08月28日 「救助隊」
もしかしたら夢オチというのもあるではないか。
そんなことを期待した俺が馬鹿だった。見事にミズゴロウのままである。おいマジ勘弁してくれ。
そしてミズゴロウになってから1日目。二度寝した。
そんなどうでもいいことはおいといて、最初にリフィネの馬鹿さについて語っておこう。
俺が家から出ると、堂々と家の前で寝ていやがった。不審者と思われても何らおかしくないはずだ。いや絶対におかしくない。つーか汚ねぇ。
とにかく邪魔なので起こす為に揺すると殴られた。もう嫌だアイツ。
リフィネは誠意もへったくれもない感じで謝り、「楽しみで明け方から此処に来たらつい寝ちゃったんだよねー」と言った。
こみ上げる怒りを何とかおさえて何をするのかと聞くと、爽やかな笑顔で「仕事がない」とぬかした。俺はアイツを殴る権利があると思うんだ。
とりあえずポストをあけると「救助隊スターターセット」なるものが入っていた。救助隊バッチと、道具箱と、ポケモンニュース。これは救助隊になると渡されるものらしい。リフィネは飛び上がるように喜んでいた。
そんなリフィネを尻目にポストを漁っていると、まだ紙が残っていた。
あれでテンションあがって忘れたんだろうな。あれで隅々まで見ることを放棄したんだろうな。
そんなことを思いながら紙を手に取ると、依頼の手紙だった。きてるし。
依頼はコイルからで、なんかくっついて困ってるとか。2匹じゃレアコイルになれないし、困ってるって。「レアコイルって……3匹か。ならもう1匹くっつきゃいいのに」とか思ってしまった俺をどうか許して欲しい。
ミフィから俺たちのことを聞いたと書いてあった。子どもは何でも言うよな。
リフィネに依頼のことを言うと「え!? きてるの!?」と目を輝かせながら飛びついてきた。アイツは怖い。
それから引っ張られて依頼にいくのに、そう時間はかからなかった。
ダンジョンで泥を拭いたり色々しているとリフィネが「異常だよ……。病気かなんかだよ、その潔癖ぶり」といわれた。誰が病気だ。
しかし何でか綺麗にしておこかなければならないと思う。何故だろうか。
とにかく依頼は見事に達成してコイルを助けたが、リフィネのあの横暴さと無知さと無謀さはどうにかならないものか。
そういえばコイルの1匹――フェクが仲間になりたいとかどうとか言っていた。しかし何か問題があるらしい。
リフィネが「友達サークルってとこに行ったらいいかも」とか何ちゃらこうちゃら言っていたのでまた行こうと思う。
とりあえずダンジョンでリフィネのサポートを何とか頑張っていた俺を誰か褒めて欲しい。とにかくそのせいで今日は疲れたのでこの辺で日記はやめておく。疲れた。
追記
その夜、夢を見た。大事なことだろうから書いておく。
よく見えなかったが、見覚えのある者がいた。しかし夢は途切れてしまったので、よく分からない。