10 ゆっくりしてってね〜
サブタイトル…そう、ニコ動のあれです!…そんだけw。 by318(レイン)
side フィン「ここ……どこ?」
フィンは、城内西翼の部屋にいた。そこは広く、真っ暗な部屋だ。
とりあえず歩くフィンは、周りをキョロキョロしながらドアを探す。
すると、前方からキラッと光が見え、それはすごい勢いで近づいてくる。
完全に見てたフィンはそれを避け、光……いや、光線の正体がわかった。
ソーラービームである。向かってきた方角へ走ると、一カ所だけ明るくなっていた。
その光の下に、誰かがいた。
「誰!?」
フィンは叫ぶ。相手はゆっくりと一歩、前に出た。そこにいたのは…フィンだった。
「え……私……?」
「そう。私はあなたのコピー的な存在」
「私の……コピー……?」
フィンは唖然としている。まるで、ドッペルゲンガーを見ているかのようだ。
「でも、私は本物のつもり。でも、私…フィンは二人もいらない。わかるよね?この意味」
すぐに理解したフィン。つまり、勝負に負けたら死ぬ……という意味。
「さぁ、行くよ?」
フィンは構える。やるしかないのだから仕方がない。
「葉っぱカッター!」
コピーフィンの葉っぱカッターは早かった。
しかし、フィンはそれをかわし、ツルのムチを繰り出す。
コピーフィンもツルのムチを出して、クロスカウンターが決まった。
お互い吹っ飛ぶが、すぐに体制を立て直し、葉っぱカッターを繰り出す。
そして、それぞれの技が見事に命中。今度は、体制を立て直せなかった。
(つ……強い……)
フィンは、負けるのかと思った。しかし、探検隊になる前の事を思い出し、体が震え出す。
(ダメ…諦めたら以前の私に戻っちゃう…絶対ディンを助けるって誓ったんだから!)
まだ足はダメージで震えているが、想いで立ち上がった。
「もう……終わりみたいね……私のコピー……」
「う……」
フィンは、『にほんばれ』をし、コピーフィンに向かって最大のソーラービームを繰り出す。
やられるとわかっているはずなのに、コピーフィンは笑顔で目を閉じる。
「あなたは……自分に打ち勝ったのね……」
その言葉を呟き、コピーフィンは消えた。
消えたのを確認すると、最後の言葉を残したコピーフィンに、フィンは涙を流す。
城内西翼の戦い。勝者、フィン!side サン「……ふ〜ん、あたしの代わりに本物に……ねぇ……」
フィンが戦い始めた頃、サンは自分のコピーと向かい合っていた。
サンがいるのは城内右翼で、部屋に着いた時にはすでに、目の前にコピーがいたのだ。
コピーを見たサンは瞬時に、自分だと理解する。
「あたしのコピーってことは、当然、あたしより強いんでしょうね?」
「当たり前でしょ?あたし達は、あんた達より強いコピーなんだから」
「言うじゃない。だったら……その実力、見せてもらうわよ!」
二匹は同時に走り出し、アイアンテールを繰り出す。パワーは互角で、互いに吹っ飛ぶ。
「『シャドーボール』!」
サンは体制を戻し、シャドーボールを繰り出すが、かわされ、アイアンテールをされた。
腕でガードするが、そのパワーに押し負け、壁に叩きつけられた。
「か……」
かなりのダメージで座り込んでしまったサンに、コピーサンはシャドーボールを繰り出す。
それをギリギリでかわし、今度は自分のアイアンテールを当て、コピーサンを壁に叩きつけた。
「か……」
コピーサンは座り込み、サンは電光石火をしようとするが、体が動かなかった。
先程のアイアンテールのダメージのせいだろう。
(体が……動かない……さっきのアイアンテールのせいだわ……)
ついには、両前足も床についてしまう。後ろ足でなんとかこらえている状態である。
さらに、コピーサンが立ち上がってしまった。
(あたし……負けちゃうの……でも…)
「ここで負けるわけにはっ!」
倒れていたサンがいきなり立ち上がり、今までの倍のスピードで電光石火を繰り出す。
