第十話 エクトシティヘ出発だ!しかし……
アクア達はフラーノの町から出てエクトシティへの方角に進んだ。マロンの身長ぐらいの丈の長い草が生い茂っていて進むのが困難だったが野生ポケモンも出てこず、順調に目的地に近づく事ができた。丈の長い草むらを抜けると、開けた野原に出た。すると、
「えっ?」
突然アクアが目をぎょっとさせて驚いた。
「何?」
マロンはなぜ驚いているかをアクアに尋ねると、
「山……山がある! エクトシティに行くには山を越えなきゃいけないんだ!」
と言われ、マロンも目を凝らして前を見てみた。すると、うっすら山の形が見える。迂回は出来ないのかと思い、他の方向を見てみたがそこにも山が連なっている。フラーノの町からだいぶ歩いたので今さら目的地を変えても疲れるだけだろう。
「山を越えるしか……」
「無いのかな……」
対策案が尽きて、結局アクア達は山を越えることにした。まあ、万が一のために対策はしてるし、大丈夫だろうと軽い気持ちで決めたことだ。またこの判断が、アクア達を絶体絶命にさせることになる。
どうにか夕暮れまでには山のふもとに着くことができて、そこにアクア達はテントを立てて一夜を過ごすことにした。
「山を越えるにはどれぐらい掛かるかな……」
アクアは山を越えることを想定していない量の食料を見て心配そうに尋ねた。
「頑張れば3日位だよ。絶対大丈夫」
マロンは謎の自信でアクアを元気付けようとした。
「うん。そうだね」
アクアも悩んでいてもしょうがないと前向きに返事した。そしてアクア達は眠りについた。