第十三話 ここはどこ?
長く縮こまってたマロンは、ようやく立ち上がり、空を見た。夜空に無数の星が煌めいている。マロンはそろそろアクアと合流しないとな。と思いアクアを探した。それほど大きな山じゃないし、すぐ見つかるだろう。
マロンは長い間歩き回った。何時間歩いたかは正確にわからないが、ざっと三時間ぐらいだろう。でもアクアは見つからない。手がかりもゼロだった。まずい、このままではアクアも自分も飢え死にしてしまう。
「なんで見つからないの……アクア」
マロンの赤く大きな目から涙がぽとりぽとりとこぼれ落ちる。もう、アクアには会えないのかな。このまま死ぬのかな。そんな考えがマロンの頭をよぎった。
「アクア、アクア……!」
マロンの泣きそうなほど震えた声が何回も山をこだました。しかしそれはアクアには聞こえなかったのだ。