ポケットモンスターANOTHER








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STAGE1. GOLDEN MIND
記録20. 極限へ

アサギジムのリーダーミカンを見事破ってみせたヒビキは、ミカンからアサギの灯台に来るように言われた。
果たして、ヒビキたちを待ち受けるモノとは──。

ミカンは既にアサギの灯台へ来ていた。
「来ましたね。ヒビキさん 」
「うん 」
「それでは、さらに上……屋上に登りましょう 」

ヒビキたちが屋上に登ると、ミカンは説明を始めた。
「アサギのジムバッチを渡した時、それを含めて5つバッチがあるならば、そのトレーナーにメガリングを継承する……それが私の役目です 」
そう言ってミカンは、ヒビキにメガリングを差し出した。
「ミカンさん、実は僕……既にメガリングを持っているんですよ 」
ヒビキは金色のメガリングをミカンにみせた。
「それは驚きです。しかし、キーストーンはまだ宿っていないのですね 」
ヒビキはゆっくりと頷いた。
ミカンはヒビキのメガリングを指差して言った。
「その空のメガリングを着けている場合、どこかにあるキーストーンが貴方とポケモンの絆を認めてメガリングに宿ります 」
「キーストーン……ですか 」
「はい。まあ、もう1つ。ポケモンにメガストーンを持たせておかないといけないので、まず探しにいくことから始めるトレーナーがほとんどですけれど……ヒビキさん。これを受け取ってください! 」
ミカンの投げた小さな球体をヒビキは受けとる。
「これは? 」
「ヘラクロスナイトです 」
「ヘラクロス……ナイト? 」
その途端、ボールからヘラクロスが飛びたしてくる。
「ヘィラア! 」
「ヘラクロス。これが欲しいの? 」
「ヘラ!」
ヘラクロスは、頭を大きく縦に振って肯定した。
「ドーちゃん、ミーちゃん 」
ミカンの繰り出したドーミラーたちが、トリックルームを作り出し、コトネを包み込んだ。
「コトネさんは危ないのでそこで見ていてください 」
ミカンは再びヒビキを見た。
「さあ、継承の儀式を始めましょう 」
「はい! 」
ヒビキとミカンは、キーストーンに手をあてる。
「答えてくれ……キーストーン!!!」
ヒビキのメガリングにキーストーンが宿る!
「流石はヒビキさん。一発で宿らせるなんて 」
ヘラクロスのヘラクロスナイトと
ヒビキのメガリング、
アカリちゃんのデンリュウナイトと
ミカンのメガネックレスが反応した!
神々しい光がヘラクロスを包み込み、新たな極限へと姿を変えようとしている!
「「進化を超えろメガシンカ!!」」
ヒビキとヘラクロスの金色の目が開かれる!
「木の蜜集めし昆虫よ! その強きツノで、敵を粉砕せよ!
【メガへラクロス】起動! 」
ロボットのような体。ヘラクロスはメガへラクロスへとメガシンカしたのだ!
もちろん、ミカンのデンリュウも──
「シャッキーーーン!!!!! メガシンカ! 」
デンリュウがメガデンリュウへとメガシンカし、バトル開始だ!
「【グロウパンチ】! 」
「【かみなりパンチ】 」
両者、ほぼ互角だ!
「そのまま【インファイト】! 」
「リフレクター!」
デンリュウのリフレクターが、インファイトの威力を弱める!
「【10まんボルト】!! 」
「がっ! ヘラクロス!! 」
ヘラクロスに大ダメージだ!
「【メガホーン】!!!」
「【りゅうのはどう】!!!」
両者が目に見えぬ程の速さでぶつかる。
「【ミサイルばり】発射! 」
「っ避けて!」
何十というミサイルばりを、デンリュウは難なくかわす。
「【メガホーン】!!!」
デンリュウに命中!!
デンリュウは柵を蹴って戻ってくる!
「【かみなり──
「【グロウ──
──パンチ!!! 」」
吹き飛ばされそうなくらいの爆風が起こる!
2体の体力は極僅か…次の一撃で決まる!
「……アカリちゃん! 【かみなりパンチ】!!!」
「ヘラクロス…メガエネルギーをその拳に集中させろ! 」
メガへラクロスは拳以外……メガシンカが解ける。
「そんなことあり?! 」
さすがのミカンも驚いた。
「【グロウパンチ】だぁぁあ!!! 」



デンリュウは戦闘不能になり、ヘラクロスが勝った。
「……ふぅ。これにて、メガリング継承の儀式は終わりです 」
「ありがとうございました 」
「まさか、右拳だけメガシンカするとは思いませんでした 」

ヒビキは新たな力を得た。
メガシンカ……それが彼らの運命をどう揺れ動かすのか。
神はヒビキの味方か。それとも──


■筆者メッセージ
今日、ポケモンの映画を見てきました。大迫力ですね。そしてなんといってもあの次回予告!
僕もあんな迫力のあるストーリーをかけるように頑張ります!
月光雅 ( 2015/07/26(日) 20:07 )