第十話:バトル大会 前編
[まもなく休憩が終わります。選手の皆さんはバトルフィールドへ戻ってきてください。]
「もう休憩終わりかぁ」
「残ってんのは強い奴ばっかだよな!わくわくするぜ!」
マグマラシ達がバトルフィールドに出てくると観客が一気に盛り上がる。
「皆!予選を勝ち残り、本戦へ残った強者達を紹介するぜ!レントラー!ドンファン!マグマラシ!プラスル!マイナン!ベロベルト!ヘラクロス!アリゲイツ!ドクロッグ!ブニャット!プテラ!ウインディ!チャーレム!ハリテヤマ!ピジョット!イーブイ!選手だ!」
「レントラー選手とベロベルト選手!ドンファン選手とヘラクロス選手!ブニャット選手とプテラ選手!アリゲイツ選手とウインディ選手!バトルフィールドへ!」
アリゲイツがバトルフィールドへ入る。
「アリゲイツ頑張れよ!」
「それではバトルスタート!!」
アリゲイツのバトルが始まった。
「先手必勝!火炎放射!」
「うわ!水鉄砲!そして竜の舞!」
アリゲイツは技を相殺させ、素早さを上げてウインディに迫って行く。
「竜の舞か、ならこちらも高速移動から雷の牙!」
ウインディはアリゲイツに雷の牙で攻撃する。
「そんなの食らってたまるか!竜の舞!」
アリゲイツは竜の舞で自分のステータスを上げながら雷の牙をかわす。
「なら遠吠え!神速!そしてフレアドライブ!」
ウインディが火の玉と化してアリゲイツに技を決めた。
アリゲイツは壁まで吹っ飛び、倒れる。
「いってぇ〜さすが本戦だな!」
炎技だったおかげで大ダメージを受けずに起き上がるアリゲイツ。
「もらった!雷の牙!」
「泥遊びから噛み砕く!」
二匹は互いに技を決める。アリゲイツは技が決まった後も噛み付いたままだ。
「やるな。だが甘い!雷の牙!」
「ぐわぁぁぁ!!…甘いのはそっちの方だぜ?俺が噛み付いたまま技を受けてるのはなぜだと思う?」
「ま、まさか!」
ウインディは急いでアリゲイツを振り解こうとする。
「そ!噛み付いていれば素早さなんて関係ないし、技は絶対あたるからな!じたばた!そして水鉄砲!」
アリゲイツの作戦に引っかかったウインディ。今度はウインディが壁まで吹き飛ばされる。
「ぐ!まだだ、まだ私は倒れていないぞ!次の技が最後だ!」
ウインディがふらふらと立ち上がる。そして技を使う体制になる。
「俺も後一撃でも受けたら体力が持たねぇ。俺も次が最後だ!」
アリゲイツも技を使う体制になる。
「高速移動!そして起死回生!!」
「竜の舞からアクアテール!」
二匹の技がぶつかり、爆発を起こす。
「両選手、激しい技のぶつかり合いだったが立っているのはどっちだぁ!?」
煙が晴れ、立っていたのはウインディ。
「さすがだ…」
「勝者、ウイン…」
その時ウインディが倒れる。そしてアリゲイツが手を突いて立ち上がる。
「泥遊びで威力を弱めてなかったら負けてたな…」
「しょ、勝者アリゲイツ選手!アリゲイツ選手いいバトルを見せてくれたぜ!敗退したウインディ選手も相性が悪いのによく健闘した!二匹に拍手を!」
アリゲイツの勝利が伝えられたとたん、アリゲイツが倒れる。観客は拍手と歓声に沸く。
「アリゲイツ、休めよ」
「次はお前だな…頑張れよ」
他の三試合は、ドンファンとヘラクロス戦はドンファンの炎の牙が見事に決まりドンファンが勝利。
レントラーとベロベルト戦はレントラーが充電からのチャージビームが決まってレントラーが勝利。
ブニャットとプテラ戦はブニャットが催眠術をかけ、十万ボルトを放ったことでブニャットの勝利。
「さすが本戦に残った選手達!いい試合を魅せてくれたぞ!次の試合も期待が高まる!!」
「次の試合はマグマラシ選手とピジョット選手!イーブイ選手とプラスル選手!チャーレム選手とマイナン選手!ドクロッグ選手とハリテヤマ選手!バトルフィールドへ!」
マグマラシがバトルフィールドへ入る。
