5 またお前か!
何やってんだ俺…未完成の方を公開してしまったorz by318
と、第5話は【side】方式を使用します。
ーーー −−− −−− −−− −−−
side???その後、依頼を再開し、目的の物を取り返して帰るディン達。
イズナの事も気になりながら、夜はふける。
「ウフフ……みんな寝たわね……」
深夜、STARS基地に忍び込む、エネコロロがいた。彼女は、ディン達を順番に見ていく。
「いたいた……以前、ビッパを使ってギルドを調べさせたけど…
…なんの収穫がなかったから今度はこの子を……今度こそは…ね…」
なんと、彼女はエネコロロのキャロルだった。
バトルトーナメントで司会をやり、ビッパを操ってギルドを調べさせたエネコロロである。
そして、ディンを連れ去ってしまった。
sideフィン etc
「おはよー…あれ、ディン?」
「おはよ、どうせ買い物じゃない? ・・・大丈夫だってw」
結局、フィン達は買い物だろうとスルーした。
・・・・・・しかし、夜にも帰らないので、違和感を感じた。
sideディン一方、ディンは、暗い洞窟の中で目を覚ました。
「う……ん……」
起きてすぐ、頭がボーっとする…
「ここは…洞窟…?別にここで寝た覚えはないが……」
辺りをキョロキョロするが、生物はいなく、唖然としてしまう。
とにかく、出ようと思い始めると、奥から足音が聞こえてきた。
「あら、もう目を覚ましたのね」
現れたのはエネコロロで、目が少し笑ってるように見える。
ディンは、少し怪しさを感じた。
「お前は……バトルトーナメントの司会をやっていた……」
「よく、覚えてるわね……私はキャロルっていうの」
ついに、口もニヤリとしだした。明らかに何かを企んでいる。
「お前か!俺をここに連れ込んだのは!」
「そうよ……あなたの力を借りたくてね……」
そう言うと、一歩一歩近づいてくる。
ディンは少し恐怖を感じ、後退し始めるが、体が動かなくなってしまう。
「さぁ……私の目を見て……」
見てはダメだ!と、頭ではわかっていても、まるて吸い込まれるように見てしまう。
そして、その直後に、ディンは気絶してしまう。
「これでいいわ………あとは……」
クスクスと笑い、キャロルは、ディンを連れて洞窟を後にする。
sideフィン etc
「見つからないよぉ……」
空が暗くなっても、ディンを探すフィン達。シンもついに、イラついてきた。
「あの野郎……一人でなにしてやがんだ……」
全員が心配する中、道をゆっくり歩くディンの姿をサンが発見する。
「見つけたわ!」
サンの言葉を聞き、全員はディンに駆け寄る。
中でも、フィンは普段とは比べものにならないほどのスピードを見せる。
「ディン!どこ行ってたの?心配したんだよ!」
「………」
フィンが泣きながら叫び、ディンに抱きつく。
…しかし、ディンは一言も口に出さず、むしろ、怪しい雰囲気になっている。
「フィン!離れろ!」
シンが叫び、フィンは、え?と、シンを見る。
その時、ディンは電撃を剣みたいな形にし、フィンを切り裂く。
「……え……?」
フィンはその場で倒れ、仲間が駆け寄るが、ディンは一歩も動かない。
「ディン!これはどういうこと?」
「フィンを切り裂くなんて……」
「…無駄だ」
サンとミミの叫びに、シンが割って入る。
目が真剣な眼になっており、冷や汗を垂らしている。
「あいつはディンじゃない。誰かに操られている」
そうシンが言うと、ディンの目を見てみる。
目は、虚ろになっていて、正気じゃない目だった。
「あいつを元に戻すには、操ってる奴を倒すか、何かのきっかけが必要だ……」
そう。元に戻すには、その二択しかない。一番簡単なのは敵を倒す事だが……
「でも、敵はどこにいるの?」
ミミの言葉で全員が沈黙する。確かに、敵を見つけなくちゃ倒すこともできない。
「………」
ディンが遂に動き出した。ピジョットに変身し、まっすぐギルドに向かう。
