(仮)
「おい、黒柳。ポケモンやろうぜ」
「いいけど……お前と?」
「駄目か?」
「いや、別に」
思うにポケモンというゲームにはそこまで名言は無い。ポケモンのストーリーとは学ぶことで、心を揺さぶられるわけではないからだ。そこには壁がある。もしも名言なんてものがあるとしたら、その壁を壊す言葉。
「(ブイズパねぇ……)」
「フェアリー統一なんだ」
「まあ、遊びだよ。アローラ産で組み立てるのが楽で」
強い ポケモン 弱い ポケモン そんなの 人の 勝手
本当に 強い トレーナーなら 好きな ポケモンで 勝てるように 頑張るべき
「クチート、メガ進化」
「剣の舞」
「不意打ち」
ブイズパの弱い点を明確に上げるならやはりSラインの低さだろう。あと、鋼に対する決定打の無さ。メガクチートで大体何とかなる。怖いのは熱湯の火傷引きくらいで、隙を見せなければ普通に勝てる。不意打ちの威力が減ったせいで微妙に足りないのが不満だが……まあ、所詮マイオナ。負ける筈も無し。
「もう一回だ」
「今度はメガクチ無しで相手しますよ」
別にこれはブイズパに限ったことではないが種族値が低い=火力も耐久もない=搦め手ということはよくある。ラムの実での対策には限度があるので、状態異常を無効化出来るミストフィールドは本当に優秀だと思う。黒い霧で積みを消せるのも優秀。やっぱカプ系はどれも強い。
「……もう一回」
「何回やっても負ける気はしないが」
イーブイにクリスタルを持たせているのが解るからZ技の奇襲が低いと解るのが楽でいい。積み技に1T、バトンタッチに1T、場合によって壁に1T、隙だらけ。剣の舞積んで、影撃ちするだけ。ブイズに連続技積むスペースないだろうから(二度蹴りも当たらん)。そう考えると化けの皮の行動保証はやはり強い。
「・・・・」
「まだやります?」
「なんで、何回やっても」
「強い ポケモン 弱い ポケモン そんなの 人の 勝手
本当に 強い トレーナーなら 好きな ポケモンで 勝てるように 頑張るべき。
頑張りましたか? 所詮テンプレブイズパ、工夫も何もない。
好きだから組んでみましたただそれだけ。勝てないのは必然。
読みも弱いし、ポケモンも弱い。環境にも刺さっていない。
初心者だよね? 取りあえずサンダースをカプ・コケコ、リーフィアをカミツルギにでも換えたら?
本当に強いトレーナーってのは厨ポケが好き。まずはガブリアスを好きになろうか。
カプ・テテフとか可愛いし強いしいいよね。構築難易度が少し高いけど。
役割論理とかどう? 初心者にはお薦めだよ? ブイズパなんて止めてさあ……」
「うるさい!」
「せっかくポケモンを始めたんだ。こんなブイズパを使って勝てないとか理由で止められたら嫌だし、トレーナー友達も欲しい。このままマイオナなんかになられたらたまらない」
それから。俺と彼はまたポケモンバトルをすることになる。
「んんwwwボーティでは勝てませんぞwwwゴミではなくヤケモンを使って貴殿も役割論理に導かれ」
「
ゴミじゃない」
「ぺゃっwwww速いだけで火力も耐久もタイプも技も恵まれない一芸ポケモンがゴミでないなら何なのですかなwww意表を突くwwwありえないwwwwwロジックするまでもなくゴミとわかるwwww」
「馬鹿にするなっ!!」
少々お喋りが過ぎたみたいですぞwww我は突き落とされて死んでしまいましたなwwwありえないwww
神の間
「ねえ、君自分のこと可哀想だと思う?」
「思う。凄く思う。何にも悪くないのに」
「ねえ君性格悪いとか言われたことない?」
「害悪は勝率が安定しないからあんまり使わなかったし、寧ろ善人というか……」
「よくわかった。転生という名の若返り転移をさせなきゃいけないんだが、世界はポケモンでいいね? 特典も与えなきゃならないんだけど」
「ボックスのポケモンとか持っていけますか?」
「駄目、生態系が壊れる。こういうので許されるのは六体までね。適当に君のボックスの中から伝説やら準伝説を六体選んで、君に忠誠を誓わせるからそれで身の安全とか快適な暮らしは出来ると思う。そんじゃサヨナラ」
第二話
やあ、僕は黒柳一はじめ十二歳。はじめちゃんとでも気軽に呼んでくれ。
元々は突然逆切れされて殺された不幸な男だけど神様がポケモン世界に転生させてくれたんだ。
その時に特典として六体のポケモンを貰った。
「今日は我のジムデビューの日だったな」
「あんまり張り切らなくてもいいぞ。一個目だし、負けても問題ないし」
「我は創造神、それに加えて二年の特訓。負ける筈がない」
「お前が頑張り過ぎて他の奴の出番がないというのも困るんだが」
そうぞうポケモン、アルセウス。名前はシルク。性格はいじっぱり。白髪かつ白衣という知らない人が見るとその白さに驚かれる。カロス地方はあんまりそういうポケモンがいない……
というわけで、何故か擬人化しているんだ。別にこれは僕の手持ちに限ったことではなく、世界がそういう風になっている。ある学者の説によればポケモンが長い人との付き合いの間で適応してより人付き合いに適した形になった云々。より合理的な形としての進化ということなんだろう。別に全てのポケモンがそうではなく、多少のポケモンがそういう風になっているだけだが僕のポケモンは全てそうだ。二年特訓したとあるがその大半はコミュニケーションである。
「予約していたハジメですが」
「ちょっと待って!」
二年も特訓したのは指示の出し方やボールハンドリングが不安だったというのもある。流石に負けることはないよな? 確かアニメだとサトシを一回負かせていたような。
「ふうむ……」
「・・・・」
「よし、やろっか」
こっちは当然シルクを。あっちはアメタマ……じゃなくてアメモース。特性の威嚇により、シルクの攻撃が下がる。そこはアメタマであってほしかったのですが。まあいい、やろう。
「神速!」
ポケモンバトルで重要なのは弱点を突くこと。そしてこちらのサブウェポン、地震は無効。次にできるのはタイプ一致技でのゴリ押し。持たせた道具は拘り鉢巻。
「アメモース、凍える風」
威嚇がなければ確1だったと思うのだが、結構余裕で耐えているので鉢巻がなければ確3くらいにはなるっぽい。レベルフラットというのがどのくらいの影響を及ぼしているのか俺には計りかねる。
一つ確実なのは一瞬にしてフィールドを凍らされたこと。
「後一発打てば倒せる。指示を頂戴」
「駄目だ、滑る。交代だ」
「我の事を信用してない?」
信用していないというわけではないがジムリーダーならそのくらいはやる。交代際のエアスラッシュを受ける。
「もう自分の出番が来たの? シルクがミスった?」
「いや、別に。お前が一番信頼できると思った」
先ほどとは対照的な黒、そして赤。はかいポケモンイベルタル。名前は輪廻、性格は冷静。持ち物はチョッキ。
「冷凍ビーム」
「デスウイング」
互いに交差し、アメモースが倒れる。
「あなた、強いのね。来て、ビビヨン!」
「やばっ……」
防塵ゴーグル安定だったか?
