2ページ目 デパート
ここは俺の玄関の前。なぜか俺の目の前には『ピカチュウ』がいて、
しかも日本語を話してきた…非科学的なことが、俺の目の前で起こっている。
…俺、『ポケモン島』にある『ポケモン学園』に来ただけなんだが…。
まてよ、『ポケモン島』だからポケモンがいる…と考えればいいのか…。
なんて事を考えていると、目の前のピカチュウ…ピカって奴に変な目で見られた。
初対面の奴にその見方はどうかと思うぞ、心の中で押さえておくが。
…文だけの小説になりそうだから話をもどそう。
俺は自分の名前をなぜか忘れてしまった…ここに来たからなのだろうか?
「自分の名前を覚えていない」と正直に告げたら、名前を決めてくれるらしい。
「名前は…『ニート』でいい?」
「ん…と…それ、人間の世界ではちょっとアレなんだよな…別ので…」
「…それじゃあ、『レオ』は…?」
「レオね…他にいい名前も思いつかないし、それでいいや」
「それでいいんだね?…それじゃあ、レッツゴ〜!」
目の前の不思議なテンションの状態でいるピカに仕方なくついていく俺。
まぁ、気分転換に外に出るのもいいだろう…と、言ってもポケモンとだが…。
家を出ると、一匹のポケモンが家の前を通った。
「あ、フリーズ!」
「あ、ピカ君」
そのポケモンは、グレイシアだった。フリーズっていうのはニックネームか?
「うん、そうだよ」
「あら?その人…人間じゃない?なんで人間がいるの?」
ピカと似たような質問してきたよ…
「彼は、レオ。この島の僕達と同じ高校に通うために来たんだ。
で、彼女がグレイシアのフリーズ。ちなみに、僕の幼なじみだよ」
「よろしくね」
「ああ…よろしく。ところで…いつ、グレイシアに進化したの?」
「今年の一月よ」
「フリーズは、寒いのダメだからね…たからグレイシアにしたの。」
「最初は、シャワーズかグレイシアで迷って…結局寒さに強いグレイシアにしたの」
確かイーブイの進化って9種類あったよな…。
「……俺だったらシャワーズかな…」
「どうして?」
「グレイシアって氷タイプだから熱によわいだろ?
シャワーズだったら暑さも寒さも均等かなって…」
フリーズは、落ち込んだ。ズ〜ンと…
「えっと…」
「夏のこと…忘れてた…」
そう言い、フリーズは家に戻った。
「言いすぎたかな…」
「僕も気がつかなかったよ…。とりあえず行こうか」
「うん…」
さっきのピカのテンションはどこへ行ったんだ…そんな事を考えながら再び足を踏み出した。…まぁ、その後は普通に(驚かれるが…)ピカの街案内は終わった。
まぁ、ピカの友達は、今度紹介しよう。そして、今は俺の家にいる。
「ワリィな…片付け手伝わせちまって」
「別にいいよ。家にいたって暇だし…ね」
1時間後。全ての荷物が片付いた。片付けるとかなり広い。
とりあえず湯を沸かしてコーヒーを入れた。
ポケモンがコーヒーを飲むのかって?…そこは深く考えないようにしよう。
「はい、コーヒー。少し熱いから気を付けろよ?」
「うん、ありがと…レオは暑いのが好きなんだね…」
「まあな…そういえば、あの時…同じ高校って言ってたが?」
「ああ…元々、エスカレーター式なんだよ。あの学校」
「へ〜」
一応説明。エスカレーター式ってのは、中高一貫学校で検索するといいぞ。
字のとうり、中学卒業したら自動的に高校入学するわけだ。
< ピンポーン >
「こんばちは〜」
「あ、フリーズ…だっけ?」
「はい!覚えてくれてたんですね!」
「あぁ。え〜と…あん時は、ゴメン…」
フリーズは、クスクスと笑って許してくれた。優しい子だ。
「どうしたの?」
「2人共、ご飯は?」
「外で食おうかと…冷蔵庫まだ買ってないし」
「ピチュに作んないと…」
「じゃあ、ピチュちゃん呼んで。私、作ってきたから」
そう言い、でかい弁当箱を出す。
「いいのか?」
「はい」
「サンキュ!助かるよ」
「じゃあピチュ呼んでくる」
そう言い一回家に戻った。まてよ?ポケモンだからポケモンフーズじゃ…
「大丈夫です。人間のと変わりませんよ……たぶん」
「あ、ワリィ…」
…エーフィに心を読まれるのは解る。エスパータイプだしな…純粋の…。
が、氷タイプのグレイシアに心を読まれるのって…まぁ、小さい事は気にしないが…。
「お待たせー」
「じゃあ食べましょうか」
フリーズが弁当箱の蓋を開けた。本当に人間と変わらない。っていうかうまそう!
