そんなにいきたいのですか?
生きたいのですわ
ズヴークは辺りを見回すと、席に着き、落ち着いた口調で話した。

「私、昔とある友達がいましたの。」
「そりゃ、友達くらい…」
「その友達、いきなり自殺してしまったの」
「えっ…?」

いきなりこんなこと言われて驚く以外の反応ができるのか?

ズヴークは話を続ける。

「その子、親からあまり愛されていなかったの。
だから、自分を大切に思ってくれる人なんていないと思って、自殺したの。」
「そ、そんな…!」

その事実に胸を突かれたようになる。

「私はその子を大切に思っていたのですわ。

でも、彼女は…。」

視点を下げて話を続ける。

「…」

突然、顔を上げ、決意の目に変わる。

「私、その子の分。その子のために、生きようとかんがえますの!」

ズヴークは僕に近づく。

「この世から意味なく命が消えるのは誰にとっても不本意ですわ!

だからサウも…もう一度、考え直して欲しいですわ!」

ズヴークはそう言うと勢い良く森に飛び出した。

…僕はこの小屋に一人ぼっち。
いや、置いてけぼり。





RuBi ( 2014/08/16(土) 22:08 )