冒険の始まり
嵐の中にこの世とは思えないほどの轟音が響き渡る。
並みの強さではない雷が1人のシャワーズの体の中を走り、そのあまりの痛さにシャワーズは悲鳴を上げる。
見えるのは自然界には無さそうな、人工的な感じの邪悪な紫色の雲。竜のような青白い雷が雲の中を走っている。シャワーズはこの嵐の中を落ちていた。
シャワーズは、助かるすべも無く何も考えずにただもがき苦しんでいた。
すると、空を切るような音と共に、視界が開けて真っ白な世界に入った。
と思ったら、2メートルぐらいの高さから鈍い音を響かせて、シャワーズは草原に突っ込んでいく。
「いててててて……」
シャワーズは顔をしかめ、痛みに耐えられなくなり気を失った。