−第三話−
Believe
−第三話−
(…夢かな?)
ボスは真っ暗な場所に立っていた。
「そこのお前…。」
キラッと光る光が見えた。
(何だこれ。)
「頼む、私の半身を集めてくれ。」
その光は言った。
(ハンシン?何の事だ?)
「半身って何だ?」
「お前が今日拾った物だ。」
光はこう答えた。
「私の半身である…『
属性』は、この世を支えている大事な物だ。」
「1つ1つがタイプを持っていて、1つあるだけで、その『
属性』が司るタイプを自分の力にする事ができる。」
「じゃあ、オレの銃から炎が出たのも…。」
「そうだ、お前が拾った物は、電気の力、炎の力を司る2つの『
属性』だったのだ。」
「オレの周りに出来たっていうバリアもか?」
「そうだ。『
属性』には、タイプをはじく力も備わっている。」
光はどんどん薄くなっていくように見えた。
「早く、早く集めてくれ...もう時間がない…じゃないと世界が、崩壊してしまう…。」
「待て!最後に、お前の名を聞かせろ!」
「私の…名は…アルセ…またの名…ゼウシア…。」
光はそこで完全に消えてしまった。
ボスの記憶はそこで途切れた。
*
「はっ!!」
ボスは、自分のベットの上で目を覚ました。
(…夢…か?)
心の中でそう呟き、ボスは、寝癖を整えようと鏡の前に立った。
(あれ?)
寝癖を直していると、左手に妙な模様がある事に気がついた。
(…どこかで見たことあるような…)
ボスは鏡の前で考え込み、次の瞬間に叫んだ。
「あの玉の模様だ!!」
「どうしたの!?」
突然ドアが開け放たれ、ルナが顔を出した。
「いや、なんでもねぇ。」
「びっくりした…。突然部屋から叫び声が聞こえたから、心配したよ?」
「すまん。」
「別にいいけど…もう朝ご飯出来てるよ!」
「分かった。」
ボスは帽子を被り、ゴーグルを付けた。
*
−リビング−
「おはよう!」
リビングでは、サモンが朝ご飯の準備をしていた。
「むー。」
「ねぇ、寝癖直ってないよ?」
「むー。」
ボスは、そばにあったポフィンを一つひっつかみ、頬張った。
「…ポフィンをそんなに頬張ったらダメだよ。」
「むー。」
何を言っても『むー』としか言わないボスにルナは呆れたが、すぐに別の物に興味を示した。
「どうしたの?その包帯。」
ボスの左手には、包帯が巻かれていた。
「あ、いや大丈夫だ。少し擦りむいただけ。」
「ならいいけど。」
ルナはそう言って、自分のポフィンを食べ始めた。
To Be Continued…