第一章 冒険記の1ページ目
第五話 予測不能
ここはアイシオンの目的地である「水源の穴」。トレジャーシティより東に1.2kmにある地下洞窟だ。水源というだけあり主に水タイプが生息している。
そしてここに初めての依頼を実行しにきた三匹が来た。
 
フリズ「ここが水源の穴……」
 
リズ「いい感じの空気だね。」
 
そうこの洞窟はフリズ達水タイプにとっては快適な場所なのだ。
 
一方ソンは
 
「やだなぁーここ。ジメジメしてて。」
 
嫌がっている。
 
フリズ「まぁ先へ進んで行こう。ここはもう不思議のダンジョンだからな。」
 
リズ「不思議のダンジョンってもう至るところにあるね。」
 
ソン「そりゃー32年前にあの事件がおきたからな。」
 
不思議のダンジョン。それは入る度に地形・落ちている道具・天候等が全然違うものに変わっているという本当に摩訶不思議なダンジョンだ。不思議のダンジョンに生息しているポケモンは我を忘れている状態でこちらを見つけるなり襲ってくるのだ。恐ろしい。
そして、あの事件とは。今から32年前、俺達がまだこの世界にいない時代。時間を司る神「ディアルガ」と空間を司る神「パルキア」がここより数十km西にある「ツノ山」で激突した。二匹の闘いは数ヵ月間も続き、各地に被害が出た。その被害にあった地の最も代表的な場所が「キザキの森」だ。二匹の闘いは止まる気配はなく、この辺りに住んでいたポケモン達はもう絶望しか感じていなかった。
しかし、あるとき二匹の対決に終止符がうたれた。この世の中を生み出した創造神「アルセウス」の手によって。アルセウスは二匹の神を圧倒する力を持っており10分も経たずに闘いを沈めたらしい。
とまぁ説明はこんくらいにして依頼をこなそう。
 
三匹はどんどん奥に進んでいく。
 
「電撃波!」
 
「うぎゃ〜。」
 
ソン「おい、お前ら!俺の技の相性がいいからって俺に全部おしつけるなよ!」
 
フリズ「いいじゃんいいじゃん。っとあいつは……」
 
リズ「ナマズン……だね。」
 
やっかいなのが出てきたな。ナマズンには地面タイプがあり、ソンの電気技はほとんど効かない。
 
フリズ「先手必勝!アクアジェット!」
アクアジェット。水を体にまとい相手に突撃する技だ。技名の通りすさまじいスピードで突撃していく。
そして見事ナマズンの顔面に直撃したのだ。……………が
 
ナマズン「うにょ!」
 
ナマズンには全く効いておらずおまけにマッドショットまでプレゼントしてきたのだ。
 
フリズ「おわぁ!」
 
俺はそれを至近距離でまともに受ける。
 
リズ「フリズ!」
 
俺の体はさっきまでナマズンの所にいたというのにあっという間に30mもとばされたのだ。
 
フリズ「いてて。なんだドロが目に入って視界が……」
 
マッドショットという技はとても厄介であり、受けた側の命中率が下がる事があるのだ。
俺はまさにその状態。
 
フリズ「それより、なんか動きずらい…俺が俺の体に慣れてないみたいな感じ……道場でもこんな感じだったな。」
 
リズ「水鉄砲」
 
ナマズン「にょ!」
 
リズの水鉄砲はナマズンのマッドショットに相殺される。
 
ソン「アクロバット!」
 
アクロバット。飛行タイプの技であり、使い手が道具を持っていない場合技が強くなる。ソンは今何も持ってないため、威力は上がり高威力となる。
 
そしてこの技はナマズンに直撃した。
 
ナマズン「う、う、うにょ」
 
ソン「へへっ。」
 
俺が目に入った泥をのけてナマズンの方を見るとそこには倒れているナマズンと、ピースをしてるソンの姿があった。
 
リズ「ふぅ、なかなか強かったね。」
 
フリズ「そうだな。」
 
そう言いながらフリズはオレンの実を食べる。
 
ソン「結局は俺様が倒したんだなこれが。」
 
リズ「そろそろ奥地だよ。奥にいるかな?ランザさんは。」
 
ソン「スルー…された…」
 
フリズ「今までには居なかったからその可能性が高いな。」
 
そして俺達は奥地へと入っていった。
 
 
 
〜水源の穴 奥地〜
水源の穴の奥地。一番奥には大きな湖があり、とても綺麗だ。湖より手前には出口に続く道標がある。何でそこまで詳しいかというと、看板があるからだ。
 
ソン「あのポケモンじゃないか?ランザってのは。」
 
ソンが言ったあのポケモン。奥の方で何かをしている。全身黄緑色の体をしていて、両手はカマになっており、背中には翼がある「ストライク」という種族だ。
俺達はそのポケモンに近付く。
 
ランザ「何だお前たち!」
 
声は…意外と高いな。
 
フリズ「あーいやぁ。お前の母さんに頼まれてさ。さぁ家に帰るぞランザ君。」
 
と言ったのでいいのかな?
 
