僕が消えるその前に - いきませんか?
行きたくないです
大きな草原。
広い草原。

その向こうには望んだ海への崖っぷち。

僕が大好きな崖っぷち。

この海には悪いけど、ここを汚してしまうけど、僕はここで消えることにしよう。

崖っぷちまで足を運ぶ。

痙攣。
強張り。

こんなものは一切無かった。

ものすごく、空が綺麗だ。

僕は消えたいから、星になっちゃだめだ。

気体になろうかな。
宇宙の。

ヘリウムとか。水素とか。窒素とか。

地球の窒素は多いから…生命のいない惑星でいっかな?

惑星に失礼だ。

でも、僕はここで消えるって決めたんだから。

ここで消えるって。

断崖絶壁の寸前までやってきた。

最後は飛び跳ねていこっか。

せーっの

バササッ

僕の体を何かが支えた。

準備していた痛みなんて、どこにもない。

「君は?」
僕を支えたのは、大きなコウモリみたいな生き物だった。

僕を草原に下ろすと、人間へと姿を変えた。

「私はスオーノ=ポーネー。
見かけはたんなるオンバーン。
正体は…正体もポケモンだけど、この様にヒトになって話すこともできるの。」
「どうして邪魔したの?」
「もっと広い世界に行きませんこと?」

人の話もまともに聞かないポケモンだな…

「僕は行かないよ。
ここで消えるんだ。」
「では、貴方の気が済むまで、邪魔を致しましょう」

ニコリと笑うと、僕の手を引いて山の方へ向かった。




RuBi ( 2014/08/15(金) 23:15 )