第六話 正体
ルミエールは驚いた。マリーがルミエールの手をほどき、奴の元へと歩いていった。
ああ。と、フードのポケモンは思い出したかのように、その場にいる全員に言った。
「No.01の正体、君は知ってるかな?君たちが本部で倒した、彼らと同じ、生物兵器なんだよ?」
「なんだって…?」
ルミエールは、理解が出来ない。先程、マリー達が外へ向かう前に戦ったポケモン、べべもそうなのかと、一瞬思った
「どういう…ことだ、それは」
「そのままの意味さ。No.01は、生物兵器。ようやく完成したんだけど…逃げられてしまってね?」
ルミエールはフードのポケモンに怒りを露にし、叫んだ。
「ふざけんな!」
「そんなに怒んないでくれよ。上層部の連中は返すんだ」
フードのポケモンは上層部のポケモン達を解放するなり、団長以外の仲間と、マリーを連れて転送魔法を使われ、姿を消した。
「団長、知ってたんですか!?マリーが生物兵器だったってこと!!」
ルミエールは怒りを露にしたまま、団長に言う。
「落ち着け」
「答えてください!!」
「落ち着け!!ルミエール!!」
ルミエールは団長にビンタをされ、吹き飛ぶ。壊れた住宅の壁にぶち当たる。倒れ込み、ルミエールはゆっくりと起き上がる。
「……すいません。ヤツに言われた事が驚いて…気が動転してました」
ルミエールは団長の所まで歩き、そう謝った。
「1度本部で作戦会議をしましょ。市民の安全も確認したわ」
上層部のディアンシーが言った。