ランザ「いやだ。」
 
フリズ「なんだとこの……じゃなくて何でなんだい?」
 
ランザ「僕ここで修行してるんだ。そうだ!君達僕の修行に付き合ってよ。」
 
フリズ「と言いますと?」
 
ランザ「そっちが三匹で僕は一匹。これで闘う。僕が負けたらお家に帰る。君達が負けたら君達が帰ってもらう。それでいいかい?」
 
フリズ「なんだ。こっち有利じゃん。そんな条件ならオーケーだぜ。」
 
リズ「大丈夫なの?依頼主さんに怒られないかな?」
 
フリズ「まぁ大丈夫だろう。こうするしかないし。」
 
ソン「なんか予測不能な展開になってきたな。まぁいい。やってやるぜ!」
 
そしてアイシオンVSランザの闘いが始まった。
 
 
 
フリズ「先手必勝!アクアジエット!」
 
ランザ「あまいね。」
 
キィィィィン
 
物が刃物とぶつかったような音が聞こえた。そう、フリズの攻撃は難なくランザのカマのみねで止められたのだ。
 
ランザ「きりさく!」
 
ランザのお得意のカマでフリズを切り刻む。
 
フリズ「ぐわぁぁぁぁ。」
 
リズ「フリズ!この、オーロラビーム!」
 
そしてリズの口からオーロラの色をした冷気のビームが放たれた。
 
ランザ「フフッ。可愛い攻撃だね。」
 
この攻撃はランザがひょいっとかわす。
 
ソン「マジかよお前ら。こんなやつで手こずるなよ。」
 
ランザ「へ〜かまくみないでほしいなー。」
 
ソン「へっ、お前なんかこのソン様にかかればただのカマキリ以下。くらえ!エレキボール!」
 
エレキボール。使用者が相手よりも速ければ速いほど威力が上がる技。
これをランザはかわしきれず、まともに受ける
 
ランザ「うああああああ。」
 
ソン「へっどうよ。」
 
リズ「さすがソン!」
 
ランザ「それはどうかな?」

ソン「何っ!?」
 
ランザ「いあい………」

ソンはランザの攻撃を避けるため身構える。
 
ランザ「斬り!!!」

ソン「おわっ!」
 
ザクッ

リズ「ソン!!!!………」

ソンはランザのいあい斬りを避ける事ができず、腹部に大きな切り傷をおった。
ストライクはあまり素早さが高くない種族のはずだ。それなのにソンのエレキボールを耐え、ソンに避ける間もないスピードで大ダメージを与えたのだ。それほどランザの素早さが早いのだ。
 
ランザ「さて、残るは君だけだね。」
 
フリズ「おっと。俺はまだやられてないぜ。」
 
ランザ「まだやられてなかったのか、急所にあてたつもりだったけど外してしまったようだね。」
 
フリズ「ふん。言い訳はその辺にしとけよ。いくぜアクアジエット!」
 
ランザ「君もバカだね。その攻撃はさっき受け止めた。さっきはみねで受け止めたけど今度は刃の部分で受け止めてあげるよ。」
 
そしてフリズとランザの距離が残り5mになった瞬間。
 
フリズ「みせてやるよ!水装解除!」
 
そう言うとフリズがアクアジェットによりまとっていた水が外れ、大きい水の弾ができる。
 
ランザ「なんだって!」
 
フリズ「これを……ぐぅぅぅ難しいが……おらああああああ!」
 
そう叫び解除された水の弾はがはいくつかに分裂しながらランザに飛んでいく。
予想外の事がおきたら誰もパニックになるものだ。今その状態のランザは防御することを忘れ、フリズにより放たれた水の弾は全てランザに当たり、怯む。
そこをフリズはつけ込み
 
フリズ「アクアジェットォォォォォォォォ!」
 
フリズのアクアジェットは怯み何もできないランザの胸部に当たり、ランザは倒れた。
 
フリズ「うしっ!」
 
フリズはガッツポーズをする。
 
リズ「やった!勝ったーーーー!!」
 
リズの声が洞窟中に響きわたる。
 
フリズ「よし。無事依頼達成!ソンの傷もやばそうだし早く帰るか。リズ、探検隊バッジを。」
 
探険隊バッジ…探険隊になると必ず貰えこれを使用者の体にくっ付け真ん中のスイッチを押すとギルドへ転送される。ハイテク道具だ。そしてこのバッジ、今はピンク色をしているが、ランクが上がるに連れてバッジの色も変わる。
 
リズ「オーケー。じゃあソンとランザをここに置いて。」
 
そしてフリズはランザとソンをリズの目の前においた。
 
リズ「じゃあ……ギルドに帰還するよ!ポチっとな。」
 
リズの最後の言葉が洞窟に響き、四匹はギルドに帰っていった。

ジャベリン ( 2013/05/19(日) 13:49 )