ポケモン不思議のダンジョン〜時の降る雨空-闇夜の蜃気楼〜 - 一章 茜色の花歌
依頼掲示板-16
「お前達の今日の仕事は、掲示板の依頼だ。よほどの事がない限り、お前達の仕事のほとんどは掲示板の依頼を遂行するとことになる」
 僕たちはペリーにより掲示板の前に連れてこられ、ペリーが説明を始めた。たくさんの張り紙をペリーが首を動かしながら、僕達に合った仕事を探している。アカネも興味深そうに掲示板を右に左に舐めるように見ていたが、すぐに飽きてしまったのか視線を外した。僕も掲示板の紙をちらりと見れば、どうやら救助の依頼や、ダンジョンに連れて行ってください系の張り紙のようだった。全国のポケモンから募集されているようで、その数はかなりのものだった。
「……これがいいかな。えー……お前達。この依頼書を見てくれ」
 ぺラップが羽を器用に使い、依頼書を僕達に手渡す。それを手に取ると、アカネに声を掛け、一緒に依頼書の内容を見た。どうやら依頼者はバネブーのプラノという名前のポケモンらしい。内容はこうだ。以前、お尋ね者により頭の真珠を盗まれてしまった為、ずっと真珠が行方不明だったが、ある時『しめった岩場』という場所で真珠が目撃されたという情報が入った。『しめった岩場』のダンジョンに居るポケモンは、プラノにしてみればレベルが高く、自分ではとりに行けないので探検隊に委ねた、との事。
「………なにこれ」
「……あのこれ落し物取りに行くだけじゃ」
「何を言うか馬鹿者。書いてあるだろう、真珠はお尋ね者に盗まれたのだ。つまり、その岩場をお尋ね者が通った事は事実。隠れ家として潜伏しているかもしれない。こういう簡単な依頼に限ってリスクは大きい。」
 しかし要は落し物を拾いに行けという使い走りだろう。ペリーも実際それが分かっていて僕らが反論しないようそう言っているだけだ。実際一番最初の仕事なのだからもっと、ダンジョンを冒険したり宝石を探したりしてみたい、というのは身勝手なことだろうか。
「……分かったわ。しめった岩場ね。行くよ、カイト」
「え、ええ!?アカネはいいの!?これで!」
「いいも何も、私たちはまだ弱いの。いきなり飛ばしたら失敗するのがオチよ。お尋ね者かなんだか知らないけど、とにかく色々な想定をして依頼に臨むのも経験のうち何じゃないの?」
「あ、アカネ……かっこいい…!」
「何よ気持ち悪い……準備してさっさと行くわよ」
 そういうと、アカネはギルドの出口へと歩き出した。バッグを身につけてスカーフを巻こうとするアカネが本当に格好良く見えてしまい、思わず目をこする。
「……そういえば、このスカーフ。たしかパトラスが波動がどうのこうの言ってなかった?」
「嗚呼、それは波動スカーフだと思う。個人の波動が色として表わされるスカーフ何だけど、僕は緑色だった」
「………私、ミントみたいな色」
「えっ意外」
「うっさい」


ミシャル ( 2014/06/18(水) 12:03 )