「デスウイングで吹き飛ばせ!」
「暴風に乗せて、眠り粉」
あっちの方が一枚上手だった。普段鍛えていないことを無理にやらせようとしても駄目か。蝶の舞&身代わりという鬼畜戦法を平然と一つ目のバッジから繰り出す…………
「手加減は?」
「勿論。バッジ0個相応のものを」
どうなってんだこの世界。
「リンネ、起きろ!」
「うーん……」
「身代わりだけでも壊せ!」
「はーい」
特攻を六段階上げた暴風を喰らってようやく起きた。デスウイングで身代わりを破壊、その直後暴風を喰らって落ちる。
「今のを耐える、か」
「――一撃で決めるぞ、シルク!」
神速でビビヨンを倒して勝利。一つ目のバッジをゲット…………これで一つ目? やっぱおかしいんじゃねーのこの世界。
第二話
LV1のポケモンのがむしゃらはLV100のポケモンのHPを削れるか? ゲームなら12程度までサクッと削ってくれるのだが現実はそうはいかない。理論上は効くが速度があまりにも遅く倒すことは難しい。LV1のポケモンとLV100のポケモンでは明らかにパフォーマンスに違いがある。
LV1のポケモンの電光石火はLV100のポケモンの体当たりを抜くことが出来ない。優先度は所詮速度に一定のボーナスを与えるくらいで追い風と素早さに積めば優先度 1くらいなら抜ける。
それでも越えがたいのが神速である。
「思った以上にジムリーダーが強いのでリンネと雷花は次出さない」
「岩弱点だからですね?」
「我は地震で弱点を――」
「シルクは神速が半減されるから駄目。ザクロ戦は漣、ラグナ、ソーダで行く」
「我は地震が使えるのに」
「お前は神速だけ撃ってりゃいいんだよ。タイプ一致で弱点を付けない方は次お留守番です」
「マルチタイプが」
「そういやあったな。でも無しで」
「無情!」
タイプ一致神速はマッスグマくらいしか持たないアルセウスの特徴だ。確かにシルクはマルチタイプなんかで色々と器用なことが出来るが、将来的なことを考えるなら神速を窮めるのが一番。
「じゃ、始めようか」
相手はイワパレス、こっちはコバルオン。PTの中で唯一の色違いで名前はソーダ、僕のことをヒーローとか呼ぶ変な僕っ娘。今回は風船を持たせた。
『ステルスロック』
相手が出て来たと思ったらステルスロックが撒かれる…………ん? ステルスロックを出て来たと同時に?
「今のって」
「技術だな。バッジ数が増えるとこれが当然になる」
ああ、成程。そういうことね。まあ今は忘れよう。勝ってからだ。
初手は安定のボルトチェンジ。十中八九頑丈だろうから削るのは当然。交代先は漣。
『場にミストフィールドが展開された』
「殻を破る……(効果はなんだろう。水は入ってると見たが)」
漣……カプ・レヒレのミストメイカーによるミストフィールドは浮遊しているポケモン以外の状態異常をシャットアウト出来る。かなり補完性が高い優秀なポケモンだ。で、相手は殻を破る。ここで仕留めない道理はない。
「ハイドロポンプ!」
有効打はないと思ったのだが、指示してから気付く。日の光りが差し込んだと思えば一瞬で一点に収束する。
「ソーラービーム」
殻を破る前提ならそれもアリか! あー…………性格が穏やかじゃなきゃ死んでたな。
「耐えろ漣」
「ええ、ここで決めます」
ステロがあるだろうから襷にしないというのは正解だった。にしても、危なかった。積み対策はしておかないと三タテされるから早めにしておこう。
「所詮は道具頼りの一発芸か。来い、ガチゴラス」
で。相手のイワパレスが瀕死になってガチゴラス。今回は三対三なんで後一体謎のポケモンがいる……が、まあアマルルガだとは思う。ここは……
「漣、悪いが」
「それも仕事なので」
――相手の諸刃の頭突きによって倒れる。俺がガチゴラスというポケモンを使うならスカーフか鉢巻を持たせる。今の感じだとスカーフ。特性は石頭。十分な仕事だ。
「よし、ラグナ」
『ひざしが強い状態になった』
「今度は天候特性……しかも炎」
「炎タイプではないです」
「へぇ……」
その巨体に大地が震える。亜人化して身体が小さくなっても、その質量は変わらない。大陸ポケモン、グラードン。性格は腕白。燃えるような赤の少女。
「諸刃だ」
「受け止めろ!」
物理受けとして造っている。半減じゃ、突破は無理だ。
「ステルスロック」
「――!」
相手の顔色が少し変わる。ステルスロックなんて後ろの一体にしか効果を発揮しないのに。岩タイプのジムだから四倍弱点とかではない。つまり襷だ。
「地震」
「躱せっ!」
諸刃の頭突きの勢いのまま飛んで――――
「相棒、このくらい問題じゃない」
諸刃の頭突きを受け止め、相手の身体を掴んで地面に叩きつけて地震をぶち込む。当然瀕死。
「来い、アマルルガ」
『あられが降り始めた』
岩タイプのジムなのに晴れたり雪が降ったりするのも変な話だが……
「倒すぞ」
「相棒、ここはソーダに譲ってもいいんじゃないか? せっかくのジム戦だ」
「それもそうか」
あまり意味はないが天候を日照りに戻せる。凍らなければ、問題ないか。
「ソーダ、受けろ」
「任せられた!」
「油断したな――」
極光――破壊光線っ!? いや、でも特性は雪降らし――
