ポケモン不思議のダンジョン 正義と悪の狭間で





小説トップ
-第一章 日常という名のスパイラル!-
第三十話 守護神の森A

歩き続けて、数時間後…
奇襲があったものの、ファインたちは休憩を挟みつつ、順調に歩みを進めていた。

「チャームズ、あとどのくらい?」

ファインは適当にそう言った。サーナは左手の人差し指を顎にやって答える。

「もう少しなはず…あっ、ほら明るくなってきた!」

サーナはそう言うと、奥を指差す。すると、そこには久しぶりに見る光が此方を誘っていた。

「出口だよ!」
「やった!森を抜けたわ!」

一行は喜ぶ。ファインは顔を綻ばせて、一足先に光へと向かって行った。

「着いた!」

森を抜けると、そこには長閑な村があった。上には久しく昼下がりの空が広がっている。ファインは、よくこんな所に村があるな、と思った。

「あら、みかけない顔ねぇ…」
「!!」

急に現れたのは、マッスグマとジグザグマだった。おそらく親子だろう。その時、ファインは、性格上少し嫌な顔をしてしまった。

「おかぁ、このポケモン、顔が怖いよ…」
「ほら、初対面の人にそんなこといってはいけません。すみません。」

「いえ…」

「じゃあ、私たちはこれで…」

そう言って、親子は去っていった。しかし、その時、母親の方も大して否定的な顔をしていなかったことが気がかりだった。そんなに嫌な顔なのか…。ファインは顔を両手でぐちゃぐちゃと押し付ける。
すると、その時…

ドンッ!

「いてっ!」
「わっ!」

何かが横からぶつかってきた。訝しく横を見ると、小さなピチューが尻餅をついていた。ファインはピチューに近付く。

「おい、大丈夫か?」

ファインは手を差し伸べる。

「いてて…。ん、お兄さん、誰?」

「俺は遠征に来たんだけど、何か聞いてないか?」

ファインは訊く、ピチューはファインの手をとりながら答える。

「あ、もしかしてリヴお兄さんの?」
「そうそう!何だ知って…」
「んじゃ、僕に着いて来て!!」

ファインが言い終わる前に、ピチューは彼の手を取る。いきなり、手を引かれて狼狽えてしまった。

「ちょ、何だ!」
「僕のおじいちゃんのところに行こう!」

小さな手でファインを引く。少し力を入れただけで振り払えてしまえそうだ。此処で思いっきりそうしてもいい気もしたが、さっきのように変な風に思われるのは甚だ御免である。ファインは、ひとまずそのおじいちゃんとやらに会いに行って、この村の責任者について訊こう、と思った。

「僕、ピチューのピー!お兄さんは?」
「え、俺?俺はファイン、ヒト……カゲのファインだ。」
「そっか、ヨロシクね!」

元気の良い子だ、ファインはそう思った。こっちは数時間歩き続けて疲れている身だ、などと言うのは少し憚れてしまう。
と思っていると、彼はそこで足を止める。

「着いたよ!」
「…」

目の前にあるのは至って平凡な家屋だった。熱帯のど真ん中にある村だからヒノキっぽい材質の家のようだ。
ピーは小さな足でテクテクと家の扉へと近付く。

「ただいま、おじいちゃん!お兄さんも入って!」


なすがままにファインも行動する。小さな手で大きな扉をキィっと開ける。ピーに着いていき、中へと恐る恐る入っていった。

「お邪魔しまー…」

「あっ、ファイン!やっと来たんだね!」

ファインは聞き覚えのある声にギョッとする。この甲高く、優しげな口調−−−−リヴだ。

「リ、リヴ…もう着いてたのか。」
「さっき着いたばかりだよ。」

リヴは笑顔で答えた。見慣れた仲間に会えたことにとても安心する。しかし、ファインはリヴがどうして此処にいるかが気になった。

「なぁ、リヴ。どうしてここにいるんだ?見知り合いに挨拶回りか?」
「まぁ、それもそうだけど…ここはそれ以前にW村長Wの家だからねぇ〜」
「へぇ〜……え?まじで?」

