第四十二話 化け物の住居
「で、どうします?」
三猿達を討伐に成功したチームリーファイ( ナットレイ)。現在は三猿達はロープでぐるぐる巻きにされている。
「けっ!!こうなったらもう好きにしろ!!」
「ジャイロボール!!」
「いでっ!!何でオレが・・・・・」
ヤナッキーの態度が気に入らなかったのか、ナットレイは(なぜか)バオッキーに攻撃する。
「とりあえずは転送する?」
「そうだな」
リーフは探検バッジで三猿を転送した
「・・・・・!?」
「どうしたの?」
「隠れろ!!」
ウォーターに促され全員が草陰に隠れた。しばらくすると四人のポケモンが隠れているリーフ達の前を横切る。
「ここで間違いないのか?」
「はぁ、あの猿共が出鱈目なこと言ってなかったら間違いなく・・・・」
「とにかく、今度こそオレ達ドクローズが七つの秘宝を手にしてやる!!デヤッハハハハハハハ!!」
ヒトカゲ率いるチームドクローズの面々だった。リーダーのヒトカゲは高笑いをしながら道を横切っていた。その様子をリーフ達は隠れて見ていた。
「聞いた?」
「ああ、七つの秘宝があるらしいな。それをあいつ等が狙っていると・・・・」
「どうします?」
「きまってるだろ!!あいつらに秘宝を渡すわけにはいかねぇ!!」
ウォーターがそう断言した。悪事を働く彼らに強大な力を持った秘宝を持たせる訳にはいかない。
「だとしたら、こっそりとあとを追うしかないわね」
「うん(おう」
「ここですな」
「しっかし汚ったねぇ家(とこ) だな・・・・・(汗)」
ドクローズが着いた先は広い屋敷や城でもなくぼろいただの一軒屋だった。
「と、とにかく行くか・・・・・」
ヒトカゲ達はその家に入っていった。その様子はリーフ達もばっちり目撃していた。そして時間を開けて彼女達もなかに入っていった。
「・・・・・・ぼろいな・・・」
ウォーターが呆れた様子で呟く。中も外観と同じく酷いありさま、椅子や机などは腐って今にも壊れそうであり、天井も蜘蛛の巣だらけ、当然明かりなどはなく外の月の光で照らされているだけである。
するとそこに住んでいると思われるフワライド・ブルンゲルがそれぞれ二体、そして彼らのリーダー格と思われるロボットのようなポケモン、ゴルーグが現れる。恐らくここはゴーストタイプが住んでいるのだろう
「やれやれ・・・やっぱり戦闘するのね・・・」
「ってリーフ、これはポケダンなんだから・・・・(汗)」
あからさまにめんどくさがっているリーフに諭すようにファイアが言う。
「よし!!じゃあ相手の弱点をつける相手を倒していくようにね!!」
「「「了解!!」」」
リーフの指示に三人が返事する。
「冷凍ビーム!!」
ウォーターは冷気を帯びた光線をフワライドに向けて放つも、簡単に交わされてしまう。反撃に二体のフワライドは漆黒の球体、シャドーボールを放つ。
「ちっ!!」
ギリギリで交わすことができた。ここの野生ポケモンは今までよりも格段に強いのか、一筋縄ではいかなかった。
「ほら、こっちだよ!!」
ウォーターはわざわざ敵のド真ん中に立って敵を挑発した。案の定二体のフワライドはウォーターに向かってシャドーボールを放つ。
「そらよっと!!」
ウォーターはギリギリまで引き付けてシャドーボールをかわした。シャドーボールはそれぞれ別のフワライドに直撃。効果抜群なのかそのまま戦闘不能になり爆発してしまう(特性は誘爆なのです)
「ふぅ・・・・・」
「パワーウィップ!!」
ナットレイは一体のブルンゲルに極太の鞭を叩きつける。しかしそれでも倒れないのかブルンゲルは冷凍ビームで反撃する。
「無駄だよ!!もう一度パワー・・・・・
あれ?」
ナットレイは冷凍ビームをしのぎもう一度パワーウィップを出そうとしたが、なぜか出せなかった。特性呪われボディで金縛り状態になってしまったのだ。
「こりゃあ、骨が折れるな・・・・・」
草技を封じられたナットレイには厳しい戦闘と言う名の泥試合となるだろう。
「宿り木の種!!」
ナットレイはブルンゲル達に小さい種を飛ばした。種はブルンゲルの体に付着するとそのまま蔓が体全体にまとわりつく。
「あとは呪われボディが解除まで待つしかないな・・・・」
ナットレイはしばらくはブルンゲル達の攻撃をしのいでいた。彼の持っている技は鋼タイプのジャイロボールのみ。効果は薄く無駄になりがちであるからだ。それでもブルンゲルの攻撃面の貧弱さ、ナットレイという種族という防御面の強力さ、そして宿り木の種の存在でそれも難しくはなかった。
「止めだ!!パワーウィップ!!」
ナットレイはブルンゲルに極太の鞭を叩きつけた。宿り木の種のダメージもあってか、そのままブルンゲル達は目を回して倒れる。
「へへっ!オイラもいじられてばかりじゃないっての!!」
「葉っぱカッター!!」
「火炎放射!!」
リーフとファイアはゴルーグの相手をしていた。葉っぱカッターは効果抜群なのだが、それでも簡単には倒れない。
「危ない!!」
「えっ?・・・うわっ!!」
リーフはファイアを蔓の鞭ですくい上げた。数秒前まで彼がいた場所はゴルーグのシャドーパンチが飛んでいた。
「た・・・助かりました・・・」