「このジムのポケモンは全員、二つ特性を持っている。これからはそれがスタンダードだ。そして”リゲイン”! このポケモンが相手ポケモンを倒した時、行動不能を回復」
「倒れてないよ!」
「――出来ていないようだ」
破壊光線 ステルスロック 霰で少し残る。
「相手は行動不能、確実に決めるぞ」
「行くよ、聖なる剣!」
まあ四倍を喰らって耐えきれるはずもなく、無事勝利した。
イワパレス 頑丈 シェルアーマー パワフルハーブ
殻を破る 地震 ストーンエッジ 燕返し ソーラービーム ステルスロック
『ロッカー』一試合一回 場に出た時ステルスロックを繰り出す。
ガチゴラス 石頭 頑丈顎 拘りスカーフ
諸刃の頭突き 炎のキバ 氷のキバ 雷のキバ 逆鱗 呪い
『紫禁の法』呪いを繰り出す時、自身をゴーストタイプとして扱うことが出来る。
アマルルガ 雪降らし フリーズスキン 気合いの襷
破壊光線 ハイパーボイス フリーズドライ 吹雪
『リゲイン』相手を倒した時、行動不能にならない。
第三話
「六対六に必要なのは設置と積み対策」
「強制交代が一般的だが対策されている場合も多い」
「次のジムに行く時までに、最低限二つのスキルがあるといい」
以上、ザクロさんからの有難いアドバイス。
「次はシャラジムだ。格闘タイプのジムだからソーダは休み」
「えー。で、どうせ漣はフェアリーだから出るんでしょ? ちくしょう」
「まあそうだな。取りあえず格闘を半減できる漣と雷花は連れて行く。で、残りの二体」
「どうせ我は選ばれないんだ。格闘二倍だから」
「シルクとラグナでいこう」
「……本当に?」
「プレートでな。どうせリンネは後で活躍するから余裕があるうちに休め」
「ん……期待してる」
「僕はー僕は後で活躍出来るんですかー!!」
「ようこそ、シャラジムへ。さあ、始めるよ! コジョンド!」
「行け、ラグナ」
「任せろ」
『ひざしが強い状態になった』
コジョンドか。ラグナが正面から当たり負けすることはないと思うが、交代して来るはず。
「ドラゴンテール」
「猫騙し」
と、思ったら怯み――からの交代。”スキル”だろう。相手を怯ませることをキーにした交代、といったところか。
「来て、カイリキー」
カイリキーが来たのは想定内だ。このまま行く。
「ラグナ、地震だ!」
「爆裂パンチ!」
動きが素早い――拘りスカーフ! 爆裂パンチを受けて、混乱するが。
「へっ、相棒は想定済みだ!」
ラムの実を食べて回復、そのまま地震を叩き込む。
「まだまだっ、撃ちこめっ!」
「相棒、負けるなよ」
二発目の爆裂パンチを貰って混乱するラグナ。
「当然だっ!」
こちらも二発目の地震を叩き込みカイリキーを瀕死に。
「やるね。でも、ルカリオ!!」
4−3リードでのルカリオ。人の姿をしていた。多分、エース。ここで出す……ということは多分ラグナを倒しに来たとは思うんだが、追い打ち系統のスキルとは考えづらいし、そうでないとするならどうして?
深読みしても仕方がないので居座り。
こちらの地震を相手も地震を繰り出して威力を弱め、一瞬で近づき、繰り出したのは冷凍パンチ。受けきれる筈もなく、ラグナは瀕死になった。
「”勝利の咆哮”!」
『攻撃と防御が上昇した』
相手を倒した時をキーにするスキル。成程、エースにぴったりだ。考え付かなかったわけではないが、論理の原則に反するのでそれを実現させるつもりはない。俺がエースに求めるのはそういうものではないのだ。
「当然リセットさせてもらう。漣!」
「初お披露目ですね」
『場にミストフィールドが展開された』
『場が黒い霧で満たされ全ての能力変化がリセットされた』
「(霧を扱うポケモンか……珍しいなぁ)」
「(サポート型かな? このままルカリオで居座れば……)」
「(いや、でも。ちょっと厳しい。幸い天候は晴れ)」
「ムーンフォース」
「交代、ルチャブル。”マスクドチェンジ『毒』”」
タイプ変化! 場に出ることがキーか?
「(しかし、ここからどうしよう。決定打がない)」
しかし、どうする? 決め手がない。かといって退くのもジリ貧!
日照りが切れた。
「ハイドロポンプ!」
「剣の舞」
積み技。黒い霧でのリセットは場に出た時であり、一試合に一回だけ。
「羽休め」
「ハイドロポンプだ」
一度積まれた以上、下手に引くことは出来ない。根気勝負。とはいえ……
「ここだ、躱して!」
ハイドロポンプの命中率は80。指示の練度はこちらが負けている、加えてルチャブルの方が軽業でかなり素早い。外れる時が来るのは急所が来るよりもずっと早い。
「決めて、雷パンチ!」
技を撃ち続けた漣は消耗して、雷パンチを受けきることが出来ない。これは完全にこっちのミスだ。
「すまない、漣」
「いいです。信じてますから」
2−3、おまけに相手はHPがほぼ満タンの上に軽業が発動した攻撃が二段階上昇している。
丁度いい。
「往くぞ、シルク!」
「我の”スキル”、発動!」
「「”剣舞う世界”」」
その内容は至ってシンプル。場に出た時に剣の舞を繰り出すという超不可避速攻の窮み。
「(変化技を繰り出すというのなら、まだ隙が)アンコール!」
「――――神速」
問答無用で薙ぎ倒すエース。2−2!
