第7話「アブソルナイトを手に入れるまで〜ゲット編〜」
俺はコイン…、俺はエンジェルコインと呼んでいるのだが、それを投げながら進んでいった。
ラフォールは《本当に大丈夫なのか…?》という顔をしている。
すると、ある奇妙な場所が現れた。
「あ、穴ぼこだらけじゃねぇか…!」
穴といっても空中に浮いている穴だ。
「もしや…!ソック!これを見てよ!」
ラフォールに呼ばれ、近づくと、何枚かで出来た新聞を持っていた。
「この記事…」
え~何々…?
ーーー最近、時空に出来た穴(時空ホール)や、時が狂うという事件が多発している。
原因は分かっておらず、ある町にすむCさんは、
「わたしはジャムを作っているのですが、木の実がなっている森は時空ホールがたくさんあって取れはしない。」と話している。
他の方の話によると、"時間に関係あるもの"が壊れているのではないか。
南の方角からたまに黒いオーラが出ている。と話していた。
取材はんは、もう少し調査することにしている。ーーー
「多分、いや、絶対これは時空ホールだよ!」
「そうだな…で、どうすんだ?飛び込めばいいのか…?」
俺は試しに近くのホールにはいった。
虹色のねじれた所をとてつもないスピードで前へ進んでいると…
出れた。回りを見ると、さっきの穴から数メートルしかはなれていない所だった。
ラフォールも穴にはいり、こちらにやって来た。
「この中のどこかに…」
ここから数十メートル離れたところに道が続いている。
あそこにたどり着けばよいということか。
「よし、じゃあ適当n………」
「王子!ご無事で!!」
この声は……国の兵士だった。
「何でこんなとこまで!」
「王の命令でございます!さ、帰りましょう!」
俺は小声で話す。
「なぁ…お前が倒したんじゃないのか…?」
「確かに倒したけど…こんな根性があるとは。」
おい、相手を認めるなよ…。
ツッコミを入れようとしたが、そんな余裕はない。
「俺は…王が嫌いなんだよ…!」
「ど、どうしてでございます!」
「知った被れているんじゃねぇ!チラルを…チラルをあんな目に会わせたのは王のせいだろ!」
兵士は一瞬怯んだが、
「そ、それは…誤解でございます!」
いや、嘘だ。俺は目の前で見たんだからな……
~☆~[5年前]
もうすぐ…アイツの生誕ということで俺もそとに出れることがほとんどなくなってしまった。
さらに、俺は礼儀やら…スピーチやら…で、これは卒業式かよ。と、いってもいいぐらい疲れて、つまんない毎日だった。
そんな生活を繰り返していた、ある日の夜だった。
俺はベットで考えことをしていた。
ーー久しぶりに、アイつらと会いたいなぁ。よし。ーー
「ふわぁ…………。何で…こんな時間に……」
「あぁ。悪いな。お前に急ぎのようだ。これをラフォールとチラルに届けてくれ。」
「…………。こ、これは…手紙ですね………。分かりました…」
「それと!!!アイつら…この事は…」
「二匹の秘密、ですよね…分かってますよ…。では…お休みなさいませ……」
ライは少しふらつきながらこの部屋をあとにした。
作戦実行は、明後日だ。
~☆~[3日後]
今日があいつらと会う日だ。
あ、チラルはしばらく休養をとっていて、しばらく会っていなかった。
だから、あいつにも手紙を書いたというわけだ。
手紙にかいた内容はこうだ。
《*月*日、俺は城を抜け出してお前らに会いに行く。
場所は、タートル洞窟の入り口前。必ず来ること。 ソーサック》
そう、つまり、家出…ならぬ、
城出である。
この日は俺の出る練習の時間は午後からだった。
だからばれないと思った。
まず、脱出方法だ。
俺の部屋の近くには森があった。俺の部屋にはバルコニーもあった。それを利用するのだ。
「王子…大丈夫でございますでしょうか。」
「大丈夫だ。ライ、お前がいるしな。」
「へ…???」
「う、ウグググググッッ!!!!お、おもい………」
ライに俺の足を持ち上げるようにいった。ライは歯をくいしばって俺を支えている。
「よし、じゃあいくぞ。1、2、3!!」
「ウオリャッ!!!」
3の合図で俺はジャンプし、さらにライが高く投げる。
俺は予想以上のジャンプだったので一瞬怯んだが、そんなことしてる場合ではない。
下がっていくとともに前足を動かして木の上に来るようにしーーー
何とか着地成功だ。
「王子ぃー!ご無事でぇー!」さっきまでいたバルコニーからライが話す。
「おぉー!大丈夫だぞー!」
「分かりましたー!おきをつけてぇー!」
俺は右腕をあげてこの場をあとにした。
~☆~[タートル洞窟入り口]
「おーうぃ~!お待たせー!」
「おぉ!ソック!」
「遅いわよ!」
「ごめんごめん。城を抜け出すまでちょっとな。」
「まぁ…しょうがないよね。」
チラルは小さく笑った。
「さぁ、行きましょう…」
「お、おぉ。」
「うん。あ、チラル、ちょっと待ってて。」
ラフォールは俺をチラルと少し離れた場所につれていった。
そして、アイツに聞こえないぐらいの声で話す。
「
手紙にかいてあったことって…本当にするの?」
「
あぁ、お前にも手伝ってもらうがな。」
「
チラルに告白、頑張れ!」
そうなのだ。あくまでもチラルには、遊びに来ているだけということになっているが
俺とラフォール、そしてライにはこの事を知っている。
どういう作戦かは、あとのお楽しみだ!