「手ごわいわねこのゴーグル」
「いや、ゴルーグでしょ・・・・」
「とにかくファイア、日差しが強い状態にできない?日本晴れとかで」
「成程、あれですね。じゃあ日本晴れ!!」
ファイアは小さな太陽のような球体を出した。球体は辺りを照らし一気に日差しが強くなる。
「よし!!リーフストーム!!」
「はぁ!!?」
リーフはなぜかリーフストームを出した。高威力な為かゴーグル・・・もといゴルーグは音を立てて倒れる。
「よし!!」
「いや、何でソーラービームじゃないんですか!!?」
「なんとなく」
「うおぃ!!」
それぞれ敵を倒すことができた。しかしそれもつかの間、今度はシャンデラ(決してあいつの弟子ではない)・ユキメノコがまた二体ずつ現れる。
「どんだけおんねん!!」
「面倒だからこから先の戦闘はカットしちゃう?」
「「「えっ!!??」」」
「ふぅ・・・なんとか倒せましたね・・・」
「本当にカットしちゃったよ・・・・・(汗)。つうか戦闘をカットするとはポケダンとしてありえないだろ?」
「まぁ、このまま下手に戦闘し続けるとgdgdになる恐れがあるからね、だからと言って最初から飛ばすのも流石にあれだし」
「それにしてもここの敵結構強いな・・・・オイラ流石にヤバかったよ・・・」
ナットレイが疲れた様子で呟く。
「やっぱり、さっきも言ったけど敵も今までよりはるかに強くなってますね・・・・」
「進化系が多く出ているからね。」
「つうか、メタ発言が飛び交いすぎだろ・・・・・(汗)」
それはリーフ達も同じ意見だった。ファイアもリーフも納得している。
すると・・・・・
「デヤッハハハハハハハハ!!!またあったな!!」
「「「・・・・・・・・・・(汗)」」」
けったいな笑い声と共に現れた声の正体はデスカーンだった。リーファイメンバーも読者の方々もまたお前かと思ってることだろう。ただ彼の正体をよく知らないナットレイは警戒した様子を見せる。
「あれ?三人ともデスカーン(あいつ)のこと知ってるの?」
「一応・・・・」
「腐れ縁で・・・・」
「できれば忘れたいけど・・・・・」
「まぁ他の面々でデスカーン(あいつ)が出てくるフラグが立ってるともいえるんですけどね・・・」
ナットレイの問いに三人は渋々答える。よほど彼が鬱陶しいと思ったのだろうか。
「ちょっと待てや!!なんやねんその態度!!」
三人の態度が気に入らないのか激昂する棺桶。
「って!!作者!!棺桶って手抜きするな!!」
やかましいわ棺桶。
「まぁいいわ。とにかくさっさと倒しちゃいましょ」
「そうですよね。これ以上のさばらせるのも面倒ですし」
「つうかあいつは全く(能力的な意味で)進化してないな・・・・」
「むしろ退化しているんじゃないの」
ここまでぼろくそに言われるとは思ってもないだろう。
「ソーラービーム」
「大文字」
「ハイドロポンプ」
「パワーウィップ」
「えっ!?うそ!?ちょ!!まっ・・・・・・・・」
棺桶はそのまま真っ黒になって倒れる。
「消えろ!!」
「は・・・はい〜」
棺桶はそのまま退場。
「何しに出てきたの・・・・」
「それは今に始まったことじゃないでしょ」
一方その頃ドクローズは・・・・
「へへへ、あいつ等にここの住むポケモンの相手をさせて、オレ達はこっそり奥を目指す。上手いこといったぜ♪」
「流石アニキ!!ずるくて卑怯で意地汚い!!おまけにせこさも抜群で小悪党の鏡!!こんな卑怯な方は見たこと・・・・・・・・・・・・アウチ!!」
「行くぞ(怒)!!」
スカタンクがヒトカゲに殴られた。先ほどの会話の通り彼らはこの家の最深部にたどりついていた。そしてヒトカゲは扉をあける。
そこは綺麗とは言えないが今までの汚い部屋と比べると比較的まともな部屋だった。テレビや椅子などもあるあたり、この部屋に住んでいるポケモンがここの主で、七つの秘宝を所持しているのだろう。
「・・・・・・・・誰も・・・・いないな・・・」
「そのようですな・・・」
四人とも辺りを見回すが、そこにはポケモンは彼ら以外誰もいない。
「・・・・・・へへへへへ・・・」
「???おいお前ら、へんな声だすな」
「はぁ!?あっしじゃありませんぜ。ドガース・ズバットお前達か?」
「いや・・・」
「あたしらでもないですよ」
「じゃあ誰が・・・・」
ヒトカゲの言葉を遮って正体不明の声が再び聞こえる。
「君達僕に何の用?言っておくけど僕は今君達に費やす時間なんてないから」
「お前が用はなくてもオレは用はあるんだ!!お前の持っている七つの秘宝を俺様に渡してもらう!!」
「あっそ、どっちにしても僕の昼寝の時間を邪魔したんだ。それ相応の罰を受けてもらうよ」
声が喋り終わるとドクローズの上から何かが降ってきた。しかし彼らはそれにすぐには気がつかなかった。
「・・・・?ぬわぁ〜っ!!!!」
四人の頭上から落ちてきたのは巨大な鐘だった。気付くのが遅れたためそのまま鐘にかぶされてしまう。
「うわっ!!耳が!!耳が〜っ!!」
「く・・暗いなぁ・・・・おい・・・」
「「・・・・・・・・・・・」」←気絶中
鐘の凄まじい音が中で炸裂する。四人はじきに気を失う。