「エースにはエースで答えるしかないよね、メガルカリオ!」
「メガ進化&インファイト!」
あの一撃を喰らったら、シルクは瀕死になるだろう。
だけど、シルクはそれより速い。
「我を、舐めるなっ!」
それよりも早く、地震を叩き込む。
「わっ、凄い! 私のメガルカリオを、一撃で」
「強くて硬くて速いのが創造神だ!」
「2−1! シルク、ラストだ。3タテするぞ!」
「コジョンド、託したよ」
シルクの神速が一気に。加速してコジョンドを瀕死寸前まで追い込むが、気合の襷。
「飛び膝蹴り」
返しの一撃でダウン。命の珠で消耗したのもあると思うが……
「次は、ステルスロックを撒くよ。よく頑張った。さて、ラストだ、雷花」
「は、はい」
雷花は性格が控え目のサンダーだ。その性格が災いしてあんまり使う機会がなかったが、これからはガンガン使っていくことになるだろう。
「ボルトチェンジ、です」
シャラジム、制覇。
コジョンド 再生力 気合いの襷
『リターン』場に出たTに相手を怯ませた時、交代することが出来る。
ルチャブル 軽業 型破り オボンの実
『マスクドチェンジ』場に出た時、自身の第二タイプを変更する。
カイリキー ノーガード 拘りスカーフ
『殴打』このポケモンの格闘技は全て等倍になる。
ルカリオ 精神力 メガストーン
『勝者の咆哮』相手を倒した時、自身の攻撃・防御を一段階上昇させる。
メガルカリオ 適応力
『鋼の身体』自身の能力が下がらない。
第四話
「さて、次はヒヨクジムだ」
「今度は僕の出番だね、だって草半減だし」
「ボルトチェンジも半減で微妙に使いづらいがな。とはいえ次は5VS5、草弱点は二人いる」
「……俺を抜いてくれ。積み対策は抜けない筈だ」
「……今回は相棒に甘えるとするか。今まで大活躍だし。そろそろジムリーダーも本気を少し見せる頃だ」
先発は雷花。相手はワタッコ。
「「スキル」」
「先行充電」
「空の絆」
『ひざしが強い状態になった』
相手の空の絆はなんだ? 効果が推測できないので取りあえず忘れる。
『芽吹く新緑 素早さ2倍』
「ボルトチェンジ――」
「置き土産」
っつ! いきなりか。ボルトチェンジが不発し、充電が解除される。トレーナーズアビリティも視えた。素早さなら大して問題は無い。問題はこの後、一手稼がれた。こういう時の一手を覆せるアビリティが俺にあればいいんだ。それはそれと来るのは……
「ジャローダ」
積みアタッカー。十中八九天邪鬼連動の何かだろう。黒い霧を上手く合わせたいところだが積むペースが速い上に弱点なのでそれが難しい。となれば、早速か。
「リーフストーム」
『グラスシード HP1/16ドレイン』
『オーバーブースト 特攻が-1された』
『天邪鬼 特攻-1⇒ 1』
『グラスシード HP1/16ドレイン』
「ボルトチェンジ――リンネ! 行くぞ」
「全部、壊す」
『破壊の論理が相手のタイプを破壊する!』
「ほう……(見た所悪/飛行。ここで、仕留めるしかないか)」
相手のトレーナーズアビリティは草タイプ限定。この先にこういう相手は多い筈、それをぶっ壊すのがリンネのスキル! タイプ一致技の消滅とドレイン技で大抵の相手には殴り勝てると思う。
「アビリティが無くても、素でこちらの方が早い。リーフストーム」
「だからどうした。吸い尽くせ、リンネ」
『グラスシード HP1/16ドレイン』
『オーバーブースト 特攻が-1された』
『天邪鬼 特攻-1⇒ 1』
『グラスシード HP1/16ドレイン』
特攻が三段階上昇したリーフストーム――――を平然と受けきり、返しのデスウイングで吸い尽くす。
襷だったので倒せはしなかったが、ここで潰したのは大きい。
不意打ちを撃てば仕留められるが……透かされるとキツイ。
「問題ないよ、マイラヴァー。あの時みたいにちゃんと耐える。しゃんとして」
「! デスウイング」
「リーフストーム」
特攻六段階上昇、更にオーバーブーストでの威力上昇。
「されど半減、自分には届かない。眠れ」
5−3!
「ゴーゴート」
『場にグラスフィールドが展開された』
グラスフィールド! リンネを捨てるか? いや、どちらかといえば交代先の問題か。流石にまだこっちの手持ちは割られてはいないと思うが、ミストフィールドを出してもまた上書き……
いや、違う。積むにしてもグラスフィールドの展開に限りがあるのは間違いない。ここは攻撃して来る。そして、それに対する手段は不意打ちじゃない。
「ウッドホーン」
「交代、漣」
『場にミストフィールドが展開された』
「あまり役に立てない分、ここで確実に」
『漣は脱出ボタンで手持ちに戻った!』
「――――来い、エース」
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
『芽吹く新緑 素早さ2倍』
「ふむ……(先程の子がエースかと思いましたが、違うようですね。あの悪の持ち物は命の珠か眼鏡か弱点保険かチョッキの四択でしたが、この動きだとチョッキ)グラスフィールド」
「剣の舞、倍プッシュだ」
よし! これで勝ち確コースに入った……と思いたいが、どうだろう。もう一回グラスフィールドを張りなおしてきたことから考えてグラスフィールドに関する何か、草の毛皮以上の何かがあるかもしれないし、後続の為に張ったのかもしれない。
『芽吹く新緑 素早さ2倍』
「神速」
「ウッドホーン」
『草の守り HPを1/8回復』
素早さを二倍にしたところで優先度二倍には追いつけない。が、耐えられた。意地っ張り剣舞二積み神速を…………草の毛皮でブーストすればそんなものか。
『草の守り HPを1/8回復』
『草の守り HPを1/8回復』
有難いことに相手の持ち物は食べ残しで確定、それに連動しているであろう回復を足してももう一回神速を耐えることは出来ないだろう。守るを挟んだらどうだ? (グラス 食べ残し)×2≒1/4 草の守り×3 草の守り(多分)×2≒7/8 ウッドホーンの回復=HP満タン。 ハメ性能が高いにもほどがある。
勇気の剣の舞3連?
「…………」
いや、違う。そんなものは勇気じゃない。寧ろここでの剣の舞は安定手だ。耐久に特化するほど攻撃が弱くなる。シルクはもう一発ウッドホーンを撃たれても耐えることが出来る。インファイトを搭載とか馬鹿げたことは多分ない。であるならば、もう一回剣の舞を積んで相手をHP満タンの上から潰す。
……ビルドアップをされたら拙いか? また耐えられるかも――
「我を信じろ!」
心は決まった。後は、相手の交代に合わせる・・・・ことだけを意識する。
「交代、ジュカイン」
「交代、ソーダ」
「僕の出番のようだね。任せて、ヒーロー」
「・・・・」
まあ、メガジュカインだろうなぁ。ジュカインの技幅的にソーダには攻撃が通らないから、有利対面なのは確実、だと思うが。
「ふふっ、このまま僕がエースを討ち取って大活躍を」
あ、フラグだ。メガジュカインはメガオニゴーリと違って本当に一度も見たことが無い。草・ドラゴン、避雷針、速いとしか覚えてない。えっと、Sが130族より上。30くらいがメガ進化でSに…………あっ。ソーダ無邪気だった。ここは、攻めてくるよな。仕方がない。
「交代、漣」
「最期の一仕事です」
『場にミストフィールドが展開された』
『芽吹く新緑 素早さ2倍』
『グラスウインド 素早さ1.5倍』『グラスウインド 素早さ1.5倍』
『切り裂く新緑 急所率+1』『切り裂く新緑 急所率+1』
「メガ進化&リーフストーム」
漣が瀕死になる。
「ふー…………」
少し、息を吐く。S……えっと確か、145を×2×1.5×1.5。成程、神速をも凌駕しかねないスピードだ。あんまり深いことを考えずに神速を撃てばよかった。条件は何だ? 推測出来ないが。
「ソーダ」
「今度こそ!」
「目覚めるパワー」
「交代、ウツボット」
『老木の守り ダメージ半減』
目覚めるパワーは誰にでも刺さる選択肢だと思ったんだが違ったらしい。多分弱点技半減、今まで一回も弱点技撃ってないし。二個目もあんのか。
天候が元に戻る。
ここで交代してきたということは、日照りの貼り直しか? ボルチェン撃っておけばよかったが避雷針の前でそれをやる度胸はない。交代が頭を過ぎらなかったわけでもないが。
それより問題は目覚めるパワーでメガジュカインを持っていけないこと。
「交代、シルク」
「日本晴れ」
本来撃つべきボルトチェンジはハイリスクローリターンという悲しみ。
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
毒系ならミストフィールドが残っているが……
「神速」
「交代、ゴーゴート」
『場にグラスフィールドが展開された』
消耗したゴーゴートが二回目の神速を耐えられるはずもなく、出てきて早々に沈んだ。
4−2!
