハはダイケンキにこれまでのいきさつを話した。
「成程な、あの亀共、俺様をだましやがったってか!!でもお前らのおかげで助かったぜ」
「じゃあ後はこの機械を壊すだけですね」
リーフはヘドロを生み出している機械に近づく。
「ソーラービーム!!」
ドガアアアアアアアアアアアアァァァァァァッ!!!
リーフはソーラービームで機械を破壊した。機械は爆発を起こした。
『!!!!!!!!!??????』
一行は思わぬ光景を目にしてしまった。
なんと破壊された反動で機械から大量のヘドロがまき散らされ、島全体に降り注いでしまったのだ。それにより島が余計にヘドロだらけになってしまったのだ。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「あ・・あはははははははははは・・」
ダイケンキは怒りなんて表現が生々しいほどの激昂を込めたまなざしでリーフを睨めつける。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・
島中綺麗にするまで飛行のピアノ(これ)は返さねぇからな!!」
「そんな〜」
リーフはダイケンキの監視の中泣く泣く島中の掃除をすることになった。他のメンバーば”ご愁傷様”といわんばかりの顔で彼女を見ていた。