第二章 ルインナイトメア
第四話 パートナー
マリーとルミエールは任務を終え、食堂へ足を運ぶ。食堂の窓を見ると、外は薄暗くなっており、ランプだけがぼんやりと街を照らしていた。食堂は広く、奥が見えないほどだった。騎士本部はかなりのポケモンがいるようだった。

「なあなあ!お前達が盗賊倒したんだって!?」

マリー達の正面へ飛ぶようにやって来た、ワニノコが言うとマリーは答えた。

「え…ええ。そうだけど…」

食事を取りつつ、二人はワニノコを見つめる。

「スゲーよ!おれたちも強くならなきゃなぁ…」

「?…貴方はパートナーは居るの?」

マリーはおれたち、と言っているが、側に居ない事が気になり、ワニノコに聞いた。

「居たけど…行方不明になっちゃって。おれも探してるんだけど…」

「…ご、ごめんなさい…!」

居なくなった事を、知ったマリーはとっさに謝る。

「大丈夫。おれが話した事だから。俺のチームの団長も探してくれてはいるけど、何せまだブロンズランクだから…」

たははと、笑いワニノコは食事を先に終えた。食器を食事を作る、おばちゃんのガルーラ達に渡し、二人に手を振りその場を後にした。二人も食事を終え、初任務の疲れを取るため、マリーはルミエールと別れ、ベッドへ入り、眠りについた。

一方、ルミエールはベッドに入るもなかなか寝付けないでいた。

(マリーのあの力…何だったんだろう…父さんも、団長も気にしていなかったようにも思える…)

首を左右に動かし、忘れるようにした。

(明日も早い。もう寝よう)

そう言い聞かせ、ルミエールは目を瞑った。



「っ…!?」

マリーは目を覚ました。壁にかけてある時計を見ると、午前4時を指していた。

「はぁ…はぁ…」

息を切らす。寝汗も酷く、ぐっしょりと気持ち悪い程体に汗がまとわり付いていた。部屋の電気を付け、シャワーを浴びる為、浴室へ向かう。

「…もう、嫌」

小さく呟き、暖かいお湯を頭から浴びる。

あんな悪夢、いっその後と忘れてしまいたい。任務や、彼と話していると、そんなことは忘れている。が、いざ一人になると、思い出してしまう。そんな夢だった。

キュっと蛇口を捻り、お湯を止める。体を拭き、さっぱりした。

時刻は午後5時。時間は早いが、同じフロアにいるワニノコに会いに行こうと、マリーは自身の部屋を出て行く。

「いる…?ワニノコ」

「ん…?どうしたんだ、マリー。こんな時間に」

部屋にたどり着いたマリーはドアをノックすると、ガチャリと中から音がしワニノコが出てきた。

「昨日の事…もっと良く知りたくて…」

「チコリータのこと?いいよ。中に入っておいで」

そう言うと、ワニノコは頷き、部屋へと入れてもらった。

「そういや、名前言ってなかったかな?おれはドロップ。チコリータの名前はフロル。」

ドロップは写真をマリーに見せ自身の名前と、幼馴染みの名前を言った。

「おれは幼馴染みのフロルと一緒にこの騎士に入ったんだ。元々、ここの出身じゃなくて」

「そうなんだ。どこから来たの?」

マリーは椅子に座り、ドロップは自身のベッドに座り、話す。

「海を渡って来たんだ。こことは違う、別の大陸の国の出身なんだ。おれも…アイツも」

「その、国はどういうとこ?」

そう尋ねると、ドロップはう〜ん、と考え始め、その質問に答えた。

「そうだな…ここにも負けない騎士団が昔にあったんだ。今は…分からない」

「……そっか」

ドロップはフロルの事を話す。

「フロルが居なくなったのは、五ヶ月前」

「五ヶ月前…」

「リフェリア王国から東にある、小さな村があるんだけど、そこで居なくなった。そういえば、昨日君が退治した村の盗賊たちもそこ、出身だったような…?」

ドロップは考え込み、マリーに言った。

「昨日、君が捕まえた、盗賊達から何かフロルについて聞いてないかな?」

「…ごめんなさい…何も聞いてないの」

ドロップは期待していたのか、聞いていないと言われると、しょんぼりした顔をして落ち込む。

チカチカと光が差し込み、窓を見ると、気づけば太陽が空高く昇っていた。

「もう6時…朝食、食べなきゃ。ドロップも一緒にどう?」

マリーが言うと、ドロップも立ち上がり、ルミエールを起こして三人で朝食を食べるため、食堂へ向かった。

朝食を済ませ、ドロップとは別れ、ルミエールと共に、任務を二、三日こなし、ノーマルランクからブロンズランクへと騎士バッジの色が変化した。同期となったドロップと、ルミエールと共にお祝いした。

そして、数日後。

アラン ( 2019/03/22(金) 00:53 )