解決編
食堂に戻ってきた月島。
有栖川は治療を施され、車椅子に座っていた。
「月島様。出歩かれては危険ですぞ」
「そうだよ。大体君も犯人である可能性があるじゃないか」
呆れた様子で言う桐生に対し……
「出歩かれては危険?……なるほど。確かに俺が一人になった時を狙っているのかもしれませんね、パンプジン仮面は。
ですが、大丈夫ですよ。なぜなら……パンプジン仮面はここにいますから」
「!?」
一様に驚く食堂の人々。しかし金城は笑みを浮かべ、無良は無表情だった。
「ちょっちょちょちょちょちょちょちょっと待て……ど、どういうことだよ」
「だから言ったとおりです。パンプジン仮面は……いや、里中さんを殺害したのはこの中にいると」
「……へ?」
すぐに矛盾点に食ってかかる桐生。
「なんだよ。西園寺さんは誰に殺されたのか、それは分からずじまいか?」
「いえ、簡単ですよ」
笑みを浮かべてから言い放った。
「西園寺さんは里中さんに殺され、里中さんは里中さんをほのめかした真犯人に殺されたんですよ」
「い……!?」
空気が張り詰める食堂。
「もっとも、犯人である2人には、3つの誤算がありましたけどね」
「それを整理するためにも、まずはこの事件の全貌を最初から話してみましょう。ついてきていただけますか?」
月島は食堂を出て、トイレの前の窓にやってきた。
「ここは……最初に金髪の嬢ちゃんが寝てたところだろ?それの何が事件なんだ?ただの居眠りじゃないか」
「果たして、本当にただの居眠りだったのでしょうか?」
「あ?」
月島は、あるものを取り出した。
「こちらを、これは昼間のポケモンバトルにて、優勝者に贈られる菓子折りです」
それを開けると……
「あら?一個無いようだけど……?」
「それは、食べたからですよ。そうだよね?金城さん」
「え、えぇ……夕食の前に小腹がすいて、食べてしまったんです。こしあんのまんじゅうを……」
さらに月島は続ける。
「それにつけられていたんでしょう。睡眠薬が」
「睡眠薬……?!」
「これは俺の想像ですが……西園寺さんはこしあんのまんじゅうが好きだったはずです。
その西園寺さんの好みを知っていた里中さんは、菓子折りのまんじゅうに睡眠薬を塗り、優勝するであろう西園寺さんに食べさせるはずだった。
西園寺さんはポケモンの腕に、大層自信があったようですからね。
ですが、ここで一つ誤算が起きてしまった。西園寺さんを早々と破り、金城さんが優勝してしまったんです」
「ま、待て、でもほかのトレーナーに負ければ結果、一緒じゃないか」
「それはありえませんよ」
トーナメント表を見せる月島。
「西園寺さんが普通に勝ち進めば、まず間違いなく優勝できる。そんな組み方でしたからね」
「第一試合を金城様と西園寺様、第二試合を月島様と私、第三試合を浅野様と桐生様、第四試合を無良さんと黒田さんが戦う。
これだけ見れば普通のトーナメントですが……」
有栖川が言うと、月島は手を出してそれ以上の言葉を遮った。
「ですが、それがありえないんです。なぜなら有栖川さん。あなたは俺に無気力試合をしたでしょう?」
「え……?」
「ゾロ子!じんつうりきだ!」
「くあん!」
ビビビビビ……
「なかなかやりますね、マフォクシー、大丈夫?」
「マフォ!」
「じんつうりき!」
ビビビビビ……
「じんつうりき!」
ビビビビビ……
「じんつう……」
「あの時あなたは、マフォクシーが怯んだために俺が勝利出来た。そういう戦運びを行ったはずです」
「ひ、怯みました!私のマフォクシーは、間違いなく!」
