4 ディン…まさかの結婚!?
しばらくして誤解が解け・・・当たり前だがw。
ディン、サン、フリーズの三匹はおたずね者の討伐で、滝壺の洞窟に来ていた。
(なんで、俺の腹の上にあったんだろう……)
ディンは、今朝の卵を気にしていた。腕を組み、目を閉じながら歩いている。
しかし、一度も岩などにぶつかってはいない。
サンとフリーズは、話しながら歩き、卵から何が産まれるのかを話している。
その時、前を歩いていたディンが、突然姿を消した。
「あれ?ディンは?」
「サンさん……これ……」
フリーズが床に前足を指すと、そこには落とし穴トラップがあった。
「……きっと、これに落ちたんでしょう」
「ディンだから無傷だろうけど……行こう……」
二匹は、次のフロアに向かった。しかし、目的地に着いてもディンの姿がない。
「あれ?いない……」
「どこ行ったんでしょう?」
二匹がキョロキョロしていると、一匹のピカチュウが歩いているのが見えた。
「やっと見つけた〜!ディンたら……手に歩き回らないでよ」
サンがピカチュウの肩を掴むと、クルリと振り向いてきた。
しかも、ピカチュウはピカチュウでも、ディンではなかった。
「誰だ?お前達……俺はイズナだ」
「イズナ?」
「でも、ディンさんとかなり似てますね……間違えてもおかしくはないかと……」
そう。イズナというピカチュウは、ディンとまるで双子みたいにそっくりだった。
そして突然、サンがプッと吹き出す。
「確かにディンじゃないよね!
ディンだったら落ちてポカ〜ンとしてるもん!なぜこの俺が……たいな!」
爆笑しているサン。突然、何かに頭をわしづかみされた。
「だ・れ・が、ポカ〜ンとしているだって?」
恐る恐る、サンが振り向くと、ディンの笑いながら怒ってる顔があった。
「誰の事だ?言ってみな?」
「……ディ」
全て言う前に、ディンに殴られたサン。かなり痛そうである。
「たく……」
「…」(涙)
涙を流しながら痛みをこらえるサンに、フリーズが前足をポンポンと叩く。
「こいつら……何なんだ?」
すっかり忘れ去られたイズナ。
「……で、こいつは誰?」
イズナを指差すディン。自分とそっくりなのは気にしていないらしい。
「イズナっていうんだって。こっちはディン。あたし達の探検隊のリーダーよ」
「よろしく……」
「ああ……」
お互い握手するが、思いっきり力を入れて、相手の手を握る。
「性格まで似ていそうですね……」
「ディンとイズナはあたしの婿……///♪」
「「狽ヲ!?」」
思いっきり首を曲げてサンを見るフリーズ。ディンとイズナは寒気がしていた。
・・・寝る時まで震えてたのは言うまでもないかなw?