怒りのグランブル
歓声があがり、トシオは空にガッツポーズした。
そんな時、モンスターボールにマッハが引っこんでいくのを見て、フウタはとても重大なことに気づいた。
グランブルには戻るモンスターボールがないのである。
「フウタ、そいつモンスターボールに戻さないのか?」
赤シャツに尋ねられ、フウタは走りながら答えた。
「今買ってくる!」
フウタは全速力でフレンドリィショップに向かった。
最近できたこのショップは開店セールで近所のデパートよりも安売りをしていたはずだ。ボールを購入したフウタは34番どうろへと駆けた。
フウタが目にしたのは驚きの光景だった。
グランブルが怒りに満ちた目でトシオに噛みつこうとしているのを他の少年達が必死に抑えている。
「何やってんだグランブル!」
フウタはモンスターボールを手に持ち、グランブルに投げつけた。
何度かボールが振動し、やがて止まった。