8話
「へぇ…まさか自分から来るなんてね」
過去のアランが微笑んでからそう私に言った。
「…それはアンタが居たからだろ?」
もう一人の自分と会話してる。だけど、現代のアランと過去のアランじゃ全然違う。この過去のアランとイエローはヤツが作り出した者。アランとイエロー以外は皆、驚いて、同様している顔をしていた。
「さて、イエロー。君は主人公かい?」
もう一人の私にそう、言われた。
「はぁ?突然何言いだすのよ」
私は過去のイエロー、いや奴が作り出した私にそう言った。
「貴方は主人公じゃないわ」
「…………そうね。私だけど、私じゃない」
リーフはその言葉を聞いて、ハッとした。私だけど、私じゃない。私だけど…私だけど?
「主人公は彼ら三人よ」
「そう、だから貴方と、アランはこの舞台から降りるべきよ」
そう私が私に言った。すると、アランが言った。
「いいや、舞台から降りるのはお前らだ」
「ふふっそうね、でも私たちが舞台から降りると、どうなるかわかるわよね??」
もう一人のアランがそう、現代のアランに言った。リーフはアランの後ろに隠れていた。
「覚悟はできてるさ…」
そうつぶやくと、過去のアランとイエローは微笑んでポケモンセンターを出て行った。
「どういう…こと?ねぇ、知ってる事全部話してよ!!」
リーフがアランの服を掴んで叫んだ。なぜか、リーフは泣いていた。グリーンもファイアも、知りたい顔をしていた。イエローとアランは小さく頷いた。ハクダンシティのポケモンセンターを出て、森へ行く。
「たくっ……俺には耐えられねぇって言うのに…なんで、ずっと…」
レッドは目を覚まし、ポケモンセンターの外でそう小さく呟いた。