第一話 まあとりあえず落ち着くべきか
これは少しだけ前の時間の話
ここはあたしらが魔族と呼んでいる者達だけが住む世界。
そしてそんな世界のある日の昼下がり…
如月『ふぅー。今日も依頼をこなしにいってみようー!』
レイヴ『白…もう終わってるぞ…』
如月『え、嘘』
レイヴ『嘘じゃねぇよ』
あたしは如月 白。こちらはレイヴ=クロス。
普段、旅をしながら訪れた世界の困り事の依頼や、
救助活動とかをやっている者です。
今日はたまたま、あたしらが住む元の世界に戻ってきてたんだけど…
まさかあんな事が起こるとはねぇ…
レイヴ『全く…いい加減遅刻すんのやめろ…』
如月『だって朝弱いんだしー』
レイヴ『ウッザ………ん?』
如月『…?何あれ』
二人の目の前には、小さな空間の歪みがあった。
如月『は?何だこの歪み…』
レイヴ『…とりあえず、調べる必要があるな…』
そういって、レイヴはその歪みに近づいていった。
…その時に歪みが少し大きくなったのを如月は見逃さなかった。
如月『っ!? レイヴ!早く離れろっ!!』
レイヴ『なっ!?』
だが、時既に遅し。レイヴがその歪みに近づいた瞬間、突然歪みが急激に巨大化し、
二人はあっという間に歪みに呑まれてしまった…。
…………………。
如月(…ん…? 此処は何処だろー…)
ヒュウゥゥゥ…
如月(おー…風が吹いてる…気持ちいいなぁ…)
如月(そーいや、あたし何してたんだっけー…。確か変な歪みにレイヴと巻き込まれて…ん?)
レイヴ?
如月『レイヴゥゥゥゥ!? ヤッベェ探さなきゃ…』
レイヴ?『…っつーなんだよ如月…いきなり叫びやがって…』
如月の隣にはレイヴと同じ声、レイヴと同じ色の銀色の毛、
青と赤の目を持ったピカチュウの色違いがいた
如月『…(絶句)』
レイヴ『…えっ?リオル?』
レイヴの前には、如月と同じ赤の眼鏡をして
普段から如月が持ち歩いているライフルを提げたリオルがいた
二人『『えええええっ!?』』
なんでこうなったんだよ!?