プロローグ
荒れ狂う天気。体がもっていかれそうな暴風。もう春だというのに寒さを感じる程の雨。空には今にも雷を落としそうな雲が無数にある・・・
ここはキザキの森跡、80年前とは変わり今はポケモンが生息していない、荒れ果てた地。
そこに人間と鳥ポケモンの姿があった。
そしてその2人の100mほど後ろに3匹のポケモン
???「追っ手はどうした?」
???「まだ後ろにいるぞ。」
???「チッ!このままじゃ俺達のスタミナが持たねえ。お前を乗せていくのも無理だし・・・ん?あそこに岩があるぞ!ひとまず隠れよう。」
そういい2人は近くにあった高さが2m程の岩に隠れた。
そしてある鳥ポケモンがとある薬をバッグから取り出す。
その時の彼の顔には絶望という文字がなかったくらい、希望に満ちてた。
???「何だ?その液体は」
???「へへっ。これは博士に頼んどいた薬さ。これには凄い効果がある。それは[細胞の変化]だ。これを飲めば自分の姿形が変わる。」
それを聞いた途端にある人間にも笑みが見えた。
???「本当か?」
???「ああ本当さ。これを飲んだやつの姿形が変わったと博士から聞いてる。」
???「じゃあ俺達助かるじゃん!早く飲もうぜ。」
???「・・・・・・・・・・」
???「おい、どうしたんだ?」
???「いいかよく聞け。この薬は1つしかない。そして細胞を変化できるのは人間のみだ。お前はこれを飲んでポケモンになるんだ。」
それを聞いた瞬間、ある人間の顔から笑みが消えた。
???「それじゃあお前は・・・」
???「俺は犠牲になる。そしてこの薬には副作用がある。どんなのか言うと、記憶がなくなる。それだけだ。」
???「おい!犠牲になるってどういうことだよ!一緒に逃げるんだろ!」
???「残念だがやつらから逃げるのは不可能。さぁ早く飲め!奴らがくる!」
???「絶対飲むもんk うぐっ」
ゴクン
???「うがはっ・・・はぁはぁ。おい!俺はまだ飲むとは。」
???「薬は徐々に効いてくる。明日の朝には全て終わっているだろう。」
そういい彼は自分の大きな羽を広げる・・・そして
???「ふきとばし!」
そういうと彼の翼からはこの嵐を軽く上回る暴風が発生した。
???「うわあああああああああああああああああああああ!」
???「飛ばした方向的に追い風。かなり遠くまで飛んでいくな。じゃあな。相棒。」
???「!?」
そしてある人間は目にも止まらぬ速さで吹っ飛んでいき、闇に消えていった。
タッタッタッタッタッタ
軽やかに走るような音。それが複数聞こえる。
???「追ってがきたか。」
追ってと言われている3匹はどんどん加速してせまってくる。
???「いちがばちか、飛んで逃げようか。しかし、危険すぎる。」
追ってには空を飛べるポケモンはいない。だがやつらは遠距離攻撃もあり、飛んで逃げることも難しいのだ。
???「だが、このままではどうせ死んでしまう。ここは飛ぶしかないっっっ!!」
バサッバサッバサッ
そして鳥ポケモンは逃げていった。相棒と、再開するために…………………