ポケモン不思議のダンジョン〜時の降る雨空-闇夜の蜃気楼〜
















小説トップ
三章 感情は、心の盾
救助隊ガーベラとキュウコン伝説-53
 ほんの少しだけ昔の話、とある大陸に、一匹のヒトカゲがいました。彼の名前は、ガリュウと言いました。
 彼は、強い正義感を持っているポケモンでした。
 彼は、その正義感から、いつしか、苦しむポケモン達を助けたいと志すようになり、救助隊になりたい、そう思っていました。
そこで出会ったのは、「ちいさな森」という場所で倒れていた、一匹のチコリータでした。それは、ガリュウにとっては運命とも言える出会いでした。なんと、そのチコリータは元人間で、記憶を失っており、気付けばこの場所に居た、というのです。
 ガリュウは、最初チコリータが自分の事をからかっているのかと思いました。そこで、ガリュウはチコリータに名前を聞きました。
 チコリータの名は、「サラ」と言いました。名前と、元人間であること、そしてほんの少しの知識、チコリータはそれ以外の記憶を失っていたのです。
 丁度、その時でした。助けを求めるポケモンの声を、ガリュウは聞き、そのポケモンを助けるために、「自然災害の傷跡」に、サラと挑みました。
 それが、サラとの初めての救助でした。ガリュウはサラの事をすっかり気に入り、「一緒に救助隊をやらないか」と、サラを誘います。しかし、サラは戸惑いました。自分が誰かも分からず、この世界の事だって知らない事ばかり、だけれど、サラは自分の居場所が無いことに気付いたのです。
 そこで、ガリュウに家を紹介してもらい、そこに住むことになりました。そして、救助隊の話も承り、サラの家は、ガリュウとサラの救助隊、「ガーベラ」の、救助隊基地となったのです。
 元人間のサラが、気付けば居た、その世界は、その頃「自然災害」に侵されていました。自然災害に苦しむポケモン達を助けるため、二匹は「不思議のダンジョン」に向かい、何匹ものポケモンを、助けました。
 それから少しして、サラの夢に、誰かが現れるようになりました。最初、サラはその人物が一体誰なのか、わかりませんでした。
 少し間が空いて、また夢を見て、やはりその人物が夢に出てきました。しかし、その人物のことは全く分からず、時間が過ぎて行きました。
 たしか、ここら辺で登場するのが、悪の救助隊・イジワルズ。正直、ネーミングおかしいよね。
 イジワルズのリーダーはゲンガーで、ことあるごとに、サラとガリュウの邪魔をしていました。
 たくさんのいじわるをされても、二匹は仲間と共に、その危機を乗り越えました。
そして、もうひとつチームが登場します。それは、チームFLB。フーディンと言われるポケモンがリーダーの、有名な救助隊でした。
 フーディンは、サラが人間だと言うことを言い当てました。ガリュウは、物知りのフーディンならば、サラが人間からポケモンになってしまった理由もわかるかもしれない、そう思い、サラの事を尋ねました。
 フーディンは分からない、そういいましたが、一つだけ手掛かりをくれました。
「精霊の丘」へ行け、そういいました。精霊の丘には、ネイティオと言われるポケモンが一日中太陽を見つめ、時を感じているのだと、フーディンは話します。
 ネイティオは、未来を見通すと言うのです。
 彼なら、何かわかるかもしれない。そう、フーディンは言いました。
 二匹は精霊の丘へ行くことを決めましたが、出発の直前、サラはガリュウに尋ねました。
「どうして、そんなに頑張ってくれるの?自分の事じゃないのに」
 ガリュウは、答えました。
「今は、自分の事よりもサラが大事だから、自分よりも、サラの為に頑張った方が、嬉しいんだ」と。
 …………すごい、何か語ってるとキュンキュンしてくる。嗚呼もう、じれった……あ、ごめん。進めるね。
 そして二匹は、精霊の丘がある「大いなる峡谷」を目指しました。
 そして、精霊の丘にたどり着き、ネイティオと顔を合わせることができました。ガリュウが尋ねると、ネイティオはこう言いました。
「最近、よく起きている自然災害。それは、世界のバランスが崩れたために起こっている。そして、お前がポケモンになってしまったことも、それと深く関係がある」と。そして、立て続けにこう言いました。
「このままでは、世界のバランスが崩れ、そして、世界自体が壊れてしまう」と。
ネイティオから聞くことが出来た話は、ここまででした。
 ただ、そこには、ネイティオとサラ、ガリュウのほかに、もう一人、影にポケモンが潜んでいたのです。
 ……次の日、広場は騒がしく、ガリュウがなんの話をしているのか聞きました。すると、広場のポケモン達はこう答えます。
「キュウコン伝説の話をしているんだ」と。
 それが知りたかった二匹は、キュウコン伝説の話をしてくれると言う、ナマズンの元を訪れました。
 ナマズンは語り始めます。
「むかしむかしキュウコンというポケモンがいました。」
 キュウコンの尻尾には、神通力が込められており、その尻尾に触れたものには、千年のたたりがふりかかると、言われていました。
