02
クリミアシティに着いた
ななせとレンは一通り街を散策してから
しばらくの間 別行動をする事になり、
ななせは本屋に向かった。
ななせは本屋で「異能者とは」と
「バトルHow to」と「相性と特性について」という
3冊の本を買って、近くの喫茶店で
黙々と読んだ。
「えっと・・・草には炎が駄目で、
炎には水が駄目で・・・」
ななせは大事な部分を手帳に書いた。
ノーマルタイプには「格闘」が弱点で、
ゴーストタイプにノーマル技は無効。
炎タイプには「水、岩、地面」が弱点で、
「氷、虫、鋼」に強い。
水タイプには「草、電気」が弱点で、
「炎、地面、岩」に強い。
電気タイプには「地面」が弱点で、
「水、飛行」に強い。
地面タイプに電気技は無効。
草タイプには「炎、氷、毒、飛行、虫」が弱点で、
「水、岩、地面」に強い。
氷タイプには「炎、格闘、鋼」が弱点で、
「草、地面、飛行、ドラゴン」に強い。
格闘タイプには「飛行、エスパー、フェアリー」が弱点で、
「ノーマル、氷、虫、悪、鋼」に強い。
ゴーストタイプに格闘技は無効。
毒タイプには「地面、エスパー」が弱点で、
「草、フェアリー」に強い。
鋼タイプに毒技は無効。
地面タイプには「水、草、氷」が弱点で、
「炎、電気、毒、岩、鋼」に強い。
飛行タイプに地面技は無効。
飛行タイプには「電気、氷、岩」が弱点で、
「草、格闘、虫」に強い。
エスパータイプには「虫、ゴースト、悪」が弱点で、
「格闘、毒」に強い。
悪タイプにエスパー技は無効。
虫タイプには「炎、飛行、岩」が弱点で、
「草、エスパー、悪」に強い。
岩タイプには「水、草、格闘、地面、鋼」が弱点で、
「炎、氷、飛行、虫」に強い。
ゴーストタイプには「ゴースト、悪」が弱点で、
「エスパー、ゴースト」に強い。
ノーマルタイプにゴースト技は無効。
ドラゴンタイプには「氷、ドラゴン、フェアリー」が弱点で、
「ドラゴン」に強い。
フェアリータイプにドラゴン技は無効。
悪タイプには「格闘、虫、フェアリー」が弱点で、
「エスパー、ゴースト」に強い。
鋼タイプには、「炎、格闘」が弱点で、
「氷、岩、フェアリー」に強い。
フェアリーには「毒、鋼」が弱点で、
「格闘、ドラゴン、悪」に強い。
「書けたぁ〜・・・」
一通り相性を書き終えたななせは
椅子の背もたれに持たれて脱力した。
「種類多すぎ・・・」
目を閉じて空中を見上げた。
・・・旅してる最中にもしかしたら
統領さん以外の仲間が出来るかもしれない・・・
その仲間のためにも早く覚えなきゃ・・・!
ななせは姿勢を正して、今度は
「バトル How to」を手に取り、
読み始めた。
「・・・・・・」
ななせはゆっくり目を覚まし、
知らない間に寝ていた事に驚いて
テーブルの上から起き上がると、
前の席にレンが座って炭酸水を飲んでいた。
「よ。」
レンは本で軽くななせの頭を叩いて
ななせに本を渡した。
「統領さん・・・」
話してる最中のななせの頭をレンは
また本でななせの頭を軽く叩いた。
「いい加減オレの名前覚えろ。
オレの名前は『統領さん』じゃなくて
『レン』だ。」
レンはまたななせに本を返して、
炭酸水を一口飲んだ。
「レンくん・・・
私、勉強してたら寝ちゃった。」
ななせは少し落ち込みながらレンに言った。
「だな。」
レンは炭酸水を飲み干してテーブルの上に置いた。
「ちったぁ分かったのか?」
「うん、相性はバッチリ。
あとは、特性と実践バトルとレンくんの技を
知るだけ。」
ななせは笑顔でレンを見ると、
レンも目だけななせを見てフッと笑った。
「まぁ、相性知っただけでも良しとするか。」
ななせが「やった!」と言おうとした時、
茶髪のななせと同い年くらいの男の子が
黄金のたてがみをした勇ましいライオンを連れて
息を切らしてやって来た。
「見つけたぞ!!
お前、オレの仲間になれよ!!」
男の子はななせを押しのけて
レンの前に座った。
ななせは椅子から落とされて
状況を把握出来ないでいた。
瞳を輝かせてレンを見る男の子に
レンは呆れて手で掃う動作をした。
「お前しつこいなぁ〜。
オレはもうこの女の連れなんだよ。」
レンは地面に座り込んで
唖然としているななせを指差した。
男の子はチラッとななせを見ると
すぐにレンを見た。
「でもさ、オレがお前にヒールボール投げた時、
ボールは弾かれずに吸い込まれたよなっ?!
という事は、お前はまだこいつ(ななせ)の
仲間じゃないんだよなっ?!」
男の子は真っ直ぐレンを見ながら
ななせを指さした。
「ど、どういう事?」
ななせはレンの隣にやって来て
不安そうにレンを見た。
レンはため息まじりにななせに話した。
「お前と別行動してる時に、こいつ(男の子)と会ってよ。
バトル申し込まれたから相手してやると
見ての通り気に入られてな・・・
ずっとオレを追いかけて来てるんだよ。」
ななせは苦笑いして
男の子を見た。
男の子はライオンの頭を撫でながら
ななせに向かって人差し指をさした。
「オレ、太陽!
こっち(ライオン)は パートナーのリオン!
お前、こいつ(レン)を懸けて
オレと勝負だ!」
「えっ?!」
ななせは目でレンを見ると、
レンはやる気の表情を見せて
ななせを見下ろした。
「実践バトルだぜ?」
「実践バトル」と聞いてななせの目にも
やる気に満ちた。
「・・・いいよ!」
ななせは太陽を真っ直ぐ見つめた。