第四話 ポケモン助けの旅ヘ
マロンは窓から外を眺めた。アクアもそれを真似して外を眺めてみた。もう夜だ。話し込んでる時間が早く感じた。空には無数の星が散らばり、心が打たれるように綺麗だった。
「綺麗……」
アクアは無意識に口から言葉がこぼれた。
「そうでしょ。ここは、空気が澄んでいて星が本当に綺麗なのよ」
マロンは頬に手を当てて、うっとりした表情で呟いた。
「さっ! 明日もあるし、晩御飯食べて寝よう!」
「うん」
マロンとアクアは、話しているうちに無意識に馴染んでいった。今日は二人で晩御飯を食べ、一緒の部屋で就寝した。
〜次の朝〜
アクアはうっすらと目を開けた。まだマロンは起きてないようだ。まだ朝早いかな…と思い二度寝しようと思ったが、絶対遅くまでに寝てしまうと思い止めておいた。
アクアはマロンを起こさないように一階に降りて時計を見てみたが、まだ5時のようだ。アクアは少し伸びをしてそのあと朝御飯を作った。こう見えても料理は得意なのだ。
料理を作り終わり、朝御飯にちょうどいい時間となった。起こすのはちょっと悪いので下で待つことにしたが、マロンが一向に降りてこない。もう七時半なのにマロンはまだ寝ている。アクアは勇気を出してマロンを揺さぶった。マロンは
「うぅーん」
と言ったが起きない。今度は声を掛けてみる。
「おおーい。もう七時半だよ!」
「まだ七時半じゃん、むにゃむにゃ」
もしかしてマロンは朝に弱いのか? アクアは気づいた。なので、取って置きの起こし方を実践してみた。
「マロン、起きないなら朝御飯食べちゃうよ!」
なぜこれが取って置きかというと、アクアは昨日晩御飯を食べているとき、マロンが食にとても熱心なことがわかり、マロンが起きなかったときこれを実践してみようと思ったからだ。
すると、予想通り
「ダメ!」
と寝ぼけながら飛び起きてきた。
「あれ……もう七時半?」
「そうだよ」
「あぁ、6時に起きたかったのに…」
アクアは、朝御飯できてるよと伝えた。
「そっか! ありがとう。食べたらいこうね」
とマロンは言った。マロンが寝坊したため、旅の出発は予定より少し遅めの9時になった。
〜旅の出発〜
美味しい朝御飯を食べ、準備もばっちりになり、そろそろ出発の時間が近づいて来た。なるべく動きやすいよう、荷物は少なくしている。
「この家ともしばらくお別れだな」
マロンが数年間住んできた家を名残惜しそうに見つめる。
「それじゃ、いこっか」
アクアが出発を後押しする。これで旅の始まりだ。これから先、大変なこともあるだろう。そんなときは、助け合おうとに2人で約束した。そして2人は、何が起きるかわからないポケモン助けの旅へ出発した。