「そうじゃ!わしがこの村の長、リークじゃ!」

すると、タイミングを見計らったようにネギを背負った年寄りが出て来た。




「お前ら、明日の昼過ぎに作戦を決行する。それまでに準備を怠るな!」

「「「「イエス!サー!!」」」」」

「(クヒヒ…)」



「ファイン、紹介するね!彼がこの村の責任者、リーク。以前、教えた民俗学者さんだよ!」
「よろしくな、若造。」

ファインはこのカモネギが噂の民俗学者さんとは驚きだった。この年寄りから自分の境遇が訊けるのかどうか甚だ疑問だ。

「マジかよ…」
「不服そうじゃな…」

本音が出てしまった。ファインは口を抑える。不覚。
すると、リヴはキョロキョロとしてかと思うと、ファインにボソリと訊いた。

「皆は?」
「多分、村のどっか。先走った結果、いきなり此処に連れてこられたからなぁ…」
「そっか。じゃあ、僕が迎えに行ってあげるよ!ファインは村長と話でもしてて☆」
「え、ちょ…」

ファインは一人残されるのが嫌だったのか、リヴを引き止めようとする。しかし、リヴはさっさと外へと出てしまった。バタンッ。ドアの音が響き、少しの気まずい空気が流れる。

「(リヴ、置いてくなよ…気まずいな…)」
「……。」

村長の方を見ると、思わず目が合う。年のせいか目尻には皺がよりいかにも老獪と呼ぶべきだったが、それには威厳というものも確かにあった。
すると、村長は溜め息を吐きながら奥を向く。

「…こっちに来なさい。ピーはリヴについていってあげなさい。」
「はーい!お兄さんじゃあね!」
「あ、あぁ…」

ピーが出ていった。そして、ファインは村長の方に向かう。家の中を見渡す暇もないようだ。
村長は、自分の書斎ということだけを伝えてそのまま入っていった。ファインも続く。

「少し散らかってるが、気にしないでくれ。」
「おぉ…!」

ファインの視界に広がったのは壁一面の本棚だった。奥にある机とその上にある窓だけを除いて、全て本で埋め尽くされていた。床にはインク書きされた洋紙や、栞の挟まったいかにも難解そうな分厚い本が雑に積み重ねられていた。

「ちょっと待ちなさいな。椅子でも用意する…あー、もうこれでいいわい。」

そういうと、その辺にあった本を適当に積み上げて即席の椅子を作ってしまった。ファインは唖然としながらも、村長の言われるがままにそこに座った。バランス悪っ!
村長も自分の椅子に座り、向きをファインの方へと変えた。

「さて、プクリンの小僧から色々訊いているが…わしに何のようじゃ?」

あちらから本題を切り出してきた。ファインは身を乗り出して自分の疑問をぶち撒ける。

「俺は元人間なんだ。アンタに訊けば何かわかるかもしれないとリヴから聞いてここまで来たんだ。何でも良い教えてくれないか?」
「ほぉ…本当に人間か…」

ファインは人間、これが事実かどうかという物証は無い。ただ、彼に残されていた数少ない記憶なだけだ。それでもそこに何か在るとファインは確信していた。ぶっちゃけてしまえば、信じる他無いのだ。
ファインは自分の境遇を出来るだけ詳らかに話した。もちろん、『王様』のことも…

「…本当に何でもいいんだ。」
「すまんが、思いつくものがないのぅ。わしはあくまで民俗学者だ。超常現象は専門外じゃ。人間からポケモンになるなんて奇怪じゃもん。」
「はぁ…やっぱダメか…」
「しかし−−−」

