ハウとアシレーヌ
アシレーヌと共に、いくつの太陽の下を走り回り、夜空の月を見上げただろう。
リリィタウンを出発してから出会った発見も体験も大冒険も、みんなきらきらと宝石みたいに輝いて、ハウの胸の中で息づいていた。
後悔とか悲嘆とかは全然感じなかった。だって何が起きようとも、ハウの側にはポケモンがいたのだから。
「島巡り、すっごく楽しかったねー!」
ハウはアシレーヌをぎゅっと抱きしめる。旅立った時はハウの腕にすっぽりと収まるほどだったそのポケモンは、今やハウよりも大きな体になって、ハウを抱きしめ返すように前足を動かした。ハウはそれがとても嬉しくて、アシレーヌの顔にほおずりした。
この相棒に、今までずっと、おれが守られていたんだ。
「大好きだよ、アシレーヌ。」
アシレーヌも元気よく鳴いて、ハウの言葉に答えた。