プロローグ
過去を語るモノ



昔々、あるところに一人の女の子がいました。

女の子には、桃色の体を持つポケモンの友達がいました。

一人と、一匹はいつも幸せでした。

しかし、ポケモンを石に変える悪い化け物がいました。

化け物は、沢山のポケモンを石へと変え、遂には星そのものを滅ぼそうとしました。

女の子とポケモンは、化け物を倒しポケモンを守ろうと、沢山のポケモン達を率いて、化け物を倒しました。

しかし、化け物は言いました。

「我らは、ポケモンの負の感情の結晶。いずれまた復活し、星を滅ぼすぞ。」

化け物の正体は、ポケモン達の感情そのものでした。

ポケモン達の悪い感情がある限り、化け物はいくらでもまた、未来に復活する。

それを聞き、沢山のポケモンが不安に怯え、恐れました。

しかし、女の子とポケモンは未来の為に数々の対策を残しました。

全てを終え、ポケモンは長い眠りにつき、女の子もまた何処かへと姿を消しました。


それから、永い永い時をかけたある日のこと。

ある村に、大きな夢を持つ、元気な男の子が一匹いました。

男の子は冒険が大好きで、いつも危険な場所に行っては怒られ、友達とも上手くやれない、そんな子でした。

そんな男の子の前に、同い年のお隣さんがやって来ました。

彼女は自分の事を人間だと言い、また記憶喪失でもある、とても変な子でした。

彼女はそんな子だったので、次第に学校に馴染めなくなってしまいました。

そうして、彼女は独りになってしまいました。

しかし、男の子は考えました。

ひとりぼっちが二匹いるなら、ひとりぼっち同士友達になれば、もう独りではなくなるのではないかと。

そして、男の子は星がきれいな夜に彼女に言いました。

「ボクの友達になれ!」、と。

こうして、二匹は友達になりました。

お揃いのスカーフを巻き、色んな場所へ行きました。

黄色いポケモンを追って、川の狂暴なボスと戦いました。

クラスメートと一緒に、伝説のポケモンの幻を見ました。

たったの三匹で、村の聖域に忍び込みました。

夢を叶える為に、励ましを背に村をでていきさえしました。

それでも、二匹はけして離れることはありません。

しかし、世界の運命は二匹にお構いなしに絡み付きます。

石に変えられた、双子のポケモンを目撃しました。

石化の犯人を追って、再び村の聖域に行きました。

地獄のような世界で、数々の犠牲を払い脱出しました。

そして、辿り着いた場所で二匹はある真実を知ります。

彼女のこと。

二匹のスカーフのこと。

石化事件の本当の犯人のこと。

そして、「生命の樹」のこと。

真実を知った二匹は、本当の犯人…… 復活した化け物を倒すことを決心します。

星中のポケモン達の力を借り、二匹は遂に化け物を追い詰めます。

しかし、化け物は古代のあの時の様に言います。

そう、化け物はポケモン達の悪い感情。

いくら復活した化け物を倒しても、ポケモン達の感情がある限り化け物は何度でも何度でも復活するのです。

でも、男の子は考えました。

「自分達の感情ならば…… 『倒す』のではなく『認めて』『受け入れ』ればいいのではないのか」と。

そう、化け物も自分達…… ポケモンの感情の一つ。

だったら、それを受け止めればいい。

全てを受け入れた二匹の前で、化け物は感謝の言葉を残し、消滅していきました。

それから、しばらくして。

世界を救った二匹は故郷の村にいました。

そして二匹は最後の真実を知ります。

男の子の正体はなんと、彼女…… 古代の女の子の友達のあの桃色のポケモンだったのです。

男の子は化け物を倒すと自身もまた、消えてしまうことを彼女に伝えました。

泣いて悲しむ彼女を置いて、男の子は消えてしまいました……

消えてしまった男の子を彼女は諦めきれませんでした。

消えてしまった男の子の影を追い、あるポケモンと出会います。

それは、新たに生まれた、男の子とも、古代の友達とも違う全く別の桃色のポケモンでした。

二匹はしばらくの間一緒に探検することとなりました。

ですが、ある日友達のポケモンは何者かに拐われます。

友達のポケモンには、なんと化け物の欠片が残っているというのです。

それでも彼女は友達を取り戻す為に戦います。

しかし、友達を拐った大人達は聞き入れてくれません。

友達も、もう消える寸前。

でも、彼女は思います。

「もう、ひとりぼっちなんて嫌だ。」と。

その時、彼女のスカーフと友達の中の何かが共鳴しました。

光は集まり、やがて男の子の形となりました。

そうです。

友達の中に有ったものは、化け物の欠片ではなく、男の子そのものだったのです。

友達を拐ったのは、大人達の優しい嘘でした。

こうして、二匹は無事再開し、いつまでも一緒にいたということです。






話はこれでおしまい。でもね、語るのを止めなければ物語はどこまでも続いていくんだ。
君たちが「先」を望むなら、いくらでも「それ」を語ってあげる。




─ねえ、知りたい?
ここから先のツクラレタモノガタリを。




■筆者メッセージ
誰か文才を100円で売ってください!
琅珎 -amber- ( 2016/03/06(日) 12:18 )