村長は顎に手をやって言った。

「『王様』とやらは少し助言できるかもしれん…」

「本当かっ!?ほんとーーーーーうに何でもいい!教えてくれっ!」

村長は興奮するファインを横目に立ち上がり、本棚の一つを物色し始めた。そして一つの本を選り抜いた。

「これじゃ。」

村長はファインに本を渡す。ファインは恐る恐る開いた。

「え…あの〜…」

「何か見つけたか?」

「あぁ、すっげえ恥ずかしいものが…」

そこには所謂、グラビアというものが…

「おおっとおおお、ち、違うんじゃ!ほら返しなさい!」

村長は無理矢理ファインからいかがわしいものを奪い取る。ファインが白い目で村長を見る。村長は慌ただしく本当に見せたかったものを取り出した。一枚の紙である。

「これじゃ…」
「……。」

ファインは紙を受け取って内容を確認する。

「W終りが来る。そして終りは今まで適っていた運命を翻す。そして、終りは新たな始まりとなりこの世界の転換へと導くW……なんだこれ?『王』と何か関係があるのか…?」
「わしも解らんのだ。」
「これって何処で手に入れたんだ?」
「いつの間にか持っていたんじゃ…」

ファインは何度もその紙に目を通した。しかし、全く意味が解らない。色々仮定を立てていくしかない、ファインはそう思った。

「もし、これが『王様』とやらに関係があるとすると、文中の『終り』はこいつの可能性があるけど…」
「君らの元に来たということか…」

『王様』イコール『終り』。それが成立すると仮定、そしたら何となく読みやすい。

「運命を翻す…?運命…」

『わっ!!』
「ひいいぃっ!!!?」
「な、なんじゃお前は!?」

ファインの背後から急にミュウが出て来た。ファインは当然ながら怒る…

「こいつはミュウだ!急に出て来やがって…あ、そうだ!」
『?』

こいつ、ミュウなら何か知ってるかもしれない!ファインはミュウに迫る。

「おい、ミュウ!この文が何か解るか?」
『文?』

ファインはミュウに意味不明な文章が書かれた紙を見せる。ミュウは大きな瞳でそれをまじまじと見て、ハッとした顔をする。

『これって…!』

「なんかわかったか!?」

『全然、解らない…!』

「……。」

どうやらミュウも駄目なようだ。ファインは溜め息をつく。

「ミュウも解らないのか…嘘くさいけど。」
『うー、酷いよ、ファイン!ただの情報不足だよ、もうちょい確信的なものがあったらいいんだけど…』


トントンっ

ノックの音が聞こえる。

「村長〜、今度は僕が話あるんだけど〜、いいかなぁ〜?あとファイン〜、皆が待ってるよ〜!」

リヴだ。どうやら話があったようだ。ファインは自分がそれを遮ってリヴを追い払ってしまったのかと思った。

「もうちょっと話し聞きたかったけど…仕方ないな。」
「その紙持っていきなさい。」

ファインは、えっ、と驚く。

「いいのか?」
「こんな老いぼれが持っていても仕方あるまい。それにさっきの口止め料じゃ…」
『ファイン、何を口止めされてるの?』
「お前、別に訊かなくてもわかるだろ…」

「村長、入っちゃうね〜。」

リヴが家に入って来た。すると、村長が一言付け加える。

「その紙をお前ら以外に見られるな。」
「え…どうして…?」
「まだ何も解らん時にベラベラ喋っても無意味じゃろ。」
「…は?」
「とりあえず、そのバックにしまっとれ!」

ファインは渋々ながら紙をバックへとしまう。それと同時に、リヴが満面の笑みで書斎に入って来た。

「あ、話し中だった?」
「いま終わったところじゃ。」

村長はさっさとファインをドアの方にやる。ファインは不服そうにしながら、ミュウと共にドアの方へ向かっていく。その時、通り際にリヴに耳打ちをされた。

「何かあったの?」
「ちょっとな…はぁ…。あんま気にしないでくれ。」

ファインは呆れ気味で村長の家を後にした。

外に出ると、サンたちが雑談しながら待っていた。Bチームの皆もいた。チャームズはいないが…。シードが気付いたようで、此方に向けて蔓を振っていた。それを見てサンたちも気付く。

