ポケモンヒロインガールズ





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第三部 ネクストワールド編
第34話 フラッグ・バトル 前編

第34話 フラッグ・バトル 前編



実況
 「さぁ諸事情によりスケジュールが1時間遅れましたが、無事ポケモン少女達の運動会も再開! 次の種目はフラッグスチール! 毎年見ている人にはお馴染みだが、初見の人にはルールの説明だ! まず各チーム1年生3人2年生2人、計5人で編成されたチームが同時5チームで敵チームのフラッグを奪い合う! 最終的に最後までフラッグを守ったチームの勝ちだ!」



明日香
 「ようするに対抗戦ルールっすね」

控室で2年生と一緒にミーティングをする関東支部のポケモン少女達。
宝城明日香は2年生とした対抗戦を思い出す。
あの時は惜しくも負けたんだよなぁ、と苦い経験を思い出した。


 「毎年恒例なんだよね、なんだかんだ私達って団体行動が要求されるからね?」

鈴はそう言うと悠那を見た。
悠那は独断行動が多く、そしてそれを自覚しているから顔を厳つくし「ふん!」と鼻を鳴らした。

アリア
 「琉生さん、琉生さんもですよ?」

琉生
 「う、うん……!」

姫野琉生は恥ずかしそうに頷いた。
琉生自身普段は自制も聞いているし、むしろ消極的なのだが、一度スイッチが入ると1年生では悠那以外手がつけられない程暴走するのだから大概だ。


 「お願いですからゲシュペンストに単身突撃はやめてください……本当に、本当に危険ですから〜」

愛は今もまだ、泣きたい気分だった。
ゲシュペンストγに3年生よりも先に殴りかかる琉生を見て、愛は如何ほどに思っただろう?
ただのαやβでさえ、恐れるポケモン少女は多い。
何よりも危険だからこそ、ポケモン少女学園では1年生の単独行動が禁止されている理由になる程だ。

闘子
 「ま、結果的に一人の命を救ってんだ、ヒーローは死んだら意味無ぇが、だけど助けられる奴は必ず助ける、それが俺達ポケモン少女だからな」


 「助けられる者は助ける……」

古代燈は俯くと、縁美代の事を思い出した。
自分の至らなさが、美代を危険に晒した事を燈は凄く後悔している。

悠那
 「で、チーム分けは?」


 「あ、はい。1年生からはアリアちゃん、夢生ちゃん、琉生ちゃんでいきます」

明日香
 「アタシと転校生組は留守番かぁ」


 「関東支部は他の支部校より人数多いですからねぇ」

ポケモン少女の絶対数が如何に少ないか。
それに友井愛は苦笑するしかなかった。
大体毎年4人なら豊作、3人でも多いなんて言われる世界、今年はなんとか5人制でやれたが、年度次第では3人制だったことさえある。

闘子
 「2年はミアと鈴で行く」


 「フラッグ持ちは鈴さんお願いします」

夢生
 「今回はミアミアじゃないビュン?」

前回、対抗戦の時はフラッグの管理は霧島ミアが担当した。
しかし愛は首を振る。


 「前回と違い今回は乱戦ですので、機動性に優れ周りの見える鈴ちゃんが最適と判断しました」


 「ま、当然の判断よね〜、ウチの生徒ってカッとなる子多いし」

そう言うと鈴はジト目で由紀を見た。
砂皿由紀、かつて単身明日香を打ち負かすために吶喊して、返り討ちにあっていることを鈴は忘れない。
鈴も最初に破れたとはいえ、想像以上に琉生が食い下がり、結果相打ちだ。
速くにゲシュペンスト戦を熟してきた1年生達の胆力は驚くべきものがある。


