第十五話 その後……
「この薬草を食べさせれば大丈夫だ」
アクアは何日も起きなかった。マロンは、ケルンと名乗るジュナイパーの言葉を信じて、毎日アクアの看病をした。アクアに助けて貰ったから次は私がアクアを助ける。マロンはそう思いながら熱心に看病を続けた。そしてついに……
「マロン……?」
アクアは目を開けたのだ。マロンは目を輝かせ、アクアに抱きついた。
「アクア……!アクア……!」
アクアは嬉し泣きしているマロンに微笑み、ありがとう。と呟いた。
日に日にアクアの体調も良くなり、この山との別れが来た。
「本当にありがとうございます」
「お前らの件で本当に疲れた」
相変わらずケルンは尖った言い方だ。
「あっお礼……」
「それはいい。お前らの絆が見れたからな」
ケルンはそう言い去っていった。
「お礼できなかったけど、行こっか」
「うん」
アクア達は、凶暴なポケモンが住む山と、二人を助けてくれた、もう会えない謎のジュナイパーに別れを告げた。