the movie 〜introductory chapter〜
からからからと、スクリーンへと写しているフィルムの音が聞こえる。
スクリーンは、時代を感じさせられる、モノクロだった。
映画が終わると、左右にあったカーテンがゆっくりとスクリーンをおおい隠すように閉まった。
「……ありがとね、私の映画を見てくれて…」
映写屋から出てきたエーフィは椅子に座っているポケモントレーナーに語りかけた。
「…こちらこそ、楽しい映画を見せてくれてありがとう」
顔は見ていない。けど、微笑んでいるようにも思えたエーフィはふっと笑みを溢した。
「それじゃ、貴方には今から楽しんで貰うね」
エーフィはそうトレーナーに言い、マスターに合図をした。
また、カーテンが動いた。
先程とは違うスクリーン。
突然目映い光が襲った。
僕は目映い光に包まれた。