「おかえり、ファイン。先に行って、しかも行方不明になるなんて集団行動ではタブーよ?」
「全く、お前も結構自由奔放なんだな。」
「おかえり、ファイン!」
「ハハハ…すまん。いきなり、ここの子供に連れていかれてな。」

そう言った瞬間、サンの後ろからひょこっと大きな黒と黄色の耳が見えた。ピーである。

「それって僕のこと?」
「い、いたのか!?」
「そうそう、こんな可愛い女の子に案内してもらったんでしょ?羨ましい〜!!」

サンがピーを抱き上げて頬を寄せる。ピーも嬉しそうだ。

「もう仲良くなったのか…女同士だからか……」









ん、W女W同士!!?ピーってW男Wじゃないのか!??

『皆ー、ファインがピーちゃんのこと男の子だと思ってたんだってぇ〜!』
「しまったああ!チクられたああ!!ミュウ、てめぇ…!!」

ミュウの皆の目が白々しくファインに集中する。というか周りにいた村民も大声に反応して視線を向けていた。

『おっと、うっかり。』
「おっと…じゃねぇよ!!」

「ファイン、こんな可愛い子が男の子な訳ないじゃない…。デリカシー無さ過ぎ。」
「だ、だってよ、ピーってW僕Wって言ってたし…つい、男かと。」
「今の時代、一人称で性別が決まると思ったら大間違いよ!ほら、ルリだってあんな容姿で男の子じゃない。」
「サンおねえさん、もう別に大丈夫だよ。お兄さんもわざとじゃないんだし…」

ファインは、顔を赤くして自分の早とちりを深く恨めしく思った。恥ずかしい以外の感情が出てこない。
サンは遺憾の含まれた溜め息を吐くと、話題を変えた。

「…とりあえず、今日の寝る場所にいきましょ。チャームズはもう行ってるらしいから。」
「僕、案内するよ!」

ピーはサンから離れ、宿の案内を始めた。




そして、宿内で熾烈な争いが始まろうとしていた…

「叩いて被って…」
「ジャンケン…」

「「ポンッ!!」」

グー。チョキ。

「(勝ち…!)」
「(負け…!)」

ファインは手元にあったハリセンを素早く取る。腕を引いた。そして、振り上げず、そのまま前へとハリセンをアクタートの頭へと擦れるように突き出す!

「…!」

アクタートは手元にあった麦わらが入った枕を両手で取る。ファインの手に視線を合わせたまま。そして、枕を自らの頭へと被せようとする!

「……!!」
「……!!」


パァンッ!!!


軽い音が部屋へと響き渡る。審判のシードはそれをよく確認をした。

「ファ、ファインの勝ち!!」

「ふっ、こんなもんだぜ…」
「グアアアアァァッ!!!ちっくしょぉあああ!!!」

勝者はファイン。敗者は悔しさで布団の上をのたうち回っていた。

「よーし!二位決定戦だ!シード、アクア、頑張れよ?」

「う、うん!」

ファインはシードと位置を替える。そして、ファインは大きな声で叫んだ。

「よーい、始め!」

「た、叩いて被って…」
「ジャンケン…」

戦慄が走る!!

「「ポンッ」」

シード、パー。アクタート、チョキ。
アクタートはハリセンを手に取る。そして、そのままシードへと振り上げる!

「…ひゃ!」

シードは枕を取る、はずだったが…

「食ら…!!」
「うわあああ!!」

シードの蔓のムチ(反射的)がアクタートへと向かう!

パァンッ!!!

