第7話 厄介者
「おやおや、邪魔をする人物がやって来ましたな」
「黙んなさいよ、プルート」
ギンガ団を仕切る幹部の女の子が太っている研究者に怒っている。
「ガルルル…!!」
イワンコは赤い髪をした女の子に威嚇をしている。
「イワンコ…まさか、その人に傷付けられたの?」
ヒカリはイワンコに訪ねると代わりに女の子が答えた。
「ああそのポケモン、イワンコっていうのね。発電所の前で吠えられたから、傷付けたのよ。アカギ様の邪魔するなら、あんたも倒すわよ」
「マーズよ…」
「あんたは黙ってなさいっていってんでしょ。私が負けたらこの研究所、諦めてあげる」
マーズの発言にヒカリはふっと笑うと、イワンコに指示をした。
「行くわよ、イワンコ」
イワンコはマーズに威嚇しつつも、頷く。マーズはボールを出し、ズバットを出し指示を出す。
「ズバット!噛みつく!!」
「イワンコ!避けて、噛み砕く!!」
ズバットが噛みつくをするが、右へ避け、後ろを取りズバットの翼を噛みついた。ズバットは倒れ、イワンコはすたっと床へ着地をする。
「戻れ!ズバット!行け、ブニャット!!メロメロだ!」
ズバットをボールに戻し、ブニャットをボールをポケットから出しボールから出る前に、ブニャットに指示をした。ボールから出ると、即イワンコにメロメロをした。
「させない!戻ってイワンコ!」
メロメロになる前にボールへと戻すと、メロメロは結晶となり割れてキラキラと消えた。
「……ピカチュウ!!ボルテッカー!!」
ピカチュウのボールを持ち、ボールから出るとボルテッカーをすぐさま放ち、ブニャットへ直撃した。ブニャットは突き飛ばされ、発電所の壁が壊れ、外へと突き飛ばされた。
発電所の中はピカチュウの放電でバチバチと音を立てている。
「ま、負けよ負け。すぐここから帰るわよ…」
壊れた壁から外へとマーズとプルートは出ていった。他のしたっぱは、入り口のドアからそそくさとどこかへと逃げていった。ギンガ団が居なくなると、奥にいた少女の父親らしき人物か出てきた。ピカチュウはヒカリの足元で尻尾をピコピコと動かしている。
「き、君が助けてくれたのか?む、娘は…」
「ピカ!」
ピカチュウが言葉を発すると、外にいた少女がドアを勢いよく開けてやって来た。
「お父さん!良かった…あ、汗臭い!!」
「ははっ…無理やり働かせられていたからね…君、助けてくれてありがとう。あいつら、一体この発電所で何をしようとしていたか分からないが、旅を続けるなら気を付けて」
「はい、分かりました。では、お気をつけて」
ヒカリがにっこりと言うと、親子は研究所のドアから出ていった。少女の父親の作業机のしたに挟まるように丸い黒い石のような紙が落ちていたのを見つけ、ヒカリは拾い上げた。
「これって、チェレンさんが言ってたダークストーンの資料…?」
取り敢えずは調べる為に、バックの中のへと紙をたたみ、入れた。ここにはもう用はないと思い、入り口のドアから出て行くと、見覚えのある人が私の目の前にいた。
「む、キミはヒカリ!行くとこ行くとこ会うね。」
「偶然です。それと、話を聞きたいのであれば、親子の家へ行った方が早いと思いますよ。ここにはいないので。あと少しご相談したいことが…」
少女の家へ行くと、少女が私とハンサムさんを家へあげてくれた。母親が暖かいお茶を出してくれた。
「お姉ちゃんがね!悪いやつらをやっつけてくれたんだよ!」
「まぁ!娘と父親を助けて頂いてありがとうございます」
少女がヒカリとハンサムがいる前で母親に言うと、母親は驚いた顔をしてヒカリに頭を下げた。ハンサムはソファー座り、少女の母親と向かい合っている。ヒカリはハンサムが座っている後ろで立って話を聞いている。
「…いえ。当然のことをしたまでですよ。ハンサムさん、話どうぞ」
「ああ…」
ハンサムお茶を一口飲んだ後母親に話を聞いた。
「では、奥さん。突然、お父様が襲われたと、お父様自身がおっしゃっていたんですね?」
「ええ…そうです。何でも宇宙エネルギーがどうのこうのって…」
「やはり、か…エレキブルを使い、電気を吸収していたようだ」
ハンサムがボソっと答えると、ヒカリは黙ったまま、少女出はなく、ハンサムの後ろ姿を見つめ出した。シャワーを浴びてさっぱりして出てきた父親がハンサムの言葉に答える。
「人間がより良い世界にしていくために、宇宙エネルギーが必要だから、と言われて」
「騙されたのね」
と、ヒカリが少女の父親の言葉に言うと、父親ははい、と答えた。
「お話、ありがとうございました。お茶も美味しかったです」
ハンサムが言い、お辞儀をした。ハンサムが立ち上がると同時に、少女が父親の腕を掴んで父親に聞いた。
「ねーねーお父さん。悪いやつらが居なくなったから、フーセンのポケモンさんまた来てくれるかな?」
「ああ、来てくれると思うぞ」
ヒカリも少女達を見て、お辞儀をし、ハンサムと共に、玄関へ行き家族に見守られ、ポケモンセンターへ向かった。