もちろん、コピーサンはサンの姿を捕らえる事ができず、電光石火により吹っ飛ばされた。
今度は泣きながら、シャドーボールを連発する。10、20発とドンドン打ち込んでいく。
「………」
そんな攻撃を受けたコピーサンは、言葉を発せられずに消えた。それでもしばらく、サンは暴れ続けた。
城内右翼の戦い。勝者、サン!side ミミ「世界一キュートなミミロルの……ミミちゃん登場♪」
「………」
突如、コピーミミにスポットライトが当てられ、セリフを言いながらクルクルと回り、可愛いポーズを決める。それを見たミミは、無言で振り返り、走り去ろうとする。因みにミミの場所は城内北翼。
「待って待って〜!」
コピーミミがミミの前に立ち、道をふさぐ。
「……確かに私は可愛いけど、そこまで派手じゃないわ」
「だって、私の方があなたよりキュートになっているんだもん♪」
「な〜に言ってるの?私の方がキュートで可愛いわ」
セクシーポーズをするミミ。
自分が可愛いというアピールをするが、なんという低レベルな争いだろう。
「あなたみたいなブサイクにそれは似合わないわ」
「私はあなたみたいにブサイクじゃないから争っても無駄かしら……」
「「誰がブサイクよ!!」」
いきなりもの凄い怒り顔で、お互いはメガトンキックをする。見事にクロスカウンターが決まり、蹴られた場所を手の甲で拭う。
「……やっぱり、あなたは偽物ね。私はそるなに野蛮じゃないわ」
「あなたみたいな野蛮に野蛮って言われたくないわ……」
「「誰が野蛮だって!!」」
またもやメガトンキックがクロスカウンターとして決まる。
頭を下げてコピーミミの攻撃をかわし、そのまま自分の攻撃を当てた。
コピーミミは上に飛ばされるが、空中で体制を立て直し、ミミにメガトンキックを繰り出す。
しかも、【重力+攻撃力】でパワーも上がっている。
※若干理系かな…解りにくくてすみません。 by318(レイン)それにも気づかないミミは、ピヨピヨパンチで応戦しようとする。
もちろん、ミミの攻撃は敗れ、地面に叩きつけられ、大きなクレームができた。
その後、ミミを冷凍ビームで氷付けにしたあと、
メガトンキック、ピヨピヨパンチ、メガトンキックの攻撃を繰り返す。
もちろん、ミミの意識ももうろうとしている。
「……ダメ……もう力が……」
ついに、目の前が真っ暗になった。しばらく闇の中で力尽きるのを待っていたミミは、ほんの少しだけ目を開ける。すると、小さな光が見え、その中央には……ディンがいた。
「……そうよ……私は……好きな人を助けるために来たんだ……こんな所で……負けたくない!!」
一気に辺りが闇から光に変わった。そして、ミミを包んでいた氷も砕け散った。
「え!?」
コピーミミは、ミミがいきなり目を覚まし、氷を砕いたのに驚いた。
自由になったミミは、涙目でコピーミミを睨みつける。
「私…あなたに負けない。いや、負けちゃいけないの…。これは…私自身との戦いだから…」
「……わかってるのね」
ミミは深呼吸をする。数回したあとピタッと止める。そして、一気に走り出した。
ミミはメガトンキック、コピーミミはピヨピヨパンチ、パワーは互角。
同時に地を蹴り、ピヨピヨパンチを繰り出す。
クロスカウンターになるが、足で踏ん張り、ピヨピヨパンチを与え続ける。
「く……」
「あ……」
何度も攻撃すると、バッとお互いから離れる。
そして、一気に走り出し、助走を付けた渾身のメガトンキックをクロスカウンターで決める。
互いに吹っ飛び、壁に叩きつけられた。ヨロヨロと立ち上がり、睨み合うミミとコピーミミ。
そして、ミミのバランスが崩れ、片膝をつき、コピーミミはバッタリと倒れて消えた。
「や……ったぁ……」
コピーミミが消えた安心感で、そのまま仰向けに倒れたミミ。
その顔は、自分に勝てたという嬉しそうな表情だった。
場内北翼の戦い。勝者、ミミ!side フリーズ一方、フリーズは……