痛そうな音が響き渡る。アクタートは眉間にそれを食らい、後ろへとゆっくりと倒れていった。ファインの判定は…

「不意打ちでシードの勝ち!!」
「…うぅ…あれ?終わったの?」

「蔓のムチ…効いたぜ…」

アクタートは体をピクピクとさせる。シードはやっと状況把握できたようで、アクタートの元に駆け寄る。

「うわあああ!?アクア、大丈夫?」
「効果抜群だ…。まぁ、楽しかったしいいや♪」

アクタートはニカッと笑う。シードはそれを見て安堵した。

「てか、ファイン、よくこんな遊び知ってたよな〜。」
「多分、人間の頃の記憶かもしれない…。さっさとミュウの身体取り戻して、何かあったらいいけどなー。」

ファインはそう言って、ゴロンと布団に寝転がる。客仕様の為か藁の上に白いシーツが掛けられた木のベッドが一部屋あたり四つ。他のチームも同じような部屋だ。

「そういえば、Aチーム、まだ来てないんだろ?」

アクタートが自分のベッドを整えながらファインに訊いた。

「結構苦戦してるんじゃないか?もう真っ暗だし、キャンプでもしてるだろうよ。」
「でも、ちょっと心配だよ…」

シードの言うことにも一理あるが、自分たちもこんな真夜中じゃ獰猛なポケモンに襲われてしまうかもしれない。きっと彼らも何とかして夜を過ごしているだろう。少なくともサンライズよりは経験があるのだから。

「まぁ、それはおいといて…。そうそう、お前らにも遠征への意気込みとかあるのか?気になってんだけど…」

その質問にアクタートは少し顔を膨らます。

「失敬な!俺だってそれなりの目標を持ってきてるんだい!」

「ほぉ、言ってみろよ?」

ファインは挑発的に言う。するとアクタートは俯き恥ずかしそうに言った。

「俺は、強くなりたい。大事な奴守れるぐらいに…」

アクタートはファインの顔を見ると、口を開けてポカンとしてるのが判った。

「おい!やっぱいま馬鹿にしただろ!」

「してねぇよ!それは俺も同じだし…。で、シードは?」

「ぼ、僕?ん〜…」

シードは少し考えて口を開く。

「実は、この村に向かってる時、もしかしたらお父さんとお母さんがいるんじゃないかなって…僕の住んでいた森に似てるからさ。」

「そういえばシードはそうだったな…。自分のことばっかで忘れてたぜ。そうだ、俺が村長に訊いといてやるよ。帰りもここ寄るらしいし。」

「ホント!?ありがとう、ファイン!」
「なんかシードの目標のほうがマジっぽいな…。」
「っぽいんじゃなくて、リアルだろ。」

楽しげに話してると、リヴが部屋のドアを開けて顔を覗かせてきた。

「そろそろ就寝だよ。今日はお疲れ様♪
明日も早いからちゃんと休んでね☆んじゃ、おやすみ!」

「おやすみ。」
「おやす〜!」
「おやすみ〜。」

リヴはウインクをして静かにドアを閉めて出て行った。さて、明日はいよいよといったところだ。
ファインは、寝る準備が整ったのを確認して明かりを消した。最初は色々とお喋りをしていたが、いつの間にかアクタートとシードは寝息をたてていた。ファインは目を閉じたまま、一人、思惟に耽る。

「(村長からもらった紙…あれはきっと何かの手がかり…。『王様』とやらも関わっているかもしれない…。)」

ファインは切実にこの遠征での成果を期待していた。皆にはあまり見せたくはないが、自分の存在意義に疑問を持つことは果てしなく辛いのだ。これは何の因果なのか、まだ解らない。

「(俺は一体何者なのだろう…)」

色々考えていたら、意識が曖昧になってきた。もう寝よう、ファインはそう思いながら枕に顔を埋めた。

「(皆も目標をもってる。俺も頑張らなきゃ…)」






『……。』

守護神にとってこの夜空はとても明るかった。それは暗闇の中の一筋の光に似た現実的な希望だったけど、彼にとっては…

『僕も頑張らなきゃ…』

それでも夜は彼の瞳の中に暗闇を絶えず落とし続けた。

to be continued......


ヒート ( 2012/12/05(水) 21:12 )