 それにも関らず、ふざけてキュウコンの尻尾に触れた人間が居ました。その人間は、案の定千年のたたりを受けました。
 しかし、その人間をかばった、一匹のポケモンが居ました。そのポケモンの名を、サーナイトといいました。サーナイトは、自らの身を犠牲にし、自分のパートナーである人間を、かばったのです。
 サーナイトを見て、可哀そうになったキュウコンは、こう言いました。
「この人間を、助けたいか?」と。
 しかし、人間は怖気付き、サーナイトを見捨て、その場から逃げ出したのです。
 それを見たキュウコンはこう言いました。
「いずれ、あの人間はポケモンに生まれ変わる。そして、その人間がポケモンに転生した時、世界のバランスは崩れるだろう」
 それを聞いたサラとガリュウは、暫く気を静めていました。「今日は帰ろう」ガリュウがそう言い、基地の前まで来た時でした。ガリュウは、サラに頭を下げました。
「ごめん、サラの事、少し疑った。でも、良く考えれば、サラがそんな事する筈ない。ごめんね、もう迷わない。僕、サラをちゃんと信じる」
 サラは、ガリュウを咎めることなく、ただ寂しそうに、笑っていました。
 その日、またサラは夢を見ました。サラは、見つめているだけでは無く、今度は人影に、話しかけてみることにしました。
「貴方は、誰?」と。
 すると、相手は答えました。
「私は、サーナイトです」
 会話は長くは続きませんでした。サーナイトは、サラの事を知っていた。分かったのは、たったそれだけでした。
 サラは、千年の祟りの話を思い出し、ただ、不安に心を沈められていました。
 ガリュウが基地に来て、そのまま広場へ行くと、次は広場が大騒ぎでした。何の話と言えば、また「キュウコン伝説」です。
 ポケモン達を驚愕させているのは、広場の真ん中で喋っているポケモンの話でした。そのポケモンは、ゲンガーでした。サラとガリュウは驚き、暫くゲンガーの話を聞いていましたが、ここで思いもよらぬ話になります。
「というわけで、俺は精霊の丘へ行ったんだ。すると、すげーもんを見た。そのポケモンは、姿かたちはポケモンなんだけどよ、実は元々、人間だったらしいんだぜ。しかも、ネイティオはその元人間にこう言った。お前がポケモンになったことと、世界のバランスが崩れているのは、深く関係があるってよ」
 ポケモン達は驚きました。その言葉は、キュウコン伝説を連想させたからです。
「驚くのはまだ早い。しかも、最近起きている自然災害は、その世界のバランスの崩れから、起きているらしいんだぜ。しかもしかもだ、はやくそれを止めなければ、世界はとんでもないことになるらしい」
 更にポケモン達を驚愕させた言葉でした。ガリュウは歯を食いしばり、「あいつ、騒ぎを大きくしてる」そう呟きました。
 しかも、ゲンガーはこう言いました。
「その人間を排除すれば、世界は元通りになる」と。
 その意見に、戸惑っていたポケモン達は流されるように賛同しました。
「その人間は、サーナイトを見捨てたひでぇ奴だ。やられても、文句はいえねぇ……だよな」
「サラ」
 ゲンガーは、サラの名前を出しました。あの時、ネイティオとの話を聞いていたのは、他でもない、ゲンガーでした。
 広場のポケモン達は怒り狂い、サラと、サラの味方をするガリュウを追い詰めました。とにかく二匹は必死に逃げ、自分達の基地まで帰ってきました。
 ガリュウは尋ねました。「どうしていい返さなかったのか」と。
 サラは、俯き気味に答えます。「救助隊を止めよう」と。
 ガリュウは何故かと問い詰めます。そして、サラの口から小さな言葉が漏れました。
 サーナイトが夢に出てきた事、申しかしたら、本当に自分がその人間なのかもしれない、だからもう、きっと救助隊をやる資格など無い。
 しかし、ガリュウは言いました。
「まだ、その時のことを思い出したわけじゃないだろ?なら自分を信じてよ、俺は信じてるのに、何でサラは自分を信じられないのさ」
 サラは、答えませんでした。本当に、追い詰められていたのです。
 そこに現れたのが、チームFLBでした。二匹の騒ぎを聞いて駆けつけたのです。
 フーディンは、広場で話し合った結果を伝えました。それは、サラを処刑すると言う決断でした。
 フーディンは、サラに旅に出ることを勧めました。そして、ガリュウに問いました。
「元々目的はサラだ。お前は、こちら側へ来る事を進める。そうした方が良いだろう」
 しかし、ガリュウは引きさがりませんでした。
「サラを信じる」と言い張ったのです。
 二匹は、真相を突き止めるための旅に出ることにしました。見送りには、以前に助けた、ほんの一握りの友人たちが居ました。
 そして、その友人たちに見送られ、二匹は逃亡を兼ね、真相探しの旅に出たのです。



■筆者メッセージ
ステファニーはめちゃくちゃ文章の内容覚えます。読書家というやつです。気にいった本が擦り減るまで読みまくります。
ミシャル ( 2015/02/01(日) 22:55 )