 「このルール化では攻撃が許可されています、一応気をつけてほしいのですが、ダウン中は追撃が禁止されていますので」

闘子
 「だが勝利条件は敵チームを倒すことじゃない、フラッグを奪う事だ! 同時に守る必要もある!」


 「それじゃ、参加メンバーは変身して入場しましょう!」


 「それじゃ皆を代表して鈴ちゃんが音頭取るよ!? 皆気合い入れてこー♪」

夢生
 「オーッ♪」

琉生
 「お、おう……!」


 「うーん、ノリが悪い」

由紀
 「メンバーに無理があるだろう……!?」



***



会場は多目的総合実験場。
以前対抗戦で使った訓練場よりも、より実験的で広大な場所でフラッグの奪い合いが始まろうとしていた。
地下に築かれた広大なバトルフィールド、いくらか高度制限はあるが、それでも飛行タイプが問題なく飛べる高さだ。
琉生達関東支部のポケモン少女達はビル群の一角に変身した状態で集まるとゲームの開始を待った。

実況
 「さぁ! 各チーム準備が整いました! 今ホイッスルが吹かれます!」

ピピー!

実況
 「さぁ! ゲーム開始! 各チーム戦略は以下に!?」


 「さて、まずは索敵ね」

夢生
 「むうの出番ビュン!」

空は無数の撮影ドローンが飛び交う。
情報0から始まったこの競技はまず如何にして敵のチームを探るかに掛かっていた。

アリア
 「私も未来予知に集中します」


 「オッケー! 夢生ちゃんは空から他のチームを探して! 琉生ちゃんとミアは周辺の警戒をお願い!」

琉生
 「う、うん!」

ミア
 「分かったわ!」

この競技は騎馬戦の発展型とも言える。
チームの連携力が試され、そして個の能力が求められる。
この初期偵察において成果の出せる者は必然的に諜報部向きだと言える。


 「さってと、当然他のチームも航空偵察してくるかぁ、ミアは高所に配置したいけど」

鈴は自分の背丈と同じくらいの大きなフラッグを持つと、どう動くべきか思案した。
何せ各チーム誰を選出しているのか分からないのだ。



***



夢生
 「敵は〜?」

夢生は飛び上がると旋回するように周囲を索敵した。
しかし思ったよりも広大だ、前に比べると遠くは視力の良い夢生でも分からない。
しかし不意に夢生は攻撃に晒された!

ゴオオオ!

夢生
 「きゃあ!?」

火炎放射が正面から飛び交う。
それは九州支部1年生の朝比奈寧が放った火炎放射だ。
九州支部は斥候にリザードン少女の寧を起用、寧は敵を見つけると果敢に挑んだ。


 「相手がポケモン少女ならゲシュペンストじゃないんだ! ボクだって!」

寧はゲシュペンスト戦こそ足を引っ張る存在だったが、ことポケモン少女との戦いなら、他の子よりも慣れている。
九州支部がとった戦術は偵察より、その偵察を倒す選択だった。
しかし、夢生も並じゃない、エアームド少女である夢生は火炎放射なんて食らったら一溜まりもないが、器用に回避に専念した。

夢生
 「逃げ回れば、死にはしないビュン!」

夢生はそう言うと後退した。
寧はすかさず追撃する。
1年生同士ならポケモンバトルの経験がある分少しだけ有利だと考えたからだ。
しかし、直ぐに寧はそれが過ちだと知る事になる。


 「っ!? 正面!?」

寧は高速で飛来する水の波動を見た。
咄嗟に回避行動に移るが、寧はその巨大な水の波動を翼に受け、墜落してしまう!


 「うわあああ!?」

それはミアの放った対空射撃だ。
アリアはテレパシーで夢生に誘導を指示、夢生はそれに従いミアの射程距離に寧を誘導したのだ!

