ポケモン不思議のダンジョン〜時の降る雨空-闇夜の蜃気楼〜
















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一章 茜色の花歌
入門申請-10
「え、あ、えと……」
「そうだけど。あんた誰?」
「ちょ、あ、アカネ!!」
 声の主は僕たちの真後ろに現れた鳥ポケモンのようだった。たしか種族はぺラップ。特徴的な声はぺラップだからこそだろうか。アカネはそのぺラップに対していきなり「あんた」と言い出したので止めようとしたが、遅かった。プクリンの補佐ポケモンは確かぺラップだと聞いたことがある。つまりこのギルドで二番目に偉いのだ。そんなポケモンに対しいきなり「あんた」……嗚呼、先が思いやられてしまう。
「な、なんだい、いきなりその態度は……あ、お前たちもしかして保険会社の奴らだな?昨日も断っただろう。もう間に合ってるんだよ、さぁ帰った帰った」
「え、いや、保険会社とかじゃなくて、僕達このギルドに入門したくて来たんです。さっきはすいませんでした……。いきなり失礼なことを」
「ヒトカゲの方は意外と礼儀が良いじゃないか。そうかそうか、入門か。にゅうも……入門?」
「僕たち、探検隊になりたいんです。そのためにこのギルドで修業させて貰いたくて、駄目でしょうか?」
「別に私はそうでもないけどね。」
「………そうか。だが、このギルドの修行は厳しいぞ。生半端な覚悟ではいずれここから逃げ出すことになる。そうなれば厳しい罰が下る。それでもここに入ると言うのか?」
 ギルドの噂は前々から聞いては居たが、ぺラップの顔を見る限りそれも相当なものだろう。僕自身覚悟はあった。それにアカネだって、寝床と食糧のためならそれらの事はやってのけるだろう。迷う必要はないのだ。
「別に私は構わないよ。食べ物と寝床さえあればいいから」
「うん、分かった。それでも僕達入りますよ。このギルド」
「もう一匹は寝床と食糧目的か……まぁいい、じゃあ付いておいで。親方様の所に案内しよう。」
 そういうとぺラップは、先ほど降りてきた梯子とは別の梯子を登っていく。僕とアカネは顔を合わせると、ぺラップの後に付いて行った。途中でまた何匹かこのギルドの弟子らしきポケモン達を目にした。アカネも少し興味深そうに周りをちらちら、ちらちらと見渡していた。そんな僕たちを見かねたのか、ぺラップに「きょろきょろするんじゃない」と注意されてしまう。
「いいか。この先が親方様の部屋だ。絶対に失礼のないようにするんだ!!絶対だぞ!!特にそっちの黄色いの!」
「………分かってるわよ」
 そういうとそっぽを向いてしまった。やはりアカネは気に入らないことがあるとすぐ機嫌を損ねてしまうようだ。わがままなのか、そうじゃないのか。今の所認識は我儘なピカチュウで間違ってはいないと思うが、実際本当にどうなんだろう。

「親方様、ペリーです。入りますよ」


ミシャル ( 2014/06/13(金) 21:15 )