「では最初に怯んだ時、どうしてマフォクシーは元気に鳴き声を上げたんですか?」
「あ……!」
何も言えない有栖川。
「マフォクシーは怯んだ回数は何回かあったかもしれません。ですが、それ以外はマフォクシーは、まるで意味のない技を使ったんでは?」
「そんな真似は……していません」
「なら、ここでマフォクシーを出してください。その技を見れば、出来るはずですよ。
マフォクシーがゾロアークに、手を抜くことが」
有栖川は、渋々マフォクシーを出す。
マフォクシー 親:しゅうぞう 技:マジカルフレイム サイコキネシス みらいよち シャドーボール
「つまりマフォクシーがサイコキネシスを連打することで、効果がない攻撃を連打し続けられる。
ですが月島さん、仮にカイリューが勝ち上がった場合はどうするんです?」
「簡単。カイリューに、マジカルフレイムを使うんだよ」
「なるほど、げきりんが主力わざとわかっている時点で、特攻を下げるマジカルフレイムを使えば……
相性の悪さも手伝って、カイリューが倒される前にマフォクシーが倒れる。と」
こくりと頷く月島。
「まんじゅうで眠らせることに失敗した里中さんは、焦ったはずです。
そこで彼女は、もう一つの策を持って西園寺さんを殺害したんです」
「もうひとつの、策?」
「西園寺さんに、鍵を開けさせるんです」
里中さんは、西園寺さんを呼びに行く、そう言って部屋にやってきました。
ベニヤ板に書いた、トーナメントボードを持って。
コンコン……
そして、ドアをノックしたあと、こう言ったことでしょう。
「西園寺様、先ほどのトーナメントで、少しお聞きしたいことが……」
「なんだよ……俺を馬鹿にしているのか!?」
「いえ、あなたが戦ったルチャブルに、禁止されている技の使用が発覚したんです」
「!?」
その言葉を聞いた西園寺さんは、慌てて飛び出したでしょう。
「な、なんだ!?禁止されている技って!」
「とにかく、トーナメントのやり直しを希望されるなら、今すぐにでもやり直しますが」
「や……やった、やったぜ!ちょっと待ってくれ、いま準備を……」
そして里中さんは、自分のポケモン、ロズレイドを出し……
ササササササササ……
ねむりごなを使わせた。
そして眠りに落ちた西園寺さんの体を乗り出させ……
「……」
手持ちにいたジーランスを使い、ハイドロポンプを使わせた。
ドバ〜〜〜〜〜!
そして西園寺さんはそのまま頭から転落。帰らぬ人となったんです。
その後、トーナメントボードを折り、あたかもそれを使って、ジーランスが重りを果たしたように見せかける。
さらには全員が西園寺さんの遺体に夢中になっている間に、ベニヤ板を使って傷をつければ、誰もが信じるでしょう。
ジーランスのモンスターボールを、下に投げ込めば尚更、ですよ。
人の影は見えても、赤いモンスターボールなど、容易に鳥などに見間違えることができますからね。
そしてハイドロポンプを使った痕跡は、部屋の中にまで入ってきた雨によってかき消える。ということです。
「じゃあ、パンプジン仮面のカードって……」
「背中に貼っていたんですよ。眠った西園寺さんの背中にね」
「ですが、里中さんが犯行に至る動機など、ありませんぞ」
黒田がそう言うと……
「ありますとも。この見取り図にある、<私たち>という部屋に行けばわかりますよ」
そこにやってきた一行に、月島はあるものを見せた。
「これです」
それは5年前の新聞記事だった。
有栖川家14代目当主 有栖川 秀三(ありすがわ しゅうぞう)さん死去 自殺か