「どうぞ」
俺は、最初にからあげを食べる。
あ、さっきピカに説明してもらったんだが、ポケモン島は方程式で言うと
『人間世界』 + 『ポケモン』 − 『人間』 = ポケモン島
でいいらしい、人間とポケモンが入れ替わったのと同じわけだ。「うめぇ!」
「よかった…」
「料理上手だな」
「ありがとうございます」
どうやってグレイシアの手で作ったかは聞くまい。うまいからよし!
「たくさんありますからね」
そりゃ五重だとな…。30分後。完食した。
「あー、うまかった…」
「本当に」
「よかった。作った甲斐がありました」
「2人とも、今日は、ありがとうな」
「うん」
「どういたしまして」
時間をチラッと見ると、十時をまわっていた。
「もう、こんな時間か」
「じゃあ、僕達帰るね」
「ああ」
「また明日」
「おう」
パタンと扉が閉まった。
「もう寝るか」
レオは、ベッドに入って、眠りについた。
…もちろん、ベットの上にある、青いボタンは今夜も押したぞ?
「オハヨー…って、俺一人暮らししてるんだったな…」
母と同居していたせいか、癖はなかなか治らないみたいだ…それは置いといて…
主人公は重大なことを忘れている…それは、高校に行くことっ!
「…やべぇ、午前11時とか…完全に遅刻だ〜〜〜!!!」
俺は、突然と目を覚ました。
気分でいうと、ハイドロポンプ食らった感じ。うん、たぶん合ってるな。
が、それは勘違い。幸いというべきか、今日は土曜日である。
「ふぅ…焦った…」
< ピンポーン! >
インターホンがなった。昨日の夜知ったが、インターホンの受話器があるらしい。
しかも、相手の顔がわかるカメラ付き……豪勢なもんだ。
俺の玄関にはインターホンなんて無かったぞ!ドアにリングがあるタイプだったぞ!