「あいつ、ギルドを襲う気だ!!」
「……そういえば……」
サンが何かを思い出した。
「前にビッパが…
『ギルドでキャロルを見た辺りから記憶がない』
って言ってたような…」
「…よし、俺はディンを追う。
サンとミミはキャロルを探し、フリーズはフィンを介抱してくれ」
シンはギルドへ、サンとミミはキャロル探し、フリーズはフィンをSTARS基地に運んだ。
「うう……」
運ばれているフィンは、気を失いながらも夢を見ていた。
それは、高い山の上からディンを操っている夢だった…。
side STARS基地「………」
フィンは目を覚まし、ゆっくりと起き上がる。
周りをキョロキョロし、しばらくボ〜ッとする。
オレンのみを買いに行っていたフリーズもタイミング良く戻り………
「フィンちゃん!気がついたのね!」
「うん……あ!ディンは!?……っ……」
座っていた状態から一気に動いたからか、塞がった傷口から痛みが走った。
傷口を抑え、唸りながら痛みをこらえる。
「まだ動いちゃダメよ!傷口は塞がったけど、完全には治ってないんだから」
フィンをベッドに寝かすフリーズ。その光景は、母と娘みたいである。
「ディ……ンは……?」
「ディンはシンが追ってるわ。
ディンを操ってる者はサンちゃんとミミちゃんが探してるの」
その言葉を聞くと、フィンは探検隊バッジを取り出した。
実は、ディンが以前に、全員の探検隊バッジをトランシーバー機能を付け加えたのだ。
「サン!ミミ!聞こえる?」
< フィン!あんた、大丈夫なの? >
出たのはサンだった。雑音も入っているが、声はしっかり聞こえる
「まだ痛いけどね………そっちは、今どこにいるの?」
痛みも少し消え、冷静に言うフィン。
< トゲトゲ山だけど……それが? >
「急いで!多分、ディンを操ってるポケモンはその頂上よ!」
急に大声をフィンが出したため、驚くフリーズ。
その反動で後ろに倒れるが、すぐに起き上がる。
< それ本当? >
「多分……とにかく早く!ディンは、私達が何とかするから」
< …わかったわ、行ってみる! >
通信が切れ、フィンはゆっくり立ち上がる。フリーズはその姿を見て、少し慌てる。
「起き上がって大丈夫なの?」
「なんとかね……でも、今は寝てる場合じゃないから……」
そう言うと、ゆっくりとギルドへ向かうフィン。
それをフリーズは心配そうについていった。
sideギルド「さぁ……プクリンを出してもらおうか……」
「ディ……ン……どう……したのだ……」
ディンはギルドのポケモン達をフルボッコにし、ペラップを襲っている。
「プクリンを倒せば、ギルドはキャロル様のもの……」
ゆっくりとした言葉に少し疑問を持つが、それどころではなかった。
「ディン!」
ようやくシンが到着し、ディンは、ペラップの首を掴んで上げていた。
「ふん……ウザい奴が来たな……」
「テメェは俺が止める!」
「ふん」
ペラップを放り投げ、操られながらもバトル体制になるディン。
ペラップは、壁に叩きつけられ、気絶している。
「やれるもんなら………やってみな!!」
「!?」
ディンの電光石火を、シンはギリギリでかわした。
恐らく、今までディンのスピードを見てきたから目が着いていけるのだろう。
それも、バトルが強いシンならなおさらだ。
「……かわすとはな……」
「ち……避けるのがやっとか……」
シンは冷汗を垂らす。シンの目的は、ディンを倒すためではなく、時間稼ぎなのだ。
「気合いパンチ!」
「が!?」
シンは、ディンの気合いパンチを受け、後ろに後退してダメージを減らす…
実は、すでにアイアンテールや気合いパンチを十発は受けている。
それでも立てるのは、かなり実力が上がっている証拠だ。
「まずい……このままじゃ……」
シンは、フラフラと立っており、あと一発でも喰らったら倒れてしまう。
ディンはニヤリと笑う。
「終わったな……トドメだ!十万ボルト!」
(しめた!!)
