第六幕 VSヒョウタ(後半)
さて…困ったな。
とりあえず、
「イーブイ、後退して様子を見ろ!」
「させませんよ!ドサイドン、『いわなだれ』!」
「ドーー…サーイドン!!」
「イーブイ、目覚めるパワーで相殺!」
「イーーブイ!!……イーブー!!」
「ッ!イーブイ!!」
相殺しきれずに、数発食らったってしまった。だが、
何とか持ち直したか。
「こいつは強敵だな……」
「まだですよ、レンさん!ドサイドン、『がんせきほう』!」
「甘い!イーブイ、『アイアンテール』でうけながせ!」
「ド…サーイドン!」
「イーー……ブイ!」
ドゴオオオオオオン!!!
「っあ!
フィールドが…」
「何っ!?
地面が……!」
どうやら、ドサイドンの『がんせきほう』が、イーブイの『アイアンテール』
で受け流されて、フィールドに直接ダメージがいったようだ。
「……まだだ!イーブイ、『あなをほる』!そのあと、『かげぶんしん』だ。」
イーブイの『あなをほる』がドサイドンに直撃した!
「くっ…しかし、そんなのドサイドンでもできる!ドサイドン、『あなをほる』!」
「ドサイドン!」
ドサイドンが、
イーブイのいた穴へ入る!
しかし…
「それを待っていたんだよ!!!」
「イーブ!!」
《今、ドサイドンはイーブイが掘ったあなの中にいる。》
「イーブイ、その穴以外に『シャドーボール』!」
《つまり、穴の出口がつながっているという訳だ。》
「「「「イー…ブイ!」」」」
《これで出口は一つ以外ふさがった。『かげぶんしん』の力は弱いが、
穴を埋めるぐらいはできる。》
《そして…》
「イーブイ、その穴に向かって『めざめるパワー』!」
「いーー……」
「させるか!ドサイドン、『あなをほる』で脱出しろ!」
「遅い!」
「ッブイ!!」
《行き場をなくしたエネルギーは、中で渦巻き…》
ドッゴゴゴゴオオオオオオオオン!!!!
《暴発する!》
「わたしたちの勝ちだ!!」「ドサイドン、戦闘不能!よって、勝者レン!」
審判の声が響いた直後、ジムには大歓声が巻き起こった。
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それから―――
「ここが、『遺跡』か……」
「離れないでくださいよ。迷いますから。…やはり、地下通路とは違いますね。
空気が
淀んでいる。危険です。」
私達は、その『遺跡』に来ていた。
「これは……」
「これが、遺跡の入り口です。もっとも、字が
古代のものなので読めませんが。」
「我…ここに存在せし者。我は輪よりはずれしソトからの訪問者なり」
「!!!これが読めるんですか?!」
「黙ってくれ!…我、
天空より来る大いなる龍が現れ、
大地より幾重もの戒めを受けた者が再臨
する時、白銀黄金の河を降らせよう…
二者はきっかけに過ぎぬ。我は本と―――に――――――で―――に――――る―――
…ダメだ、かすれて読めない。」
「引き返そうぜヒョウタ!。酸素がもう無いぞ。」
「そうだな。それじゃあ引き返します!周りに気をつけて帰りますよ!」
「…………」
私は、何かひっかかりながらも、その場を後にした。