どうでも良いけどリサイクルが空気だね。(ハルキside)
「あそれ♪ほそれ♪くるくる〜っと、出来上がりっ!」
「パッチール、踊らなくていいから取り敢えず質問に答えて欲しいんだけどな」
俺はパッチールと話がしたいんだが、マナフィが間髪入れずに青いグミでドリンクを頼むから、パッチールは踊りっぱなしなのだ。
「あとマナフィ、君は飲み過ぎだ。控えて」
「ええー!?」
マナフィは癖である間の伸びた話し方で不満そうに声を上げる。だがしかし、飲み過ぎは飲み過ぎなのだ。
「ええーじゃない。今日はもうグミ禁止ね」
「ハルキの鬼ー!」
「何とでもどうぞ?」
あくまで優しく微笑んでそう言ってやれば、マナフィはぶるりと震えて急に平謝りしてきた。俺の笑顔ってそんなに恐いのかな…。
「それで、ハルキ様。ご用件はなんでしょうか?失礼ですが、全く聞いていなくて…」
コトン、と作ったドリンクをカウンターに置いたパッチールに問われ、俺は本題に入ることにした。
「そうそう。この辺でせつなを見なかったかな?交差点の所で別れたんだけど、いなくてさ」
だから行きつけのこのカフェにいるかと思ったのだが、ここにせつなの姿はない。いるのはいつも店内にいる常連や、せつなをリーダーとする俺達の探検隊に所属する仲間だ。
「せつな様、ですか?見かけてませんねぇ〜…」
「そっか…。ありがとう、パッチール。…マナフィ、行くよ」
「う、うん」
何故怯えてるんだマナフィよ。
カフェを出た俺とマナフィは、再び交差点に舞い戻ってしまった。振り出しに戻る、手掛かりなし、だ。
「せつな何処に行ったんだろうねー?」
「本当にね…」
こう見つからないと、ちょっと焦ってくる。最近のせつなは考え事が多かったから、かなり心配だ。
「次はギルドに行ってみようか」
「そだねー!ボク、ペラップが好きだからギルド行きたいー!」
ギルドと言うと急にはしゃぎ出すマナフィ。
あれか。マナフィの幼少期、側にペラップがついていたのが原因か。
俺は、そんなマナフィを引き連れてギルドへ向かったのだった。
***
「うわぁ…私初めて!ここがトレジャータウンですか…!」
「ここに来るのも久し振りだな、懐かしい…これもお前の力か」
「えっへんっ!凄いでしょう!…貴方のために頑張ったんですからね…」
「何か言ったか?」
「えっ!?いえ別になんにも!?特に何も思ってませんからねっ!?」
「何だよ、変な奴だな…」
「そ、それより行きましょう!ここにいれる時間は限られてるんです!」
「そうだな…」