「メガジュカイン!」
ここからは詰将棋だ。幸いにもゴーゴートは落ちた。ここでジュカインが来るということはスキルが日照りとグラスフィールドをキーにしていることは間違いない。場の状態、という括りならミストフィールドも対象になる。
日照り 残り3T グラスフィールド 残り4T
「交代、リンネ!」
『破壊の論理が相手のタイプを破壊する!』
「身代わり」
うざっ。この局面でそれやってくんのかよ、シルクにも覚えさせるべきだった。確かにローリスクハイリターンではある。とはいえ、1T稼いだ。
「デスウイング」
『グラスウインド 素早さ1.5倍』『グラスウインド 素早さ1.5倍』
『切り裂く新緑 急所率+1』『切り裂く新緑 急所率+1』
「リーフブレード」
「雷花」
『先行充電 充電状態 特防 1』
『グラスウインド 素早さ1.5倍』『グラスウインド 素早さ1.5倍』
『切り裂く新緑 急所率+1』『切り裂く新緑 急所率+1』
「目覚めるパワー」
……ここでリーフブレードを撃って負けた奴を大勢見て来た。そういう奴は大抵、乱数の女神に愛されず静電気なんかを引き当てて負ける。
雷花は、耐えきれなかった。序盤の、大したことはないはずのジャローダの一撃が、ここにきて響く。
「ごめんなさい。ごめんなさい。私、私だけが、碌に仕事も出来ずに、主様に迷惑を掛けて」
「もしそうだとしたらそれは僕が悪い」
これで2−2か。負けるかもしれない。急所を引かなければ、耐えた筈だ。
「頼む、ソーダ。アイアンヘッド」
『グラスウインド 素早さ1.5倍』『切り裂く新緑 急所率+1』
「リーフストーム」
身代わりを、壊す。ソーダは耐える。考えろ、ここから相手の勝ち筋は何だ? 油断するな。メガジュカインは日照りとグラスフィールドを揃えるとシルクの神速を越える。ウツボットは日照りを使うことが出来る。ジュカインは……グラスフィールドが使える!
相手はこっちの上を取る、一手先を見据えて動かなければ負ける。
「グラスフィールド」
「アイアンヘッド!」
ここでインファイトを撃てば、メガジュカインは倒せる。
「交代、ウツボット」
「挑発!」
「お前ら悪党が考えそうなことはヒーローにはお見通しだよバーカ!」
よし、日照りからのウェザーボールも消えた!
「交代、シルク」
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
「チェックメイトだ」
2−0 ヒヨクジム制覇。
置き土産 リフスト1 リフスト2 リフスト3 ウッドホーン
グラスフィールド ウッドホーン 交代 リーフストーム 交代
日本晴れ 交代
(ボルトチェンジ) ボルトチェンジ デスウイング1 デスウイング2 交代
剣の舞 神速 交代 交代 目覚めるパワー
交代 神速
フクジ
『老木の守り』草タイプのポケモンが受ける弱点技のダメージを半減する。
『芽吹く新緑』天候が晴れの時、草タイプのポケモンの素早さを二倍にする。
ワタッコ 日照り すり抜け
『空の絆』天候が変化した際、継続Tが倍になる。
ウツボット 暴食……場に居る全てのポケモンの食べられるものを消費する。
『防壁』木の実を消費して相手の攻撃を半減する。このポケモンが介在する任意交代の時、何も持っていないなら味方の木の実を奪うことが出来る。
ゴーゴート 草の毛皮 グラスメイカー 食べ残し
『草の守り』 自身のHPが回復した時、HPを1/8回復する。場がグラスフィールドの時、特防を1.5倍する。
メガジュカイン 新緑
『切り裂く新緑』場の状態一つにつき、急所率を 1する。
『グラスウインド』場の状態一つにつき、素早さを1.5倍する。
ジャローダ 天邪鬼 気合いの襷
『オーバーブースト』自身の技の威力を1.5倍し、命中後特攻を一段階下げる。
『グラスシード』自身の能力が上昇した時、相手のHPを1/16ドレインする。
第五話
次はミアレジムだ。ジムリーダーもそろそろ本気になってくる頃らしい。
「先ず、相棒。忠告通り前のジムではお前を出さなくて正解だった。結果論だが、自分の日照りに苦しめられていたと思う。ミストフィールドへの張替も難しかった」
「そうか。それはよかった」
「これさえあれば俺は相棒を出しても良かったと思うが…………過ぎたことを悔いても仕方がない。今回は期待してるぞ」
「任せろ」
「次に、雷花」
「は、はい……」
「次はお前も鍵だ。出来るな?」
「私、活躍できるのでしょうか?」
「できるできないじゃなくてやる。後、大事なのは長いスパンで物事を観ること。一回や二回のジムでお前を見捨てたりはしない」
「リンネ」
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「ゴローニャ」
『ロック&ジャム 場にステルスロックとまきびしが撒かれた』
「そしてマグネコントロール」
『アシストギア 攻撃・特攻+1』
アシストギア? 名前からしてギギギアル系列の専用技か? 流石に思い出せない。
「アローラの姿か……」
「おや、ご存じですか?」
「ギアチェンジなんて技を覚えていないことくらいは」
「一般論ですが、電気ジムリーダーは基本的に充電を扱う能力になることが多いです。僕もそうだったんですが、やはり新しいものが好きなのでこのギアチェンジという技に目を付けて、トレーナーズアビリティもそれに準じたものに変更しました」
『マグネコントロール』場に出た時、アシストギアか磁場操作を繰り出すことが出来る。
『プラスパワー』場に居る電気ポケモンの特性にプラスを追加する。
これは有難い、が…………プラスパワーはひょっとして元々特性がプラスのポケモンにも効果を発揮するのか?
