09月18日 「ブラックホール」
また仲間が増えた。超がつくほど厄介なものが。
種族はトゲチック。♀のくせに「僕」とかいう……いわゆる僕っ娘とかいうやつである。アイツの場合は苛立たせるだけだけどな!
名前はシィーナ・ハピュト。かなりの金持ちらしく、救助隊に入る資金として大量の金を俺たち『ベテルギウス』につぎ込んでくれた……。のは別にいいんだけどな。それはいいんだ。
けどな、アイツ大食いなんだよ!!
何なんだアイツ! 木の実20個で足りないってどんな胃袋だよ! 食い方きたねぇんだよ! 潔癖症なめんな! 片付けるこっちの身になりやがれ! ていうかホントにお嬢様なのか!?
……しまった、なんか荒れてしまった。つまり、あいつの腹はブラックホールなのである。
出会ったのは依頼で森に言ったときに、シィーナが倒れていたため。
「大丈夫か」と声をかけると「腹が減った」というから食料をわけてやったら全部 食いやがって……!! ……まぁ、資金で全部チャラ……それ以上になったが。
そしてもぐもぐと口を動かしながら、シィーナは笑って「僕、この救助隊に入れてもらいたいんだけどいいかなー?」と言った。何ていうか、ガキに見えた。いや、ガキだろ。絶対にガキだ。
返事をしたのはやはりリフィネで「うん、いいよ!」とすぐさま歓迎した。だから少しは疑えといっているのに……!
俺の心をよんだのか、俺がよまれやすいのか、翡翠が「まぁいいじゃないですか、蒼輝さん。仲間が増えるのはいいことですよ」と言った。やっぱコイツの方がリーダーむいてると思うんだ、俺。
あとシィーナになんで倒れていたのかと聞くと、種族を考えろといわれた。
トゲチックは幸せを運ぶポケモンだ。しかしコイツの場合は厄介事を運んでいるようにしか思えん。そう言うと何でかリフィネに殴られた。理不尽である。
まぁそんなわけで空を飛んでたらおなかが減って地面に落ちた……ということである。ただの馬鹿だ。
家族は大丈夫なのか、と聞くと「まー自由主義だから大丈夫だよー」といわれた。マイペースな奴である。
で、依頼を無事に終えて戻ったわけだが、困ったことにシィーナの家がない。
友達サークルでエリアを増やしてそこに住んでもらおうか、と思ったのだがリフィネが「私の家においでよ!」と言ったのでシィーナはリフィネの家にいることになった。まぁ、仲良くしてくれ。
そのまま今日は解散になった。
……今日は掃除して寝ようと思う。
(夢についての報告)
今度から追記をこうやって書くことにする。
今日は誰かが俺に話しかけていた。何も聞こえはしなかったけれど。
これは俺が人間だったこと……俺が人間に戻る方法と、関係があるのだろうか。