そしてそれを見て、恐れ慄く他のポケモン少女がいた。

杉菜
 「うわっ!? こんわ〜、けどアッチにチームがいるんだ」

関西支部1年生小金杉菜は森林地帯に隠れながら、低空移動で偵察を行っていた。
これは関西チームのリーダーを務める円寿摩耶の指示だった。



***



摩耶
 「ええか? 絶対初手は動くな、戦闘は起きる、空は危険や、森を行け」

少し時を遡る。
開けた湖畔で摩耶はメンバーに指示を送っていた。
杉菜はそれに従い、森の木々を超えない程度の高度で飛んでいった。

摩耶
 (杉菜は動体視力が並外れてる、木々に誤ってぶつかる事もないし、何よりあの視界の広さは抜群に偵察向きや)

綾女
 「せやけど、ウチらここにいてええのん? ここ目立つで?」

摩耶
 「安心せい、情報手に入ったら一気に動くで」

今摩耶のもとに2人のポケモン少女がいる。
一人は鹿嶋綾女、メブキジカ少女。
上手く運用すれば、抜群の機動性を誇り、森林地帯では無類の強さを発揮するだろう。
そしてもう1人は関西支部2年生志島翠(しじますい)、カポエラー少女だ。
翠は寡黙な少女だった。
背は低く、カポエラーの特色が出た、頭から真っすぐ伸びた円錐形の角と、特徴的な尻尾、青いピッチリとしたスーツドレスの無口な2年生だ。

摩耶
 「今、こっちはちょっと人数が心許ないからなぁ、翠、いざという時は任せたで?」


 「……ん」

綾女
 (浅葱さん、大丈夫かな?)

関西支部、その戦略は果たして正解なのか?
最初はお互い出方を見る形で始まった。
果たして最初に仕掛けるのは?



***



ビル群を陣取る関東支部、森に囲まれた湖畔を拠点にする関西支部。
一方で山岳地帯で眼下を俯瞰するのは米露連合チームだった。

リリィ
 「退屈デース」

スワンナ少女のリリィはそう言うと、山の淵に座り込みながら眼下を眺めた。
リリィは航空偵察を志願したが、チームリーダーはそれを却下した。
チームリーダー、そうっとリリィはそちらを眺めると、何やらロシアのポケモン少女と何かを相談していた。
リーダーはアメリカ班を代表してデンチュラ少女のコリーンが指示を出していた。

コリーン
 「重要なのはフラッグの防衛だ、積極的な交戦は避けたい」

コリーンはリリィとは部署が違うから、リリィはあまり馴染める相手ではなかった。
広大なアメリカにおいて、今回このリクリエーションに参加出来たのはそれなりに選抜されたメンバーだと言うことだ。
リリィは見事ニューヨーク支部から、この選抜メンバーのキップを手に入れた。
一方コリーンはカリフォルニアを拠点とする西海岸支部の出身だ。
同じアメリカでありながら、東海岸側のリリィと西海岸側のコリーンではその言葉一つにも差があるのだ。
一方、ロシア班の方は良く統率されている。
ロシア側からすればアメリカ側の指示に従うのは不服だろうが、それでもサーリャが合意したのだから、彼女たちの忠誠心は見事なものだ。

シェンコ
 「ならば移動を提言する、ここは目立つ」

そう物怖じせずに提案するのはセキタンザン少女のシェンコだ。
割と分からないロシア班の中では恐らく一番まともに話が通じる相手、それがシェンコだ。
一方ずっとノホホンとして、身体を動かし暇を持て余していたのは、障害物競走でもリリィがチームを組んだツンベアー少女のナターシャだ。
彼女は本当に何を考えているか分からない。
普段から口数が少なく、変身前は肌も真っ白で華奢な少女だが、少々……いや、かなり突拍子もない事を不意にする。
頭は良いらしいが、チームを組んだリリィ自身どう付き合えばいいか、イマイチ分からない。

リリィ
 「うーん、あ!」

リリィは空を眺めると爆炎が上がった。

リリィ
 「わーお! どことどこデスカー!?」



***



爆炎を起こしたのは九州支部のリザードン少女寧だった。
関東支部のミアに落とされた寧は琉生と接敵、迎撃を余儀なくされていた。


 (くそっ!? リトルルーキーが相手か!? よりにもよって地上で!?)