「これは西園寺さんが、新聞記者として著した記事です。この記事を書いた西園寺さんに対して、里中さんは殺意を抱いた」
「ちょっと待って月島さん」
金城が止める。
「この新聞を見たんだけど、著者は西園寺さんではないはずよ」
そして新聞の最後の欄にある、著者の名前を見せた。
著:叉伊地 音作
「……」
「それなのに、どうして西園寺さんに対して殺意を抱くの?」
すると月島は、部屋にあるボールペンを使って何かを書いた。
またいじ おんさく
「これはこう読むのです。そしてこの文字を、並べ替えると……」
さいおんじ たくま
「西園寺……琢磨……」
「そう、西園寺さんの名前になるんです。つまり西園寺さんは、このペンネームで新聞に記事を掲載していたんです」
「でも、あの人が記者っていう証拠はどこにもないわよ!ペンネームだけでしょう!?」
あいも変わらずヒステリックな浅野。
「ありますよ。彼、カメラを持っていましたから」
「え……?」
「カメラを大事にしているのは、新聞記者としては当然のことです。昼間、金城さんに責められている時も、
西園寺さんは、金城さんを気にも止めずにカメラに夢中になっていた」
「で、でも……それが、西園寺さんを殺す動機だなんて……」
今度は月島は部屋を出て、隣のリビングに向かった。
「里中さんはおそらく、秀三さんの死を隠していたんでしょう」
そこには、10年前の新聞の記事が。
「無論それは、有栖川さんに対する負担を少しでも減らすため。10年前なら有栖川さんは、まだ幼い。
そんな彼女が、実の父親が死んだ。自殺したと知れば、どうなりますかね?」
「……」
「しかしどこからか足がつき、それを西園寺さんに記事にされてしまった。
そのことをずっと恨んでいた彼女は、誕生日パーティという触れ込みで、西園寺さんをここに呼び出し、殺害した。
これが、里中さんが西園寺さんを殺害する動機と言わずに何と言うでしょうか」
「待ってください!」
有栖川がなおも食い下がる。
「か、仮にそうだとしても……では、その里中さんを殺した犯人って、どなたなんですか?」
「ではそれは、その現場で判明させましょう」
「え……?」
再び1階。
脱衣所にやって来た一行。
「そうだ。突然ですが今何時か確認したくなりました」
と、わざとらしく月島が言う。
「テレビをつけてもらってもいいでしょうか?黒田さん」
「はい。ですがこのテレビは寿命も近いのに、ちゃんと点くかどうか……」
リモコンを使って、テレビをつけようとする黒田。
そこで手を後ろに回し、月島が右手の薬指を鳴らすと……
バチッバチバチッ!
「おや?」
バチバチバチバチッ!
テレビから火花が散っている。
「これが、真犯人が里中さん殺害に使ったトリック」
そのままテレビから、何かが飛び出した。
「ロトムですよ」
月島が指を回すと……
ロトム 親:しゅうぞう 技:ボルトチェンジ シャドーボール ひかりのかべ リフレクター
「真犯人は、このロトムを使って里中さんを殺害しようと考えたんです」
「え……」
「……ここから先は、俺の推測もある程度入りますが、最後までお聞きください」
真犯人は、里中さんを殺害するために、ある人物に依頼したんです。
里中さんを、殺害現場となる1階につれて来て欲しいと。
当然、その人物からの依頼を断れない里中さんは、1階に向かいます。
1階では、桐生さんと無良さんが言い争っていました。
そしてそこで、真犯人はこう言ったのでしょう。
「桐生さんと無良さんに、とりあえず風呂にでも入って落ち着いてもらおう」
そう言って犯人は、脱衣所にやってきた彼女に対し……
バチバチッ……!
