第一章
第六.五話 【これから】

カラクサシティから走って逃げだしたアレスとジオは何とかサンヨウシティにたどり着くことができた。
今日はポケモンセンターに泊まりとりあえずここからどこまで行くかを話し合うことにした。
不幸中の幸い、宿泊は出来るらしく誰もジオとアレスを怪しもうとする人物はいなかったためまだこの辺りでは自分たちを知っている人らは
いないようだった。
宿泊用の部屋にたどり着くとジオとアレスは荷物を置いてポケモン達も回復装置に置きほっと一息ついたのだ。

「つ……疲れた……」
「ああ……まさかあんなに野生のポケモンが出てくるなんてな……」
「ジオのせいだよ……!」
「返す言葉もねえ……悪かった……」

なぜこうなったのか数時間前にそれは遡る。
人がいる道路よりも草むらとか森の辺りを歩けば何とか見つからずに済むのではないかというジオの案を信じて一緒に森の辺りを歩いて行ったのだが
野生のポケモンが予想以上に多かったのだ。

逃げようにも数が多かったため手持ちポケモン達が戦ってくれたため何とかなったのだが予想よりも時間が経ってしまい森を歩くよりも急いで道路を行ったほうがよかった。
先ほどダークポケモンだったダルマッカとブビィに関しては多分野生にこのままかえしたとしてもこんなところに炎タイプのポケモンがいることが怪しいという理由で捕まるかも
しれないと思いダルマッカはジオがブビィはアレスが手持ちとして手に入れ一緒に行くことにした。

幸い二匹はすぐに懐いてくれたためこの先懐かないとかで足を引っ張らないことは多分ないだろう。
二人はすぐに食事や入浴をすぐに済まして部屋でこれからのことを話し合うことにした。



「家事があったのが結構前だったからそこから犯人を捜すって言われても……」
「とりあえずこの首飾りを見せたらいいんじゃねえの? その屋敷に住んでいた人がどこかにいるかもしれねえだろ。もしかしたら放火魔の目撃者がいるかもしれねえ。
ちょっとずつやっていくしかねえな」
「少し危険だと思うけど……それしかないかな? でも……」
「どうした?」

「ジオ。君は本当にやっていないんだよね?」
「やってねえよ。俺は未来から来たって言っただろ。信じるって言ったのはお前だ。それにこの首飾りは俺もなんで持っていたのかわからねえんだ」
「やっぱどこかから盗んだんじゃ……」
「なわけねえだろ! ……未来で物心ついた時には持っていた。その時はなんで俺はこれを持っていたのかさっぱりでな。ぶっちゃけ質に売ろうと思ったけど
売ろうと思ってもなんか勿体無くてな。だからずっと持っていたけど……まさかこれがあの家のものだったなんてな……」

ジオが言うには物心がついた時には持っていたらしい。
一体誰が持たしてくれたのかわからなかった。
未来で誰かが持っていたのが偶然何らかの出来事で持っていたのだろう。

「まあとりあえず今は放火魔を捕まえることを先決だな。それと……ダークポケモンを使うやつをかたっぱしから倒すことだな」
「……ダークポケモンか……ねえジオ。なんで普通のポケモンをダークポケモンにするんだろ?」
「そんなこと聞かれてもわからねえよ」
「どうも引っかかって。ポケモントレーナーって相棒であるポケモンに酷いことをする人もごくまれにいるけど……なんでそんなことするんだろって」
「さあな。まあどんな手を使ってもバトルに勝ちたいんじゃねえの? 俺はなったばかりだからわからねえけどよ。
勝って注目を浴びたい。そのためには悪いことをしても罪悪感なんてもんは無いだろうよ。卑怯な手を使って勝ったら普通は罪悪感があるかもしれねえけど
勝ったということでどうでもよくなるんじゃねえの? このことは俺が世話をしてくれた長老が言っていた事なんだけどよ」
「……そうなのかな……でも……」
「まあ俺とアレスはなったばかりだからわからねえだろ。それに俺はポケモンは好きだしバトルも好きだ。
未来じゃあポケモンなんてほぼダークポケモンになっていて俺らに襲いかかってくるしな」
「未来か……」
「と……とはいえちゃんと止めれば何とかなるはずだ! 俺もあいつもその気で来たしよ!」

これ以上喋ったらアレスが落ち込みすぎ冒険どころではなくなるだろうと思いジオは明るめの話をすぐに出した。
それを聞いてアレスは少しばかり気を取り直した。

そして時計を見てみるとかなり遅い時間になっていた。

「さてと……そろそろ寝るか。もう眠気がひどい……」
「うん……そうだね……」


明日も早い、何が起こるかわからない。
ジオとアレスはさっさと寝ることにした。





■筆者メッセージ

次あたりから第二章を始める予定です。
亜白夜 ( 2021/01/24(日) 22:14 )