第2話「隠し穴で雨宿り」
ポツッ、ポツッ
ササザザザー…
小さな森を抜け、今度は固い地面が真っ直ぐと続いていた…
そこに雨が降り始め、固い地面が柔らかくなってくる。
その中、私はチックの背中を追いかけてここまできた。
そのせいで周りに水溜まりも出来ていた。
するとチックはきゅうに歩き始めたので私はぶつかりそうになった。
横を見ると少し高くなったところの横に穴が開いていた。
「ここで雨宿りをしよう。」
チックはそういって中にはいった。
私も続いてはいると、その中は横幅5メートル程で天井まで伸ばせるぐらいだったが、ドーム状になっているので真ん中のほうが広い作りになっている。
「はぁ…ずっと走っていたから疲れた…」
「ごめん…けど、またあいつらに追いかけられたら大変だし…」
あいつらっていうのはディアナとドータクン、ドサイドンのこと。
そう言えば私、聞きたいことが…
「チック、はなしたいことg…」
「暗いからまきとか持ってくるから待ってて。」
私の言葉を遮ってチックはまきをとりに行ってしまった…
「確か…きのみがあったかも…」
私はバッグからきのみをだした。
クラボが4つ、オレンが8つ、オボンが2つ。
まぁ…何とかなるか。
ピカ………ゴロロロロッ!!!
雷がなっている…!?
チックは大丈夫なのだろうか。
すると、ポツッ、とこの中に音が響いた。
私は入り口を見ると、チックがまきをかかえてこっちへきた。
「濡れているから…火…つくかな…」
とりあえず戻ってきて良かった…
そして私はこういった。
「きのみたくさんあるから食べよう…!」
~☆~
何とか火がついてこの中も火で照らされた。
きのみは何個か焼いて食べた。
意外と焼くと香ばしさが出て美味しいのだ。
食べてる途中、私はさっき聞こうとしたことを持ち出した。
「チック、さっき…森の中で戦っていたとき、まるで時間が止まったように見えたんだけど…」
チックは少し黙りこんだ。
何か気に触ってしまったのだろうか…
だが、口はきゅうに開いた。
「僕は…ときよみっていう能力が使えるんだ。
その能力の一つが、時空を一時的に止めること。さっきのはときよみのせいなんだ。けれど…」
「けれど…?」
「時空を止めると風や…太陽の暖かさも一時的に。もちろん、ポケモンも。だけど、使ったポケモン…つまり僕は普通に動けるんだけど、チコは普通に動けたんだ。何でだろうってね…」
だから、あの時、一瞬驚いていたんだ。
あれは気のせいじゃなかったんだ。
すると、入り口から光が差し込んできた。
私がそっちへいくと、さっきまで雨が降っていたとは思わないほど晴れていた。
「ねぇ、晴れてるよ!一秒でもはやくボストさんに会いたいし!いこう!」
「う………うん!」
今日も私たちは冒険を続ける!