「………」
「………」
フリーズとコピーフリーズは、出会ってから黙って見つめあっているだけだった。
攻撃しようとする素振りもなく、走ろうとする気配もない。
ただただ見つめあっているだけだった。
「………冷凍ビーム」
「………冷凍ビーム」
ついに言葉が放たれ、同時に冷凍ビームを一カ所に放つ。
冷凍ビームを少しずつ上へ上げていき、出来上がったのは…
…フリーズはホウオウのオブジェ、コピーフリーズはルギアのオブジェだった。
二匹のオブジェはとても美しく、氷でも本物みたいだった。
「………」
「………」
お互いのオブジェを見ると、またオブジェを作り出す。なんの戦いなのかもうわからない。
一回目のオブジェより大きい氷のオブジェを作る二匹。出来上がったのは…
フリーズがグラードンのオブジェ、コピーフリーズがカイオーガのオブジェだった。
今度はそれぞれのオブジェに近づき……ギガインパクトで破壊した。
そして、今度は睨み合った。
「……人がせっかく作ったオブジェを壊すなんてひどくない?」
「そっちこそ壊したじゃない」
ぐぐぐ……と顔を0距離でくっつけ、オブジェを壊されたことで怒っている。
いつも大人しいフリーズは芸術を壊されると怒るらしい。
そして、バッと離れ、次々とオブジェを作っていく。
ヒノアラシ、ピジョット、ユキメノコと、約十分で百体の氷のオブジェが出来上がった。
すると、コピーフリーズの冷凍ビームが出なくなり倒れ、シュポンという音を出して消えた。
「ふ……私に芸術で勝とうなんて百年早いのよ……」
古臭いセリフを言い、変な戦いは終わった。
場内南翼の戦い。勝者、フリーズ…?side シン「うおおおぉぉぉ!!電光石火!!」
「甘いわぁ!ミサイルバリ!!」
激しいバトルが繰り広がっていた。床や壁には大穴が空き、二匹共傷だらけだった。
「はぁ……はぁ……」
「ふぅ……はぁ……」
二匹は息を切らし、膝まついていた。すでに戦闘開始から一時間は戦っていた。
(ち……特性で十万ボルトは使えない……とはいえ、このままじゃ勝つのもままならない……。……とにかくやるしかない……か)
シンは走り出す。そのままコピーシンを通り過ぎ、壁を蹴ってスピードを上げていく。
そして、姿が見えなくなった。
「ち……」
(いくぞ……!)
見えない速度でコピーシンに電光石火を繰り出す。
見えないため、何もできずに攻撃を喰らうコピーシン。
そのまま倒れるが、まだ消えない。おまけにシンの攻撃も止まらない。
「く……あ……」
「早く消えろ……でないと、俺の体力が……」
そう。シンは超高速で動いているため、体力の減りが激しいのだ。
「調子に……乗るなぁ!!」
「くっ……」
コピーシンが激しい十万ボルトでシンを吹っ飛ばす。
壁に叩きつけられるが、特性で体力が回復した。
シンはおかげで楽になり、コピーシンは足がフラフラしている。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ……てめぇなんか………」
「………」
シンがコピーシンのフラフラな足に、足払いをした。
すると、頭を打ち、消えた。なんとも情けない負け方である。
「ケッ……足がフラフラしてるくせに強がってんじゃねぇよ」
そう言い残し、シンは部屋を後にする。
場内中央の戦い。勝者、シン!side ジュプトル「リーフブレード!」
「リーフブレード!」
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| 長いので略しますw。ようするに、【ポーン→バーン→ドーン】ってk(殴)
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「……待っていろ、ディン……必ず助け出してやる……」
そう言うと、また場内に入る。
城外の戦い。勝者、ジュプトル! …ということにしといてくれ(汗)