寧は視界の悪い木々が覆う森の中で九州支部の面子が待つ拠点まで走った。
あのオオタチ少女に正面きって一対一を仕掛けたいとは思わない。
リトルルーキーはゲシュペンストを相手にしても物怖じしない豪胆さ、そして白兵戦での能力は今の寧には手がつけられる物ではない。


 「くそ! 当たれ!」

寧は口から灼熱の火炎放射を放った。
ゆうに20メートルは届く高温の熱放射は粘性は少ないが、周囲を熱して、木々が発火する。
リトルルーキーには足止めにしかならないだろう。
だが、そこには寧と琉生以外にもう一人いる事を二人は知らない。

美鈴
 (あ、あばばばばば!? 無理無理無理!? こんなん命何個あっても足りへんて!?)

関西支部の浅葱美鈴は透明化したまま、隠れるようにその戦闘のど真ん中にいた。
炎が直ぐ側を通れば、命が削れた気がし、琉生が目の前を飛び越えると生きた心地がしない。
しかし幸運にも寧も琉生も美鈴に気づきはしなかった。

美鈴
 (え、えーと、九州のがあっちに逃げて〜、関東のがこっちから来たっちゅうことは?)

美鈴はそっと森の奥を見た。
美鈴に与えられた指名は偵察であり、奇襲だ。
気配を隠蔽する優れたステルス能力、美鈴は臆病で本当にどうしようもない。
それでも彼女はゴクリと喉を鳴らし、何かを覚悟した。



***



アリア
 「琉生さんが、敵チームの場所をある程度特定したようです」

関東支部はビル群からは特に動かず、状況を見守っていた。
琉生が九州支部の偵察要因を追跡し、同時に夢生が低空から周囲を索敵、ミアは高所を陣取り、いつでも敵を見つけられるように備える中、初めて鈴は顔を上げた。


 「アリアちゃん、琉生ちゃんと夢生ちゃんに連絡! 九州支部に総力を上げて強襲するわよ!」



***




 「はぁ、はぁ!」

吹雪の中、視界の悪い雪原には九州支部の面子が固まっていた。
寧はなんとか自陣に戻ると琉生はそれ以上追ってはこなかった。
場数に差のある琉生を相手にするのは、想像以上に寧の精神と体力を削らされた。
そんな寧を労ったのはバシャーモ少女の祭翔子(まつりしょうこ)だった。

翔子
 「大丈夫寧?」


 「う、うん……先輩すいません!」

寧は息を整えると今回のチームリーダーを務める2年の海代琉夏(みしろるか)は呟いた。

琉夏
 「来るか……」


 「来るって……関東支部がですか!?」

琉夏
 「だけじゃないだろうな……恐らく他も動き出す! 全員隊列後退! ヨーソロー!」

琉夏はミロカロスのポケモン少女だ。
九州支部3年の出本麗花に直接手解きを受け、一つでも多くの勝利を捧げんと意気込む。
長い尾のような身体でしっかりフラッグを保持すると、彼女は雪原の先を見捉えた。



***



摩耶
 「動くで!」

主戦場からは遠く離れた陣地に構える関西支部。
チームリーダーの摩耶はそう決断した。

綾女
 「動くって、漁夫の利狙いですか?」

摩耶
 「それもやけんど、そうやない……もっと大きいの釣るための撒き餌や♪」

関西支部は斥候が二人と、他のチームよりも多い。
故に積極的な行動には他のチームよりもリスクが伴う。
だが、摩耶は妖しく微笑んだ。
その悪知恵がどう転ぶかは……まだ分からない。



***



ドタドタドタ!