タートル洞窟は、何故か【亀】なのだが、なぜかは誰も知らんという摩訶不思議な洞窟。
洞窟…と言っても、奥地はすぐ。だがその奥地がきれいなスポット。
「うわぁ~………」
奥には水がたまっており、洞窟の天井の隙間から太陽の光が水にあたり、まるでスポットライトのようになっていた。
ここが、"勝負の場"。
「な、なぁ、あそこに光っているものがあるぜ」
手は震え、足はガタガタ、しゃべり方も棒読み。最悪だぁ~…
「ほ、本当だ~。僕、取ってくるよ~…」
ラフォール上手いな…
アイツは軽々と光の当たっている所に飛んでいき、それをとると俺のところに持ってきて、渡した。
「
あとはソック、お前が頑張れ!」
ゴクリッ。
心臓がそとへ飛び出しそうだ…
「な、なぁ…チラル…話したいことがあるんだ…」
「…何?話って…?」
チラルは俺の目を見ていた。
回りを見てもラフォールはいない。いまいるのは、二匹のみ。
頑張れ!俺!
深呼吸を一度する。
そして…
俺は持っていたものをチラルに見せた。
「俺…お前のことが……………」
「サイドォーーーーーーーン!!!!!」
俺らのことを邪魔するかのようにポケモンの鳴き声が洞窟に響いた。
「な、なんだ!?」
「あれは、サイドンよ!なんでこんなところに!?」
「そ、その声は…王子とチラル様!?」
サイドンの後ろからペーク王国のへいのこえが。もしや…!
「おい!こいつは王国のポケモンか…!?」
「は、そうでございます。じっけ…いや、兵のポケモンが急に暴れだしまして…
それより…!早くお逃げを」
「チラル!逃げるぞ!」
「待って…!」
チラルは俺の手を振りほどき、サイドンの所へ近づいていく。
「おまえ!危ない!離れろ!」
だが、言うことを聞かない。こうなったら見守っているしかない。
「サイドーーー!!」
「ねぇ…落ち着いて…」
チラルはサイドンを落ち着かせるように体にさわる。
「…………サイド………???」
サイドンはチラルを見ながら首をかしげた。
「わたくしは………あなたの……」
「ーーーーーーーー!!!!!」
何かがぶつかるおとがたった一瞬した。
感じたのは、何かの風。
回りをみた。そこにはーーー無惨な姿の2匹が…
「おい!チラル!チラル!」
自然に涙が流れた。
「ーーーーはい…!」
兵士と話しているのは誰だ!
耳を傾けていると、とんでもない言葉を兵士が発した。
「王様!彼女を攻撃してしまって…どうしましょう…」
「ーーーーーーーーーーーーーー。」
あの王が…チラルを…!
俺の手から光がなくなった
石がスルリ、と落ちた。
゛俺は王をあれから憎み、アイツと呼んでいる。゛
~☆~[フッカ遺跡]
「誤解だとぉ!?王は…!チラルを…!殺そうとした…!」
チラルはあのあとすぐに病院に運ばれた。
命に別状は、なし。だが、怪我が酷く、衝撃も強かったので意識はない。
「たとえ…お目ぇらが関わっていなくても…王の仲間なら容赦はしない!」
俺は戦闘体制に…
「ソック!今は休戦だ!ここにはいって!」
くそ…しょうがねぇ…
俺は兵士を一度睨み付けラフォールが入った時空ホールに入った。
時空ホールから出るとさっきとはうって変わった場所についた。
さっきまでは茶色い石で煉瓦のように壁や床ができていた。
だが、いまいるのは一枚石の壁や床で、できていた。
あまりにも"昔風"と"今風"で別れていた。
何か嫌な予感が…
「アブソルナイトを手にいれるものよ…」
急に真っ暗になった。誰が話してるのか…
「我と戦い、勝利せよ!!!!!!!」遠くから光が放たれたーーー!
目を押さえる。
「ーーー!?」
「レ、レジギガス…!?」
目の前には幻の古代ポケモン、レジギガスがすぐちかくにいる。
「ギガ……………」
「こ、コイツ…技だしてくるぞ!」
「まずい!ギガインパクトがくる…!」
ラフォールは回りを見て盾がわりの一枚石の後ろに隠れ、俺もそこに隠れる。
「インパァァァァクトォォォォ!!!!!!!!」
衝撃で台風並みの風がうってきた。
一枚石が、ひび割れてきた。
パキィーーーン!!!
「割れた!でも、レジギガスはしばらく動かない。今のうちに攻撃しよう!」
そして、戦闘体制にはいる。
さっき、戦えていないかったら血が騒ぐぜ。
「いくぜ!しねんのずつき!!」
うごかねぇポケモンは確実に当たる!
「§¢*&◆★…」
何て言ってっか分からんが…うろたえている。
「でんこうせっ…」
「エレキボール!!」
ラフォールのフェイント技も炸裂した。
「よし!レジギガスはまだ動かない。もう一回…」
「いや…"アレ"で終わらせる。」
「あ、アレをぉ!?」
ラフォールもおじけついている。それぐらい"強い"のだ。
「………………。」
俺は目をつぶる。
アレ、を使うには目をつぶって定めないといけない。
「◆&*¢&………」
「く、くるぞ!」
俺は無視して続ける。
「ギガ…………」
「インパァァァァクトォ………」
「みらいよち!!!!」上から光を放ったものがレジギガス一直線に落ちていく…
それは直撃し、威力は爆発がおき、レジギガスが風圧で飛ばされるほど。
「◆¢*………勝ったものよ…台座の上…汝のもとめしものある。」
その言葉を残すとレジギガスは光に包まれ消えてしまった。
「き、消えた………」
「おい!ソック!あれを!!」
俺はラフォールの指差す方をみた。
「あれが…」
台座の上にはキラリと輝く石があった。