「バトルスタート!!」
マグマラシのバトルが始まる。
「先手必勝…エアスラッシュ!!」
「ピジョット!敗退したウインディと同じ事言ってるぞ!負け文句か?遠吠え!」
攻撃をくらいながら挑発するマグマラシ。
技ではないので攻撃技しか出せなくする効果は無いが、怒った相手は隙を作ることになる。
「うっ!!痛いところを〜!」
そう言うピジョットを無視して攻撃するマグマラシ。
「遠吠え!火炎放射!」
ピジョットは空を飛んで回避する。
「高速移動!フェザーストーム!!」
フェザーダンスと竜巻を合わせた攻撃がマグマラシにあたる。
マグマラシの攻撃力が元に戻り、ひるんでしまう。
「もらった!鋼翼打!」
鋼の翼と翼で打つのコンボ技が迫る。
「なら…二度蹴り!」
マグマラシはピジョットの鋼のようになった翼をけり、避ける。
「もう回復したのか!運のいい奴め!騙し討ち!」
ピジョットの騙し討ちが決まる。
「どうした。本戦に残ったお前の力はそんなものか」
「いいや。これはわざとだ。遠吠え!フレイムボール!」
丸くなると転がる、そして火炎車の組み合わせ技だ。
「そんなもの地上にいなければあたらないぞ!」
「その技が空中まで届くとしたら?二度蹴り!」
マグマラシは地面を蹴り、その反作用でピジョットに向かって行く。
ピジョットは急に方向を変えて自分に向かってきたマグマラシに対応できずに攻撃を受ける。
「これでどうだ!俺をなめるな!遠吠え!」
「羽休め!確かに今のは効いたが私を倒すにはまだだな」
体力を回復し、空へ飛び立つピジョット。
「やっぱり羽休め使えたか!なら俺が受けてきたダメージも無駄じゃないな!遠吠え!」
「何分からん事を言っている!」
もう既にぼろぼろと言っても過言ではないマグマラシ。
「遠吠え!それに煙幕!」
マグマラシの口から煙が出てフィールド一杯に広がる。
「そんな物!フェザーストーム!!」
フェザーストームを使って煙幕を取り除いたピジョット。しかしそこにマグマラシの姿は無い。
「どこへ行った!?」
「ここだ!」
ピジョットの上からマグマラシの声が聞こえてきた。
「何!?」
「フレイムボール!!」
ピジョットは回避する暇もなく攻撃をくらう。
「ぐぁっ!!」
「これでどうだ!」
「まだだ!羽休め!」
ピジョットは地上に降り立ち、体力の回復を謀る。
火炎放射を使い着地したマグマラシ。
「もらった!!起死回生!!」
飛行タイプがなくなったピジョットに起死回生が決まり、戦闘不能になる。
「勝者マグマラシ選手!!体力を全回復したピジョット選手の上を取ってからはわずか数秒で倒したぁ!!」
「ど、どうやって私よりも上に…」
「煙幕を使ったらお前がフェザーストームを使うと踏んでいたからな。その気流に乗りながら火炎放射の反作用で上に行った」
「そうだったのか。なら何故…私がフェザーストームを使うと分かった…」
「俺が遠吠えを連発してたから攻撃の能力を下げて、煙幕を払おうとするだろ。だったらフェザーストームを使うと思ってな。遠吠えはフェザーストームを使うように仕向けるための布石だったって訳だ…」
「そうだったのか…」
そう言ってピジョットはナースライチュウ達に運ばれていく。
イーブイとプラスル戦はイーブイの適応力をフルに使った電光石火からの突進が決まりイーブイの勝利。
チャーレムとマイナン戦はマイナンのアンコールと充電からの雷によってマイナンの勝利。
ドクロッグとハリテヤマ戦はハリテヤマの地球投げでドクロッグは倒れ、ハリテヤマの勝利。
「本戦第一試合が終わったぁ!第二試合の組み合わせはドンファン選手とマイナン選手!レントラー選手とブニャット選手!アリゲイツ選手とハリテヤマ選手!マグマラシ選手とイーブイ選手だ!!」
第二試合の組み合わせが発表され、選手達は休憩に入る。ライチュウ達が選手の体力や怪我を回復させていく。