ポケモン不思議のダンジョン〜時の降る雨空-闇夜の蜃気楼〜
















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六章 遠征メンバー発表まで
ドキッ!深夜の雑談会【参】‐90
女子部屋では、女子たちの鮮やかな談笑が行われていた。
 ……と、言っても。私含め四匹である。その四匹で、大分長い時間話し続けていた。私には、他人に喋ることができるほどの記憶はない。だから、基本的に聞いているだけだったものの、共感したことや感じたことをたびたび口に出したりしていた。眠たいと感じることは度々あるが、無理にでも寝たいとは思わなくなっていた(最初も無理やりにでもとは思っていなかったが)。
 最初は怪談や世間話などで盛り上がっていたが、気づけば今までの自分のトラウマや、やっかいな依頼人など、探検隊独特な部分も含むような話をしていた。
「私、ずっと前に女性指定の連れてって依頼を引き受けたんですわ。そしたらもう、目的地までずっと守ってたんですけれども……。依頼人ったら、ただ女の子と一緒に歩きたかっただけだったと言い始めるんですわ!こっちは命かけて体張ってたのに……。しかも報酬は当たり前のように持ってかれるし……」
「ああ、いるよね、そういう依頼人……。軽い気持ちで行ったら痛い目見るよなぁ、って。この前張り紙見て思ったんだよなぁ。でも、本当に助け求めてたら……って思ったから、軽率だけどリオン行かせたんだよね」
「……そしたら、どうなったわけ?」
「依頼人が依頼を撤回したって言ってたよ。あからさまにいやそうな顔された、みたいなこと言ってた」
「でも事情的にどうしてもあの性別じゃなきゃだめっていう方もいますからね。蔑ろにはできませんけど……。そういう興味本位の依頼が出回ると、本当に助け求めてるポケモンが苦しい思いするのに」
 いつの間にか女子の本音ブッチャケトークになっていた。確かに、少ないながらも女性探検家はこの犯罪増加時代には増えつつあるという。現に私もその一人なのだろう。
 ダンジョンの謎の増加、犯罪に手を染める者の続出。そういえば、時の歯車という世界の核を盗んだという輩までいたという。どうしても探検隊のような活動をする者が増えなければ、というのもわかる。
 だが、普段異性に恵まれないポケモンが困っているという風に騙り、異性と接触するのは……かなりの抵抗がある。
「本当は違反だからね〜。こういうの。一回依頼とギルドを仲介しているところに確認とってみなきゃって思うけど。たまに相手にされないこともあるから、不便だよね」
「……憧れの探検隊のことをいろいろ知りたくて、名指しでいろいろ手の込んだことしてきた輩がいたわね」
「そういえば揉めてたよね。アカネとカイト……。
 そういえば、シャロット……っていうクロッカスの新メンバー、その依頼人と関係してるって聞いたよ?」
「もう噂流れてんの?まぁ、新メンバーかどうかは……。正式な手続きしてないし。わかんないけど、思ったより戦闘慣れしてる子で驚いたわ。カイトもアレくらい炎技が強ければね」
「ツンデレかわいいですわー!!ラブファイト!?ライバル登場ですの!?」
「何の話してんのよ……」
 フラーの自重しない発言に、呆れたようにため息をつく。当初、シャロットがチームに加わることにあまり良い感情を持っていなかった。しかし、実際に一緒に行ってみれば想像を遥かに超えて戦力になる少女だったのだ。積極的にチームに呼んでも大丈夫かもしれない、と思っているが、そうなると今度はカイトがなんだか微妙な顔をするのだ。何か合わないところでもあったのだろうか。
「あっ思い出した。
 そういえば、みんなさ、ちょっといい?」
「何が?」
「ちょっとあるポケモンについて聞きたいんだけど……イベルタルと、ゼルネアスってポケモン。知らない?」
「……イベルタル、と、ゼルネアス……ですか?」
 ドクン、と鼓動が大きく胸の中で跳ねた。
 聞き覚えは無い。何なのかも知らないが、何なのだろう。今まで気にならなかった心臓の音が、急に大きくなったように感じた。
「本でちょろっと見かけただけなんだけど、いまさらになって思い出してね。気になっちゃったんだ」
「うーん、知らないですね」
「知りませんわ」
「……しらない、と思うけど」
「うーん、知らないか。じゃあ架空ポケモンかな、やっぱり」
 少しつまらなそうな顔をしつつも、ステファニーはそういって話をくくった。
 怪談、世間話、愚痴、などなど。いろいろと話し合ったが、そうすると時間が気になる。一応明日も仕事はあるわけだし、あまり遅くなりすぎると全員起きれなくなってしまうかもしれない。
「……私、は。そろそろ寝るけど。眠たいし、明日もどうせ早いだろうしね」
「そうだね。うーん。午前二時半……だいぶん遅くなっちゃったね。じゃ、ねよっか」
 ステファニーはそういって、藁ベッドの上に座ると、自分で毛布を持ってきて丸まった。
「ですわね。今日は楽しかったですわ!おやすみなさいですわー!」
「そうね。ありがとうございました、怪談楽しかったです!おやすみなさい、みなさん」
 同様にフラー、ベルも毛布を掛けて寝そべる。
 私も眠ろうと毛布をかぶり、藁のベッドに横になったが、どうも鼓動が煩くて、三十分ほど眠りにつくことができなかった。





■筆者メッセージ
気まぐれ豆雑談

作者「カイトのとーちゃんであるガリュウさんにお尋ねしたいのですが」
ガリュウ「なんだよ?」
作者「実はこんな情報が入りました('ω')
   遠くへ救助に行くときなどは、ガリュウさんがサラさんを運んでいるそうですか本当ですか(・ω・?」
ガリュウ「えっ」
作者「鶴の鞭をガリュウさんの体に巻き付けて。サラさんが宙づり。
   ガリュウさんよりも大きいであろうサラさんを。種族的には100キロ近くあるであろうサラさんを」
ガリュウ「……メ、メガシンカすればどうってことな……」
作者「えっ。するの?できるの?
   という以前に、お金に困っていらっしゃるのですか……?」
ガリュウ「ち、違うんだ!こちらの大陸の便が悪いだけだ!」
作者「おいどうした伝説の救助隊」

ミシャル ( 2016/01/08(金) 22:34 )