「バークアウト」
「ストーンエッジ」
『弱点保険 攻撃・特攻+2』
なんとか耐えたな。糞外しをしてくれると一番楽だったが。ゴローニャには不意打ちがある。不意打ち合戦になったらSが高いこっちの勝利だ。
「不意打ち」
「まきびし」
「不意打ち」
「まきびし」
不意打ちに読み勝つ。ぶっちゃけ、メガクチートの強さの5割は不意打ちだと思っている。不意打ちが弱体化したのは本当に残念だ。結構厳しい択を強いられる時もある。今は道連れが弱体化したが、道連れを連打する相手がふと見せたシャドーボールという隙にアイアンヘッドを合わせる。
選択に掛かる秒数。今まで行った相手の選択。まして、今相手は目の前に居る。読めない道理が無い。
「交代、デデンネ」
『磁場操作 防御・特防+1』
「叩き落とす」
『オボンの実を叩き落とした』
相手の表情が変わる。リサイクル関連のスキルだろうか? 相手は交代しようとする、それか捨ててくるか?
「ボルトチェンジ――」
「交代、ラグナ!」
『ゲンシカイキ!』
『ひざしがとても強い状態になった』
『その巨体に設置技が踏み潰される!』
「なっ…………」
俺のPTには高速スピンを使えるポケモンがいない。一応シルクが霧払いを使えるがそれを詰め込むスペースは無い。霧払いなら漣に覚えさせることも不可能ではないと思うが過労死するだろう。
だから踏み潰す。無条件設置除去はかなり難しい技術だが、圧倒的な体重がそれを可能にした。
「甘える!」
「断崖の剣」
6−5。
「えっと……ライチュウ!」
『場にエレキフィールドが展開された』
『水先案内人 強い日差しの勢いは止まらない!』
『アシストギア 攻撃・特攻+1』
「これは、いったい……」
今までジム戦で初見だから……というミスはなかった。優れたジムリーダーはタイプや種族値の傾向などを予測して判断することが出来る。相手が天候を変えたから、こちらも天候を変えようとした。天候変更不可というところまでは予測できない。知らなければ、効果を正確には推し量ることが出来ない。
「波乗り」
『強い日差しの影響で水タイプの攻撃が蒸発した』
「大文字」
相手のライチュウは一撃で燃え尽きた。
「相棒ブッ刺さりだな」
「流石に天候ギミックだけじゃないだろ。油断はしない」
「デンリュウ!!」
『磁場操作 防御・特防+1』
『蓄積充電 充電状態』
『電磁浮遊 浮遊 』
流石に龍の波動は耐えると思うが、流星群かもしれない。というか、ここで防御・特防を上げたデンリュウってことはそういうことか? テラボルテージが面倒だ。
「交代、漣」
「最初からこうなるのは解っていました」
『場にミストフィールドが展開された』
『場が黒い霧で満たされ全ての能力変化がリセットされた』
「メガ進化&ボルトチェンジ」
『雷槍 等倍化』
これを受けきるのは無理だ。
「エレザード」
『アシストギア 攻撃・特攻+1』
「ソーダ」
あ。出し負けた。といっても誰にも引けないが。
「気合玉」
「インファイトッ!」
――――互いに襷。
「電光石火」
ほんの少し、遅い。ソーダは倒れた。
「どうして、勝てないんだろう…………僕が弱いから……」
4−4
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
「神速」
4−3!
「ジバコイル」
『アシストギア 攻撃・特攻+1』
「交代、雷花」
『先行充電 充電状態 特防 1』
「Z! 超絶螺旋連撃!」
透かした!
「熱風」
「エレキフィールド」
当然、頑丈。
「交代、メガデンリュウ」
『磁場操作 防御・特防+1』
「熱風」
さて。
「目覚めるパワー」
「ボルトチェンジ――ジバコイル」
3−3。
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「チェックメイトだ」
「交代、メガデンリュウ」
「ドラゴンダイブ」
3−2、
「ジバコイル」
「熱風」
3−1、
「ゴローニャ」
「気合球」
3−0。ミアレジムをクリアし、五つ目のバッジを手に入れた。
ゴローニャ(アローラ) 頑丈 ラムの実
『ロック&ジャム』一番最初に場に出た時、ステルスロックとまきびしを撒く。
デデンネ プラス 頬袋 オボンの実
『セルフモノ拾い』T終了時、自身の消費した木の実を持ち物にする。
『退却』持ち物を消費したT終了時、味方と交代できる。
ジバコイル 頑丈 アナライズ ハガネZ
『エレキバリア』場がエレキフィールドの時、状態異常にならない。
『アタッチメントΣ』自身が交代するとき、味方のポケモンを充電状態にすることが出来る。
エレザード δ 水・電気 乾燥肌 潤いボイス 砂隠れ 気合いの襷
『適地適応』場に天候が展開されている時、雨としても扱う。
『砂の調べ』相手の地面技を半減し、天候を砂嵐にする。
『リゲイン』相手を倒した時、行動不能にならない。
デンリュウ プラス メガストーン
『蓄積充電』自身の能力が合計で+2された時、充電状態になる。
『雷槍』自身が充電状態の時、自身の技は全て等倍になる。
『電磁浮遊』自身が充電状態の時、浮遊する。
ライチュウ(アローラ) エレキメイカー サーフテール 命の珠
『波乗りスター』波乗りを命中させたとき、味方と任意交代することが出来る。
『水先案内人』エレキフィールドが展開された時、天候を雨にする。
『マグネコントロール』場に出た時、アシストギア 攻撃特攻上昇。or磁場操作 防御特防上昇を繰り出すことが出来る。
『プラスパワー』場に居る電気ポケモンの特性にプラスを追加する。
第六話
「うちはあんまり強いジムリーダーじゃありまへん」
「僕は研究が趣味で……とか言ってたシトロンさんも割と強かったですけどね」
「うちのアビリティはシトロンくんと比べても見劣りするんよ」
『妖精の密談』場に出た時、ないしょばなしを繰り出させることが出来る。
「これだけ?」
確かに、攻撃特攻1.5倍or防御特防1.5倍の後にこちらの特攻0.66倍は見劣りするかもしれないが、厭らしさはそう変わらないと思うが。
「その代わり、ちょっとPTのみんなを強く(あとほんの少しだけ情報を)」
「・・・・始めましょう」
「往くぞ、ラグナ!」
「キュウコン、出番です」
はいはいアローラ。
『あられが降り続いている状態になった』
『氷園 場にオーロラベールが展開された』
『ないしょばなし 特攻−1』
