第6話 傷付いたポケモン
作戦を練っていると、微かに鳴き声が聞こえた。
「っ…!!」
ヒカリは草むらの方へ行くと、子犬ポケモンが傷ついていた。図鑑をかざしても登録されない。傷付いたポケモンを抱え、少女の元へとすぐに戻る。
「あ!イワンコだ。お父さんを助ける為に悪いやつらと戦ってたポケモン…!でも、やられちゃってあそこに倒れてたんだ…」
(コイツ、イワンコっていうのね…取り敢えず、やつらにバレないように手当てしないと)
ヒカリはそう思い、少女にイワンコの手当てを手伝って貰い傷が治り、発電所へ突っ込もうとするイワンコをヒカリは止め、イワンコと取引を行った。
「ねぇ、私、あいつらの悪じを気になって調べてるの。あなたもあいつらに借りがあるのなら、私の手持ちになってあいつら、ギンガ団を一緒に止めない??」
イワンコはうつむき、考えるの。みた感じ、少女と少女の父親の手持ちでもない模様だし、野生ポケモンでここに住み着いた、と自然に考える。すると、カタカタと腰辺りにつけているボールから、ムクバード、ピカチュウ、ポッタイシが出て来て、イワンコを説得している。
イワンコは、目付きを変え、やってやると言わんばかりの目でご主人と着いていく事を決め、ヒカリはモンスターボールをすっと、イワンコの前に差し出し、自らボールへと入って行った。
「さぁーてと、あなたはここにいて。私、鍵持ってるから。発電所壊しても嫌だしそのまま扉から行くわ」
四ひきはボールから出したまま、鍵のかかっている発電所のドアを開けた。
「お、お前誰だ!?」
「答える義理はない。イワンコ!」
イワンコはギンガ団にやられた恨みを張らすため、したっぱに近づく。
「ガウッ!!アヴウウウ!!」
「あれは、噛み砕く?」
とっさにしたっぱはポケモンを出したが、イワンコの噛み砕くであっさり倒されてしまい、入り口で待機していたしたっぱは、へなへなとその場に倒れこんでしまった。イワンコは奥の研究室へと走っていった。
「あ、ちょっと!イワンコ待って!」
イワンコのあとを追い、したっぱをなぎ倒していくイワンコは目の前の女性に牙を向けた。
「グルルルルルッ…!」