七話
キバとグランブル1
 フウタが毎週見ている番組「チャンプ」は非常に人気がある。
毎週抽選で選ばれた挑戦者が「チャンピオン」とバトルをし、勝った場合は自分がチャンピオンになれるというシンプルなルールだが、子供たちには受けがよかった。

 今のチャンピオンのマサフミというトレーナーは現在最高記録の7連勝中で、フウタはマサフミのポケモン、ガブリアスのキバが大好きだった。
ピンチの時もマサフミの指示を的確に聞き、豪快な攻撃で相手を倒す。
そんなキバはフウタにとって憧れだったのである。

 
 「マサフミさん、今日も勝てると思いますかね?」


「うちのポケモン達なら大丈夫でしょう。」

 
 番組が始まってすぐの司会の質問に、マサフミは落ち着き払って答えた。
マサフミは中肉中背な普通の青年といった感じで、今日はTシャツにジーンズを着ていた。


 「始まるぞグランブル!まだチャンプは見たことなかったよね!」

 
 フウタはわくわくしながらグランブルに語りかけた。
その声を聞き、グランブルはテレビに目線を向けた。

 挑戦者の紹介が終わり、すぐにバトルが始まる。

「頼んだぞグラエナ」


「いけユキノオー!」

 挑戦者のグラエナとマサフミのユキノオーが対峙する。 

 二体共図鑑でしか見たことのないポケモンだ。
他の地方から連れてきたのかもしれない。
フウタはそんなことを思いながらもキバの登場を待ちわびていた。





( 2013/09/23(月) 12:26 )