19ページ目〜ありがとう、みんな〜
氷のお城が見える場所へとたどり着いたリュウ達は、大きな氷の扉を押して、中へと入って行った。
「皆さん、2つのメンバーで奥へと目指しましょう。」
入り口へ入るなり、2つの入り口がお出ましだ。スイレンがそういい、リュウは考えた。
リュウがメンバーを考えて、共に、奥へ目指すと約束でというりより、アマリリスは俺と行くと決めていたようで、スイレンも俺と行くことを望み、騎士団もそれを承諾。
リュウ
アマリリス
スイレン
アルテ
で奥へと目指す。残りの5匹はライと共に、行く事に。
冷たい床と冷たい綺麗な城を、やつらを止める為に、奥へと進む。
これも全部、魔法の力なのだろうか。
結晶で作られた、城。
「待ってたぜ、リュウ」
奥へと進むに連れて、敵も強いが、そこで待っていたのはレンだった。
「レン…どうして」
「スイレン、俺は金で雇われてる傭兵なんだぜ。それも分かってるだろ。ヴィスに止めるよう言われてんだ。容赦はしないぜ」
ガブリアスはそういい、戦闘体制になる。俺たちも、攻撃を始める。先手必勝だ。
種族は違えど、息子のように育ててくれた母。
リーフィアのことを、ふと、俺は思い出した。
元気にしているだろうか。
こんなことを知ったら、怒るだろうか?
それとも、悲しむだろうか?
もしかしたら、どっちもかもしれない。
そうなれば、忙しい母さんだと、俺は言うかもしれない。
悲しませる原因を作ったのは
ああ、何だったかな。
それすらも、遠い昔で覚えていない。
みな、どうして、悲しい顔をするのだろうか。
ミカやレン、どうしてだろうか。
俺は分からない。
もしかしたら、触れちゃいけないのかもしれない。
そう、思った。
右目を怪我した俺を、恐れていた俺を救った母親。
守りたい、この手で
母の笑顔を。
けど、騎士団には、及ばねぇや母さん。
またこんど、会いに行くよ。
「レン…また、終わったらお話、聞かせてもらいますよ、お母様の…話を」
倒れたレンを優しい声でスイレンは言った。俺達は、なにも言わない。ただ、ヴィスを止める。
奥へと進み、皆と合流した。
ヴィスが待っている異空間の中へと入っていった俺達。
そこにいたのは、ヴィスの足元には、砕け散った偽物の記憶水晶が落ちていた。
「貴様ら、騙したな」
「騙した?何をおっしゃいますの?」
スイレンは怒っていた。
「騙される方が悪い、とでも言いたげな顔だな」
スイレンはにやりとしてヴィスを見つめた。
「ふざけるな。私は5年かけてやっと、手に入れた国だ!」
「寝言は寝てから言ってくれ、ヴィス。俺達はお前を許さない。絶対に止める」
リュウは怒りのこもった言葉でヴィスに言った。怒りで我を忘れたヴィスは問答無用で俺たちに攻撃を仕掛けてきた。
「俺は、もうお前なんかに負けないんだあああああ!!!!」
リュウは叫ぶと皆持っている水晶が輝きを増した。
「誓いの雄叫び…!」
スイレンが名前をそう言った。
「これなら、一撃で!!」
リュウは我を忘れたヴィスに懇親の一撃を放った。
周りは、真っ白になった。
なにも、見えない。
と、思ったら波の音が聞こえる。
「う、うんん…」
そんな呻き声が聞こえる。ゆっくりと目を開け、体を起こす。キョロキョロと辺りを見渡すとそこには合ったはずの城が無くなっており、更地になっていた。そこには騎士団だけではなく、ローザとレンが倒れていた。ミカは居ない。
しばらくするとみんなも起き上がり、辺りを見渡した。
「おはよう皆」
リュウは言葉を発した。
ちらちとアマリリスを見ると彼女の体も光が発していた。
「リュウ、私もね、貴方と一緒なの。この世界にやって来た」
リュウに抱きついてきたアマリリス。リュウはアマリリスの顔を見ず、騎士団のメンバーをみていた。
「俺達は人間界からやって来たんだ。そんなに驚かないってことは、薄々気づいてたってことだろ?」
フェル達は、微笑んでいる。役目が終わったから、家に帰る。家族のもとへ。
「元の世界に帰ったら、渡してもらったやつ、聞きなさいよー」
空へと浮いた俺達は、大きな声で言ったフェルに俺達も大きな声で言った。
「必ず、聞くよ!!!」
涙声にもなりながら、手を振った。見えなくなるまで。
そこから先は、覚えてない。