ロトムの電気技を浴びせ、気絶させた。
そのまま犯人は、里中さんの首を絞め、殺害しようとしたが……
「!?」
覚醒した里中さんの、激しい抵抗にあった。
首にあった防御創は、その時のものでしょう。
彼女は呼吸ができなくなり、そのまま亡くなられた。
ですが、犯人はここで迷ったんでしょう。
このままここで亡くなったのを見れば、真っ先に疑われるのは自分である。と。
なぜなら俺、金城さん、犯人以外の人物は皆、その時食堂にいたはずですからね。
そこで彼は考えた。
浴場で死んだことにして、自分は何食わぬ顔で皆に混ざろうと。
そして里中さんの死体を女性浴場の湯船に浮かべたあなたは……
そこでロズレイドにやどりぎのタネを使わせて彼女から血液を吸い尽くし、
直後にはなびらのまいを使わせて、あたかもロズレイドが殺したように見せたかったんでしょう。
二つ目の誤算はここです。里中さんのロズレイドは、つるのムチを持っていなかったし、
そもそもロズレイドのムチは、茨をまとっているために首を絞める凶器には適していない。
それを、犯人は知らなかったんです。
俺たちが浴場に向かった際、里中さんの遺体が浮いていたのは……
ロズレイドのやどりぎで吸い尽くした血液の分の重さが抜けた里中さんが、服の重みより軽くなったからです。
服や肌が水を吸い込めば、彼女の遺体が重くなるため、俺たちが2度目の現場検証をした際には、彼女の体は沈んでいたのです。
「で、でも、本当にそうなんでしょうか?本当に……本当に里中さんは、血を全部抜かれて死んだんでしょうか……?」
有栖川が口を挟む。
「それは犯人に聞くのが一番でしょう」
すると月島は歩き出し……
「ねぇ、黒田 正典さん」
「?!」
顔が凍りつく黒田。
「ねぇ!待ってよ!じゃあ……この子が足を切られたのはどう考えるの!?」
浅野が大声を張り上げた。
「それが……犯人の最後の、そして最大の大誤算です」
「え?」
「有栖川さんは、自分で自分の足を切ったんですからね」
再び空気が重くなる。
「有栖川さん。あなたは黒田さんのために、自作自演をしたんじゃないですか?」
「そんなことはしていません!私は犯人に……パンプジン仮面が使うエアームドに切られたんです!」
「果たして、本当にそうでしょうか?この事件が起こった、そもそもの発端をもう一度考えてみましょう」
月島は、ある手紙を取り出した。
〜ミアレ署 月島和也様へ〜
本来警察のお方に頼むのは筋違いかも知れませぬが、藁にもすがる思いでこの手紙を書かせていただきます。
明日、午後6時、パンプジン仮面を名乗る者が、有栖川家15代目当主、有栖川 嶺花様を殺害すると、手紙が届いたのです。
警察に連絡をするならば、有栖川家そのものが亡きものになると思えと脅迫されたのですが、
数多くの事件を解決に導いてきたあなた様なら、犯人を止められる気がしたのです。
どうか、有栖川家を守るため、犯人を止めてください。よろしくお願いいたします。
この手紙の件は、くれぐれも内密にお願いします。 黒田 正典
「これは黒田さんが送ってきた手紙です。この手紙の書いていることが本当なら、有栖川さんがパンプジン仮面に襲われ、
そして生きている。ということが起こるのがそもそもあり得ないのです。
犯人は、有栖川さんの命を狙っているにも関わらず、有栖川さん<だけを>殺害し損ねるのはおかしいんですよ」
「……」
「俺の考える推理は、これです」
有栖川さん。あなたは脱衣所から出る黒田さんを見かけてしまったんでしょう。
あなたは黒田さんから、<里中さんを呼んできてくれ>としか頼まれていなかったでしょうし、
そもそもあなたが里中さんを呼んだあと、黒田さんが里中さんを殺すとは思ってなかったでしょうしね。
しかしあなたは見てしまった。なぜか、女性の浴場から出てくる黒田さんを。
その後、俺たちが黒田さんに残って欲しいと伝えたとき、あなたは考えた。彼がおそらく里中さんを殺した犯人。
そして、俺たちが最も疑いを向けている人物である。そう思って……
だから、彼から疑いの目をそらそうと思った。