勢い良くでかい十万ボルトに飛び込んだシン。
それを見たディンはクルリと振り返り、プクリンを探しに行こうとする。
「死んだな……。まぁ、いい。俺はキャロル様の為にギルドを手に入れる……」
「……待てよ」
声に驚き、バッと振り返った。
すると、収まっていく十万ボルトの中から出てきたのはシンだった。
しかも、傷が全て完治している。
「なぜだ……なぜ傷が完治している!」
「俺の特性は蓄電。電気技を受けると逆に回復する。」
「ち……」
sideサン&ミミ「……まさか、あんたが犯人なんてね」
「ウフフ……驚いた?」
サンとミミは頂上に到着し、キャロルと向かい合っている。
「早くディンを戻して!」
「このままじゃ、ギルドが破壊されちゃうわ」
サンとミミはディンを戻すよう言うが、キャロルはまだ笑っている。
「大丈夫よ。ディンには破壊しないように言ってあるから」
「なら……あんたを倒すまでよ!」
「うう……」
「もう終わりかしら?」
傷だらけで倒れているサンとミミ。キャロルはまだ無傷で、余裕な顔をしている。
「なんで……なんで破壊光線やギガインパクトを連続でできるの……?」
「普通は反動で少し動けなくなるはずよね……?」
「まぁ、スキルって言った方が解りやすいかな…これで終わりよ!破壊光線!」
キャロルは破壊光線を放つ。目標はサンで、ヨロヨロとしながら立ち上がる。
「確かに……あと一撃喰らったら終わり…
…だけどね、ディンを助けたい気持ちはでかいんだから!」
サンは渾身のシャドーボールを放つ。シャドーボールは破壊光線に激突し、大爆発…
シャドーボールの方が威力が大きかったためか、キャロルに大きなダメージを与えた。
「キャアアアア!?」
「どんなもんよ………!」
飛ばされたキャロルは岩に激突した。
サンは爆発に巻き込まれなかったが、前のダメージがあるため、片膝を地面につく。
しかし、倒れている暇はないため、ミミと一緒にキャロルのとこに向かう。
「うう……」
「終わりね、キャロル」
起きあがろうとするキャロルの前に、サンとミミが立っている。
嫌な目つきでキャロルを見下ろし、フフフと笑っている。
「私は諦めないわよ……いつか必ずギルドをn」
「アイアンテール!」
「メガトンキック!」
「キャアアアア!!」
キャロルは叫び声をあげ、倒れた。
sideギルド「う……」
ディンとシンが戦っていると、ディンが突然倒れた。
恐らく、キャロルが倒されたため、洗脳が解けたのだろう。
「はぁはぁ……あいつら……やったか」
「ディン!」
ようやくフィンとフリーズが到着した。フィンはすぐさまディンのとこに駆け寄る。
「心配ない。目覚めた時は元のディンだ」
「本当……?よかった……」
フィンは涙を流す。そして、サン達とも合流し、全員で基地にディンを運んだ。
ディンが目覚めたのは数時間後、キャロルは、サンがジバコイルに引き渡していた。
「ほんっとうに悪かった!」
操られている間の事は覚えておらず、全てフィン達から聞いたのだ。
ギルドのみんなにも土下座し、慰謝料を払い済みである。
フィンの傷も完治している。ディンが光の力で回復させたのだ。
「もういいって……」
「気にすんな。全てはあのキャロルというエネコロロが原因なんだからな」
「……ありがとう」
フィン達は気にしていなくても、ディンは気にしてしまう。
まだショックから立ち直れず、拳を握り締めて頭をうつむかせてる。
「……気晴らしに散歩してきたらどうかしら?」
「……ああ」
そしてディンは外に出かけた。