03 ノモセシティ3
捕まったギンガ団員を解放した。サターンは役目を終えたとばかりにその場から去ろうとした。
「待て」
サンは隠れていた木陰から姿を表した。
サターンは一瞬驚いたが、すぐに表情を戻した。
「なんだ?お前」
「サン!何をしているんだ!?付いてこないよう言っただろう」
ハンサムはサンの方を振り返って言った。
彼女は黙ってサーナイトを出し、ハンサムの方は見ずにサターンの方を見た。
「やる気か?」
彼女はうなずくと、サーナイトに指示を出した。
「サイコキネシス!」
その攻撃はクロバットに命中し、クロバットは倒された。
「行け!エルレイド!」
「シャドーボール」
「シザークロス!」
エルレイドのシザークロスはシャドーボールを弾き、エルレイドはサーナイトに急接近し、シザークロスの構えに入った。
(サターンのエルレイドはシザークロスの構えの時隙ができる)
「シャドーボール!」
サーナイトとエルレイドは同時に攻撃し、先にエルレイドが倒れたが一呼吸おいてサーナイトもふらりとバランスを崩し今にも倒れそうだった。
「戻って」
彼女はサーナイトが倒れる前にサーナイトをボールに戻した。
その時、彼らはお互いにポケモンを出していない状態になった。
だが、サターンは先ほど大ダメージを受けたクロバットを出して、クロバットにきずぐすりを使ってクロバットを一時的にだが動けるようにした。
(なぜサンが勝負を仕掛けてきたかは解らないが、あいつなりに何か考えがあるんだろう)
「これ以上はやっても無駄だ。我々はアジトに帰るとするか」
そう言ってクロバットに掴まりサターンはトバリシティの方へ飛んでいった。
しばらく呆然としていたハンサムとマキシははっと今の状況を認識した。
「今のはいったい……?君が追い返してくれたのか」
彼女は黙ったまま何も言わなかった。
「とにかく、一度ポケモンセンターに行こう。ポケモンが傷付いている」
それには黙ってうなずき、サン達はポケモンセンターへ向かった。