第3章 ギンガ団、来襲
第15話 幹部、イオ
あたしたち報道陣の旅に加わったのはシンオウトップアイドル・マミちゃん。とりあえず、次はどこに行こうかな。まだ新生ギンガ団の情報が集まってないからどこ行ったらいいかわかんないのよね。

「おいホノカ。ポケギア鳴ってるぞ」

「あ、ホントだ。誰だろ?」

画面にはアヤカ、と表示されている。何か起こったのだろうか、不吉な予感がする。

「もしもし、どうしたのミハルちゃん?」

「あ、あの…ホノカ、さん…」

アヤカちゃんの声が震えている。近くでお兄さんがセメントをどすどす、と積んでいく。先を聞くのが不安。

「コサメとキリヤが…」





わたしは今コトブキシティ郊外、203ばんどうろにいる。コサメくんとキリヤくんが倒れている。ミハルちゃんは草むらに隠れてびくびくしている。幸い、局とここは近くて走って5分。すぐに駆けつけることができた。

「…大方、お前らはどこかに隠れているこいつらの連れにでも呼び出されたのだろう?私はお前らに用はない。用があるのはこいつらの連れの女だ。私から盗った『あるもの』が必要なだけだ。邪魔をするなら…消す」

わたしの目の前にいる黒髪の女性、この人は前コサメくんたちが逃げられた幹部らしき人、だ。名前はわからないけど威圧的で…本音を言うと、ちょっぴり、ほーんのちょっぴり怖い。

「ふん、邪魔しないワケないでしょ!?消せるもんなら消してみなさいよ!」

ま、マミちゃん…。ナオキもカイリもびっくりしてる。そりゃそうだ、まともに戦おうなんて思ったもんじゃないもの。

「イオさま。ここは僕が…」

「いやいい。私が直々に手を下す。…ギンガ団の恐ろしさ、わからせてあげようじゃないか」

「だ、だめです…。この女は強すぎる!ホノカさんたち、逃げてください!」

「あたしは逃げない!このイオとかいう女、倒してやるわよ!」

「ふん。…後悔しないことだな」

「そっくりそのまま、返してやるわ!」


■筆者メッセージ
ホノカ「マミちゃん、大丈夫かな…?」

案外大丈夫かもしれないよ。彼女、タフそうだし。

ホノカ「むむぅ…」
白雪ゆいの ( 2012/07/15(日) 16:11 )