『ゲンシカイキ!』
『ひざしがとても強い状態になった』
ということは、いてほしくは無かったがやっぱりミミッキュとかいるのだろうか。神速が止まるのでイージーウィンが遠のく。
場に出た時を指定するスキルは併用できないのでオーロラベールを使ったのは先発で出た時、か、もっと可能性が高いのは天候が霰になった時。
ここは大文字も断崖の剣もフェアリータイプにはほぼ通るのでどっちでもいいが内緒話、あと考えすぎかもしれないがアローラじゃない方のキュウコンの特性に貰い火があるのでスキルでそれが再現されている可能性があることを考えて…………
「絶対零度」
「避けろっ!!」
仮にも伝説、別に遅いわけじゃない。身を反らして、到達した冷気を焼き尽くす。
「俺を舐めんな」
『撤退――』
「(普段ならここでアシレーヌ。ただ、この天候は消せない。なら)
『――フレフワン』
『ないしょばなし 特攻−1』
「ステルスロック」
フレフワンか……そんな強いポケモンじゃないとは思うが、それ故に何をしてくるか判らない。まあ、多分搦め手だろうけれど。
『悪戯 トリックルーム』
「甘える」
「断崖の剣」
『跳弾――ニンフィア』
オーロラベール+甘えるで碌にダメージが入っていない。次は大文字を撃つか? どういう条件か判らないがトリックルーム展開もある。
で、ニンフィア。相手は内緒話を繰り出さなかった。登場時の何かもない。フェイクの可能性もあるが、普通に考えるなら拘っている。今はアタックチャンスなわけだ。
「交代、雷花」
『先行充電 充電状態 特防 1』
「破壊光線!」
『休眠 HP全回復 眠り状態』
『バックドラフト――アシレーヌ』
『雨が降り始めた』
『霧の訪れ 場にミストフィールドが展開された』
『水輪 アクアリング状態』
『ないしょばなし 特攻−1』
今の、スカイスキンか? δ個体。そのおかげで耐えられたが、アドバンテージはまるでとれていない。相手に掛かる分重ね掛けで特殊を封殺出来るのがうざい。ステルスロックを設置出来て本当によかった。
しかし何故アシレーヌを? キュウコンを出せばいいのに。オーロラベール?
「交代、リンネ」
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「交代、フレフワン」
『ないしょばなし 特攻−1』
ちっ、交代タイミングの処理的にこっちが先か。普通に素早さで負けてるのに弱点のポケモンを出すとは、誘っていただけか? 多分ボルチェンにフレフワンを合わせようとした。処理的に雷花が交代出来ずあっちが交代することになる。
『悪戯 トリックルーム』
「甘える」
「交代、雷花」
『先行充電 充電状態 特防 1』
充電は1Tしか持たない。
「交代、ミミッキュ」
『ないしょばなし 特攻−1』
「ボルトチェンジ」
『化けの皮が剥がれた』
『退却――キュウコン』
『あられが降り続いている状態になった』
『氷園 場にオーロラベールが展開された』
『ないしょばなし 特攻−1』
見えない最後の一体、メガ進化はどっちだ? タブンネやチルタリスという可能性も0じゃないが。
やっぱり内緒話が面倒だ。フレフワンもHB特化だろうし、これを止めないと先へ進むことが出来ない。
多少強引にでも、合わせる。
「交代、ソーダ」
「吹雪」
『氷結 等倍化』
「け、結構痛い」
もしも相手がミストフィールドを展開していなかったら間違いなく凍ってたな。
「吹雪!」
「アイアンヘッド」
もしも、襷だったら。あと一歩素早さが足らずに、落ちていた。今回はスカーフだ。オーロラベールで半減しても、四倍は耐えられない。
「よくやった! 最初の一体はこっちだ」
「ミミッキュ、取り返しなさい」
『化生 化けの皮が蘇った!』
『キュウコンの怨念を力に変えた 攻撃 2』
『ないしょばなし 特攻−1』
うわっ、酷い。じゃれつかれたら死ぬな。積んでくるか? 襷の可能性が高いが。
積んでは…………こないと思う。出すタイミングとしてはここしかない。
「じゃれつく」
「交代、漣 ”B&W”」
『場にミストフィールドが展開された』
『場が黒い霧で満たされ全ての能力変化がリセットされた』
『場が白い霧で満たされ味方のポケモンを覆った』
「内緒話も無駄話ですね」
『漣は脱出ボタンで手持ちに戻った!』
「――――来い、エース!」
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
持ち物は命の珠だった。だとするならば、死に出しの度に出て影撃ちで削る、或いはフレフワンの代理としての受け。仮にミミッキュのHPが130だとすれば出て影撃ちを撃って退却するごとに29ダメージ。5回必要だが、受けに回した時のステルスロックと霰ダメージがあるので既に半分ほど削れている。このまま定数ダメージで削り切る。
「影撃ち しかし効果が無いようだ」
「地震」
『化けの皮が剥がれた』
『退却――メガクチート』
『威嚇 しかし白い霧に覆われている』
「地震を見て出してくるのか」
「・・・・」
オーロラベールは、後1T。今なら、地震を耐える。
「交代、リンネ」
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「気合パンチ」
――予想外の一撃を受けながらも、リンネは耐えた。
可能性があるとしたら、メタルバーストあたりかと思ったんだが。
「交代、ラグナ」
『ひざしがとても強い状態になった』
「不意打ち」
『練磨 この技は失敗しない』
ああ、強気の理由はこれか。
「硬い」
「そりゃな。剣の舞でも積むか?」
白い霧は後1T、このタイミングで一体。持っていく。
「交代、フレフワン」
「大文字」
伝説のポケモンの種族値は容易に両刀を可能にする。
「6−4! ガンガン行くぞ!」
「応!」
「ニンフィア」
『治癒 ニンフィアは目を覚ました』
ミミッキュじゃない。ミミッキュじゃラグナは倒せないだろうが……何故ニンフィア? 素早さで…………ああ、そういうことか。
「交代、雷花」
『先行充電 充電状態 特防 1』
「破壊光線」
『リゲイン 行動不能から回復』
『バックドラフト――アシレーヌ』
『雨が降り始めた』
『霧の訪れ 場にミストフィールドが展開された』
『水輪 アクアリング状態』
「ソーダ!」
「まだまだいけるよ!」
「ボルトチェンジ――
