第二話 はじまりはじまり〜
「ここなんですけど・・・」
ファイアに連れられたリーフが見たのは、凄まじい大豪邸だった。
「こ、ここにすんでるの?」
その光景にリーフも完全に圧倒されてた。
「あ、違います。向こうです。」
ファイアが指差した先には、豪邸の近くの至って普通の家だった。
「・・・・・・・
(どう反応していいかわからないんですけど・・)」
「と、とにかくどうぞ・・・。」
ファイアに押され中に入ったリーフを出迎えたのは亀の姿のポケモン、ゼニガメだった。
「ん?あんた誰?」
ゼニガメがリーフを指差しながら尋ねる。
「あ、兄さん。」
「(ゼニガメが兄さん?)」
ひそかに驚くリーフに気付かずにファイアはゼニガメにリーフを紹介していた。
「ふーん、あんたがリーフか。弟が世話になったな。
オレはウォーターだ、よろしく。」
「こちらこそ」
互いに軽く挨拶した後、ウォーターが気になっていたことを口にしようとすると・・・
「誰かきてるのか?」
不意にどこからか声が聞こえてきた。声がしたほうをむくと黄色の姿をしたネズミのようなポケモン
ピカチュウがいた。
「あっ、お父さん(親父)」
「(お、親父? この人が?
どんな構成してんの?)」
ゼニガメの兄やピカチュウの親父をみてリーフはひそかに驚いていた。
「誰?」
ピカチュウはリーフを指差しながら尋ねる。
「(またか・・・)」
心中で愚痴ながらも、再びピカチュウにリーフを紹介する。
「ところで、親父は何かしってんのか?
人間がポケモンになったって話とか。」
ウォーターがピカチュウに尋ねる。
「ああ、名前は忘れたが数年前キモリになった人間が世界を救うためにきたらしいんだ・・・
おそらくあんたも救世主としてこの世界にきたんじゃないかな」
「・・・・・・・・・」
ピカチュウの言葉にリーフはその場で考え込む。
「ところでリーフ」
「ん?何?」
唐突なファイアの呼びかけにリーフはドキッとする。
「僕と探検隊をやってください!
昔からの夢だったんですが臆病なんで一人ではできないんです!」
「いいよ。おもしろそうやし。」
「早いな!」
えらく軽いノリで探検隊が結成された。
これによって運命が大きく変わるとも知らずに・・・・
「ちっ、なんでオレがこんなことせにゃならんのだ・・・」
そうぼやきながらリーフ達を窓越しにのぞきながらサメのような風体のポケモン
サメハダーは持っていた無線をしまう。おそらく連絡を取り合っていたのだろう。
「あ〜疲れた・・・。」
サメハダーかったるそうにその場を去った。