「…はい?」
「あ、僕だよ」
…!?…あ、毎度おなじみの『夢落ち』ではないのか…。
カメラには、ピカチュウ…ピカの顔が映し出されていた。
…いや、感じてたけどな。夢じゃないことくらい。とりあえず、玄関の扉を開けた。
「…うした?こんな朝っぱらから…」
「今日、買い物に行くんでしょ?僕も買いたい物があるから一緒に行こうよ」
「え?でも、まだ朝だぜ?まだデパート開いてないんじゃ…」
「もう開いてるよ?レオが遅いだけ」
「…」
「と、いうわけで早く支度して行こうよ。早い方が得だよ?」
仕方ねぇから付き合うことにした。私服に着替え、財布と携帯持って外に出た。
「そういえば、お金は?」
「昨日、母さんが入れてくれたらしい。銀行寄っていい?」
「いいよ」
なんと!驚いたことに、人間の銀行と共通だった。手数料もかからない。
便利だなぁ…。とりあえず、50万円下ろしてデパートに向かった。
結構でかいデパートだ。タマムシデパート…名前が気になるけどな…。
「何買うの?」
俺は、リストを取り出す。
「えと…カクカクシカジカ…こんなもんだ」
「…レベルの高い買い物だね…」
…筆者、完全に略しているな…。まぁ、すぐ解るが。
「まずは?」
「学校用具一式。宅配便で送ってもらうからな。」
※宅急便って、クロネコの会社以外では使えないんですね…以下『Wikipedia』より
宅急便(たっきゅうびん)とは、ヤマト運輸が提供する宅配便サービスの商品名である。
黒い猫をトレードマークにしている。通称『クロネコ』である。
同社の親会社であるヤマトホールディングスの登録商標(第3023793号ほか)。どこもかしこもポケモンだらけだなぁ…。それにでかい…。
特にピカチュウって40cmじゃなかったっけ?なんで俺とほぼ同じ身長なんだろうか…。
それは、小さいポケモンが潰されないためかな。
因みに、レオは、170cmで、ピカが、169cmだ。事実上。
「さて…次は、電気商品か…」
「7階だね」
エレベーターで向かう。
「なんか、視線が痛ぇんだけど…」
「まぁ、たった一人の人間だから仕方ないよ…ね…」
「それはフォローとして受け止めていいのか…?」
学校用具一式買った俺達は、7階の電気商品に来た。
「う〜ん…とりあえず、80万円以内に抑えないとな」
「あれ?50万P下ろしたんじゃなかったっけ?」
「んーや?最初から手元に30万円あったから…」
「そうなんだ?でも、なんでそんなに最初から持ってたの?」
「なんか入ってた…」
なんとなく、ピカの視線が痛かった。気を取り直して買い物再開!まずは、テレビ。
「あ、42V型!いいな。この薄型…4K?まぁこれはいいや…」
「10万円だって」
「よし、買いだ!」
「パソコンはやっぱWindowsでしょ」
「OSは?」
「安定の7で!」
「5万円だね」
「レコーダーは…Panasonicでいいか?」
「1万円…結構安いね…」
【80万 − 16万(10万−5万−1万) = 64万(残高)】
残り64万円も残して買い物終了。
う〜ん…引き出さなくてよかった気がする…ま、いいや。あとでまた入れよ。
「もう12時か…どうする?そこらでなんか食う?」
「う〜ん…でも、ピチュのご飯作んないと…」
「そか…じゃあ、ウチで食う?材料買って作るけど…」
「いいの?」
「でも、全部使いきりたいから、あと1人…」
「じゃあ、フリーズは?」
「そうだな…昨日飯食わせてもらったし…」
と、いうわけで材料を買い、フリーズを誘って帰ってきた。
「本当にいいの?お昼ご飯…」
「昨日食わせてもらったからな。そのお礼」
「…っていうか…カイって料理作れたんだ…」
「…失礼な…。じゃあ、ちょっと待ってろ?」
30分後。ついに、完成した。
「はい、オムライス」
「すごい…」
「美味しそう」
「おいしそうー」
パク。っと食べた3匹。
「おいしい」
「卵が半熟ね…。とてもおいしいわ」
「おいしいー」
「だろー!俺の得意料理だからな」
一時間後、食事も終わり、みんなでポケモンすることにした。
…ポケモンがポケモンのゲームするって…なんかなぁ…。
まぁ、良いんだけどさ…。別に、ポケモンがポケモンのゲームやっても…。
対戦する時の不思議な感じは、すごく気になるけど…楽しいからいいや。
「絶対零度で楽勝勝ち〜」
「フリーズ強運すぎ…3連続で当てなくても…」
「ごめんレン、フリーズ強運なんだよね…特に勝負事は」
そして、気がつけば夜の九時。
「じゃあ、また明日」
「おう」
「おやすみなさい」
「おやすみー」
パタン。さて…朝早かったことだし、寝るか。少し早いが、寝ることにした。
…ところで、終幕が3DSでポケモンバトルって…どうしてこうなった!?