交代は無し。アイアンヘッドを撃った相手にエスパーやフェアリー技は打ちづらい。
「波乗り――」
『強い日差しの影響で水タイプの攻撃が蒸発した』
――ラグナ。チェックメイトだ」
「勝負はまだ終わってないんよ?」
「断崖の剣!」
「交代、ミミッキュ」
『化生 化けの皮が蘇った!』
『化けの皮が剥がれた』
『退却――メガクチート』
『威嚇 攻撃−1』
『ないしょばなし 特攻−1』
「問題ない、断崖の剣だ!」
「交代、アシレーヌ」
『あめふらし 強い日差しの勢いは止まらない!』
アシレーヌが倒れる。
「ニンフィア、破壊光線」
「交代、ソーダ」
「耐え…………満タンでも耐えられないよ!」
『休眠 HP全回復 ミストフィールドが眠気を弾いた』
『リゲイン 行動不能から回復』
バックドラフトは無し。交代先が無い。
そしてこちらも確実に一撃で仕留められるポケモンが居ない。
シルクかラグナに託すか? 万一耐えられたら、返しの一撃で…………
「自分が止める」
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「金縛り」
『破壊光線は金縛られている!』
「ん」
「よくやった。さて、詰みだ。交代、ラグナ」
『ひざしがとても強い状態になった』
「交代、メガクチート」
『威嚇 攻撃−1』
『ないしょばなし 特攻−1』
「断崖の剣」
「交代、ニンフィア」
相手の勝ち筋は三つ。ニンフィアで全抜きするか、メガクチートかミミッキュで積んで全抜きする。
「破壊光線」
「断崖の剣」
4−2
「ミミッキュ」
『化生 化けの皮が蘇った!』
『ニンフィアの怨念を力に変えた 攻撃 2』
『ないしょばなし 特攻−1』
「シャドークロー」
「大文字」
『化けの皮が剥がれた』
「シャドークロー」
流石に、ラグナでも耐えきれなかったか。
「漣」
『場にミストフィールドが展開された』
『場が黒い霧で満たされ全ての能力変化がリセットされた』
『場が白い霧で満たされ味方のポケモンを覆った』
「じゃれつく」
漣も、耐えられなかった。相手のミミッキュも、命の珠の反動で倒れた。
「リンネ」
『破壊の風が相手のタイプを破壊した』
「メガクチート」
『威嚇 しかし白い霧に覆われている』
「熱風」
「不意打ち」
「これだけお膳立てして負けるとか無いよな?」
『剣舞う世界がシルクの攻撃を上昇させた! 攻撃 2』
「勿論だ、我は創造神、そしてエース故に」
「「神速」」
クノエジム制覇。
絶対零度⇒フレフワン 甘える➡ニンフィア 破壊光線⇒アシレーヌ 交代フレフワン 甘える
交代ミミッキュ⇒キュウコン (瀕死) じゃれつく (なし)⇒メガクチート 気合パンチ
不意打ち 交代フレフワン 破壊光線⇒アシレーヌ (波乗り) 交代ミミッキュ⇒メガクチート
交代アシレーヌ 破壊光線 (金縛り) 交代メガクチート 交代ニンフィア
(瀕死) シャドークロー シャドークロー じゃれつく 不意打ち
瀕死
ステルスロック 断崖の剣 交代雷花 交代リンネ 交代雷花
ボルトチェンジ アイアンヘッド 交代漣⇒シルク 地震 交代リンネ
交代ラグナ 大文字 交代雷花 ボルトチェンジ⇒ラグナ 断崖の剣
断崖の剣 交代ソーダ 金縛り 交代ラグナ 断崖の剣
断崖の剣 大文字 (瀕死) (瀕死) 瀕死
神速
キュウコン(アローラ) 雪降らし 雪隠れ 気合いの襷
『氷園』天候が霰になった時、オーロラベールを繰り出す。
『氷結』自身の必中技が等倍になる。
『撤退』自身の攻撃が命中しなかった時、味方と交代することが出来る。
アシレーヌ あめふらし 激流 エスパーZ
『波乗りスター』波乗りを繰り出した後、味方と任意交代することが出来る。
『霧の訪れ』天候が雨になった時、ミストフィールドを展開する。
『水輪』攻撃以外のダメージを受けた時、このポケモンはアクアリング状態になる。
ニンフィア δ フェアリー・飛行 スカイスキン 拘り眼鏡
『休眠』このポケモンが行動不能になった時、HPを全回復して眠り状態になる。
『リゲイン』相手を倒した時、行動不能から回復する。
『バックドラフト』このポケモンが威力150以上の技を繰り出したT終了時、1/2の反動ダメージを受けることによって交代することが出来る。
フレフワン アロマベール ゴツゴツメット
『跳弾』このポケモンが相手の攻撃を受けた時、交代することが出来る。
『妖盾』このポケモンが場に出たT、物理技のダメージを半減する。
『悪戯』このポケモンが場に出た次のT、素早さの低いポケモンから行動する。
『治癒』このポケモンが場を離れる時、味方の状態異常を回復する。
ミミッキュ 化けの皮 命の珠
『化生』味方のポケモンが瀕死になった時、化けの皮が復活する。
『退却』化けの皮が剥がれた時、交代することが出来る。
『仇討』味方が瀕死になった次のTに場に出ると、攻撃+2
メガクチート 威嚇 力持ち メガストーン
『練磨』自身の技が失敗しない。
『演武』自身の技が必中する。
『鋼鉄』相手の攻撃が急所に当たらない。
『エヴォリュート』常にメガ進化している。
マーシュ戦26Tもやったのか、疲れた。ゴジカ戦はもっと高速化しないと。能力はアニメの未来予知が印象的だったし、未来予知を扱う能力にしてペースを……
未来予知をこのTにやって、ええっと……
作者は死にました。
正式版では コミュニケーションパートの大幅増加、試合内容の説明補足、ポケモンがぶつかり合う描写の追加、説明会の……など大幅アップデートするけどコミュパートで悶え死ぬと思う。
次回予告
ゴジカの恐るべき能力に対抗して主人公の能力が目覚める。
「交代するぞリンネ」
ウルップとのぶつかり合い。
ソーダの本領発揮。
「僕達はこれまで結構ね、色んな、チートな奴等とも戦ってきたんだよ、
何とか勝ってきたけど、その度にチートな奴等めって思って、
ついね、そのね、こっちもね、いや使うつもりは無かったんだけどね、このくらい」
「正義の味方が言い訳すんな。行くぞ」
「「”アイアンブレイク”」」
インフレするバトル
「メガ進化!」「メガ進化!」「メガ進化!」
「メガ進化&メガ進化&Z技!」
覚醒する仲間たち。
「我は創造神だ!」
「全部、壊す」
「滅びろ」
「全力でサポートします」
「弾ける――」
「ヒーローは絶対に負けない」
頂点で待ち受ける者
「かつて世界を救った英雄」
「もうひとりの主人公」
「大女優カルネ、またの名を――」