まず窓の外にあった西園寺さんの背中の、パンプジン仮面のカードを回収して……
「……」
そのままエアームドを出し、2階にある自分の部屋に戻る。
そこで自分の髪と服を乾かしたあと、エアームドに、つばめがえしを使わせた。
もちろん、致命傷にならない場所に。
切られたあなたは、先程回収したパンプジン仮面のカードを置き、悲鳴を上げることで俺たちを呼び出した。
まるで、自分がたった今襲われたかのように、ね。
「……」
無言のまま何も話さない有栖川。
「……」
「……髪を乾かすものも、服を乾かすものも、私の部屋にはありません……それなのにどうやって、乾かしたと言うんですか……」
「香ばしいにおいですよ」
月島が、目を閉じて、そういう。
「あなたはマフォクシーを使い、マフォクシーの杖の先の炎で服を乾燥させたのです。
そして、その後エアームドのつばめがえしで切ったんでしょう。足を」
「……でも、それでも黒田さんが里中さんを殺した理由にはならない!」
「なるんです」
「ならない!」
目に涙を浮かべて否定する有栖川に対し、月島は冷酷に言い放った。
「なるんです。なぜなら黒田さんは、大きなミスを犯しているからです」
「……え?」
「……俺たちが1階に戻ってきた時、彼はこう言いました」
「あぁ!月島様!金城様!いいところに!さ、先程……女性の浴場から悲鳴が……!」
「食堂から出てきたばかりの黒田さんが、どうして女性の浴場から悲鳴が上がったとわかったんでしょうか?
犯人が男でも女でも、女性だからといって女性の浴場で殺害するとは限らないはず。
なのに何故、彼は<女性の>という言葉を付け足したのでしょうか?」
「そ……それは……!」
「もうよいのです。お嬢様」
黒田は力なく、そして威厳のある声でこう言った。
「……あなた方は、なかなか見事な推理をされるものですね。……そうです。私が……里中さんを……」
しかし、その威厳はすぐになくなり……
「俺があの死神を殺してやったんだよ!惨たらしくな!」
「く、黒田さん……!」
「では何故、あなたは殺害したんです。里中さんを」
すると黒田はドスの利いた声でこう続ける。
「決まってんだろ!あいつがご主人様をぶっ殺して、しかもそれを西園寺のバカ野郎に横流ししたんだ!」
「えぇ……!?」
「もちろん、大スクープとして取り上げられねぇはずもなかった!
なにせこの近郊じゃ、一番の大富豪であるご主人様が死んじまったからよ!」
あいつはご主人様をぶっ殺したあと、俺になんて言ったと思う?
「これで我が有栖川家は安泰です」
「なっ、ご主人様は死んだのですぞ!?それなのに何故……!」
「だって、あんな老い先短いおじさんより、これから希望あふれるお嬢様が継いだほうがよろしいのでは?
第一、あのおじ様は顔が怖いですし?」
顔が怖いとか、そんな理由でご主人様をぶっ殺した!
そればかりかあいつは……
「みて、お嬢様、今日も無良さんが遊びに来ましたよ」
「わ〜い!無良のおじさ〜ん!」
俺からお嬢様ですら奪おうと考えやがった!
どこにもいない、でっち上げの無良とかいう男を利用してよ!
「でっち上げですって!?じゃあここにいる無良さんって……」
「なぁにが無良さんだこの野郎……!」
すると黒田が、無良に大して腹部を殴ると……
ポン!
「!?」
無良が……無良だった男が、ゾロアークに変身した。
「こんなもんパチモンじゃねぇか!」
「ま、まさか……」
ゾロアーク 親:たける 技:わるだくみ
月島は我が目を疑った。
「彼が雷を見るたび興奮していたのは……?」
「決まってるだろ?元のトレーナーから奪ったからだよ!あの女が!
今日と同じように雷雨があった日に奪ったから、それがトラウマになってんだろうよ!
それに刑事さんよぉ……俺は最初から西園寺を殺すために、あいつを利用しただけだ!
だからこそ、あいつを殺したんだよ。下手に自分の犯罪を口走られちゃ、たまったもんじゃねぇからな!
あぁそうだよ。あとは話した通りだ。俺が全部全部全部全部!やったことだよ!」
という黒田。
こうして、この事件は解決した。