一方で慌ただしく動きを待っているのは岩山に陣を敷く米露連合だ。
高所の利点を最大限に活かし、戦場を俯瞰しながら、事の推移を計っていた。

リリィ
 「OK! 出撃デース!」

リリィはその大きなスワンナの翼を広げると、テイクオフした。
ここまで斥候も出さずに、動きを止めていた米露連合にも大きな動きが訪れていたのだ。

リリィは飛び立ちながらコリーンから渡された指示を復唱する。

リリィ
 「時間を稼げ、ウフフ♪ 簡単デス♪」

リリィが飛び去った後も、米露連合は大忙しだ。
コリーンは慣れないロシア人達に指示を出していく。

コリーン
 「本隊は移動、アルスキー氏は先行してリリィを支援してくれ」

ナターシャ
 「ん」

ツンベアー少女のナターシャ・アルスキーはそう言うと山肌を滑り落ちていく。
コリーンは移動しながら、戦場の動きをよく観察した。

コリーン
 「関東支部が一挙に移動を開始し、九州支部が後退を開始した」

リリィはその側面を叩く。
更に後方から、ナターシャが奇襲をかける手筈だ。
やや防御寄りの策を取るコリーンだが、ここいらで自分たちの実力を日本に示したいとも思っている。

コリーン
 「バザロフ氏、北海道支部はまだ見つからないの?」

コリーンの直ぐ側で瞑想するように目を瞑っていたのはルフィナ・バザロフ、カラマネロのポケモン少女だ。
彼女は本来洗脳等を得意とするが、今回索敵を兼ねて出てもらった。
ルフィナは胴体を明滅させると、首を振る。

コリーン
 「そうか……」

ルフィナ
 「でも……意思が集まってる」

コリーン
 「意思、ね?」

コリーンには分からない感性だ。
所詮デンチュラのソウルを持つコリーンではエスパーの感性は理解できない。
ルフィナもまた、それをコリーンに分かりやすく伝える術などないのだ



***



競技場の外、今日は学区内が大騒ぎだ。
そんな喧しい喧騒の中、藤原真希は少し遅めの昼ご飯を食べながら、街頭モニターを見上げた。
今はフラッグ取りの中継が行われていた。

真希
 「ふーん、慎重ね」

真希はクリームのたっぷり詰まったクリームパンを頬張るとそう感想を述べる。
フラッグ取りは確かに防衛側が有利で、攻める側に利点が少ない。
なにせ勝利条件はあくまでもフラッグの防衛、時間切れの時、初めてそれまでに奪取したフラッグが意味を持つ。

真希
 「はっきり言ってしまえば、エンタメ性は悪いわね」

騎馬戦と同じルールと思えば分かりやすいが、動的には撮影ポイントが少ない。
これなら守るんじゃなくて、奪ったフラッグの数が多いチームが優勝とかの方が良かったのではないか?
真希はイチゴ牛乳の紙パックにストローを突き刺すと、それで口の中の物を流し込んだ。

真希
 (ま、しかし……裏の理由は別にあるものね)

裏の理由、それは参加する生徒たちには教えられない。
一般人も知り得ない、ポケモン少女管理局のある目的。
それは例えば勇敢さ、真っ先に果敢に挑める者は勇敢で、ゲシュペンスト戦では絶対に必要になる意思だ。
一方で敢えて不利なフラッグ取りに向かうのは、合理性よりも全体の為に動ける意思。
敢えて5人でチームを組ませる事も、それぞれの性格や適性を管理局が見極めるためだ。

真希
 (私の時代は楽だったなぁ、大体きららが片付けたし)

真希も当時なら、誰にも捉えられない色付きの風となって、フラッグを奪った事だろう。
だが、同期にあれだけの規格外がいた事は真希の不幸でもある。

真希
 「んぐ、さってと、お仕事お仕事」

今日は特に人手が足りない日だ。
こういう日に限ってゲシュペンストは現れたし、便乗して悪さする人間もいるかもしれない。
真希はセルフレームの眼鏡に手を懸けると、レンズ内に様々な情報が羅列されていく。
今日は少し皆から離れてて蚊帳の外の寂しい先輩は、皆の安心安全のために、街を走り回るのだ。



ポケモンヒロインガールズ

第34話 フラッグ・バトル 前編

続く……。


KaZuKiNa ( 2021/03/07(日) 18:47 )